毎週日曜の朝に「NHK俳句」という番組が放映されています。これまでも時々見てはいたのですが、私も番組に合わせて、下手でも一句ずつ作ろうかと思うようになりました。できるだけ続けていこうと思います。

 

今週の兼題は「風車」でした。色紙やセルロイドをまげて花形に作り、風を受けて回るときれいで楽しい玩具です。縁日やお祭りなどで売られている風車が一斉に回る様子は懐かしさを感じさせてくれます。

 

 止む風に骨身晒せり風車

 (やむかぜに ほねみさらせり かざぐるま)

 

風車がわざわざ春の季語になっているのは、春に吹く風が特別な感傷を人に与えるからだと思います。風は四季を通じてその季節に応じた吹きかたをしますが、春の風は特別に優しいし、風車を回す風はその優しさの典型的なもので、春の代表的な風物と言えます。

ただこれも歳をとると、どうも春の暖かさや和やかさを素直に味わえなくなるんです。春のそよ風に回っている風車は、表現できないような不思議な色を見せて楽しませてくれるのですが、一旦風が止んでしまうと...作ったまんまの原色の羽根や幾何学模様が直接見えてしまいます。

それは、そのまま綺麗と思うか、それとも謎めいた色や模様の正体を晒け出してしまったと思うかの違いですが、回っていてこそ風車の趣があるのにと思うと、止まってしまった風車は見てはいけないような...そしてそれは風車だけでなく自身にも言えることなのではという考えが頭をよぎると、安心して風車を眺めていることができなくなってしまうのです。うーん、また後ろ向きの句を作ってしまいました。

 

子供がまだ小さく、幼稚園に通っていた頃、大きな児童公園に遊びに行ったら、夏休みの工作教室みたいなことをやっていて、そこで風車を一緒に作ったことがありました。ただ回るだけでなく、回ると発電して、発光ダイオードが点滅するという、少し凝った作りのものです。完成した風車を子供に手渡したら、ふーっと息を吹き掛けるのではなく、手に持って走り始めたのでした。自ら動いて、風を生み出して風車を回そうなんて、元気のあり余る子供でないと発想しないことだと、あの時は感心させられました。大人になると動かず、何事にも面倒くさがってしまうので、反省しないといけませんね。

 

 



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