戦争が心に遺すもの | やさしい世の中にするために(手話編)

やさしい世の中にするために(手話編)

ろう文化の素晴らしさや、聞こえないことってどういうことなのかなど、教えていただいていることをお伝えしています。

夏に帰省した折、父に聞いてみた。

 

「おじいちゃんって、戦争の時、海軍に所属していたんでしょ?

どこにいたの?」

 

父は、祖父に戦争の話を聞いたことはなかったそう。

でも、誰から聞いたのかわからないが、次の話をしてくれた。

 

「福井県舞鶴の海軍にいて、訓練ばっかりしとったんやろ。

だから、実際に敵と戦うことはなかったみたいや。

でも、軍隊が厳しくて殴られて、片耳が聞こえんくなったみたいや」

と。

 

えっ、おじいちゃん、片耳が聞こえなかったん?

 

元々、無口で、あんまり会話をしないから、全然わからんかった。

 

実際に戦地へ赴くことはなかったとはいえ、非人道的な軍隊にいて、理不尽なことも多々あっただろうし、食事にも困っていたかもしれない。

 

それが、ある日、戦争が終わりました。

日本は負けました。

といっても、そう簡単に気持ちを切り替えられるものでもない。

 

特に、実際に生きるか死ぬかの戦場を潜り抜けてきた人や、戦後、収容所に入れられ、極寒の中で作業をし、ごく僅かの食料しかもらえず、仲間で奪い合いをしなければならなかった人は、精神を病んでしまった人も多いだろう。

 

アメリカのベトナム戦争などを体験した兵士たちもしかり。

 

祖父は、戦場や収容所のような体験はなかったにせよ、現代であれば、暴行事件の被害者という立場になるような経験をしてきたわけだから、何らかの影響はあったかもしれない。

 

朝のNHK連続ドラマ小説『べっぴん』

今週は、ヒロイン・すみれの夫が、収容所から帰還したものの、人間を信じられなくなっていて、心を病んでいる様子が描かれている。

 

何があっても、戦争はあってはならない。

 

明治生まれのおじいちゃんと戦争の話をすることはなかったけれど・・・・

そうだよね?

おじいちゃん。

 

平和な日本、平和な世界、平和な一人ひとり、大切にしなきゃ。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

おまけ

 

知り合いが、毎月届くパーツを組み立てて作ったロビ君。

可愛かった。