(セ・リーグ、巨人3-0広島、9回戦、巨人5勝3敗1分、10日、東京ドーム)巨人・西村が三塁を踏ませず、7回5安打無失点の好投。昨年5月30日の西武戦以来となる勝ち星を挙げた。この日はスライダーの制球力が抜群で、危なげない投球。お立ち台では「去年は先発ローテーションに入っていながら、この時期に2軍に落ちた。今年はどんな形でもいいから1年間チームに貢献したい」とファンに誓った。
長い道のりだった。だからこそ歓声が気持ちよかった。高橋由が五回一死から、この日3本目となる左前打を放ち、通算1500安打に到達。一塁ベース近くで花束を受け取ると、本拠地を覆う“由伸コール”に何度も頭を下げた。
「もうそろそろだなとは頭にあったが、あのヒットが1500本目だとは全然知らなかった。家族を含め、数えきれないくらいの人にお世話になった。支えてくれた方々に感謝したい」
2戦連続で慣れない2番に入った。一回に左越え二塁打で出塁して先制のホームを踏み、三回には二塁内野安打。そして五回に記念の一打を決めた。
慶大のスターとして逆指名で巨人に入団し、ルーキーイヤーから主力打者として活躍。1998年4月3日のヤクルト戦(神宮)での初安打から7年目で1000安打に届いた。だが、その後は度重なるけがで安打量産のペースは落ちた。
打球を追って外野フェンスに激突し、体を痛めることが相次ぐ。信条とする全力プレーの代償だった。重い腰痛が持病となり、9月に腰を手術した2009年は無安打に終わった。復活を誓った昨季も腰の状態でスタメンから外れることも多かった。「正直(1500安打は)難しいかな、無理かなと思うときもあった」と苦悩の日々を振り返る。
「奮励努力」。今春の宮崎キャンプを前に青島神社に奉納した絵馬にそう記した。日露戦争でバルチック艦隊との日本海海戦に臨む際の秋山真之参謀の言葉に、復活への思いをこめたが、開幕直後の4月26日にまたも外野フェンスに激突して肋骨(ろっこつ)を骨折した。それでも前を向いた。毎朝8時前には2軍施設で練習を開始。育成選手にまじって汗を流した。練習休養日にも都内のジムに出かけ、6月11日に復帰した。
「なんとかもう一度グラウンドに戻って来たいという思いがあった。それが今こうしてできているので、本当にうれしく思っている」
球団からは将来の監督候補として期待され、総額16億円の4年契約の最終年だが、36歳の今も全力プレーを貫く姿勢に変わりはない。背番号24の活躍で広島に完勝し、今季初の同一カード3連戦3連勝を飾った。海の向こうではジーター(ヤンキース)が通算3000安打を達成。巨人の“プリンス”も節目の数字に到達した。これをチーム浮上のきっかけにする。(以上、サンケイスポーツ)
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おはようございます。
健太朗の1年2ヶ月ぶりの勝利、高橋由伸の1500安打到達、チーム今季初の同一カード3タテ・・どれも本当に「まわり道」をしての到達だった。
健太朗の潜在能力は折り紙つき。インコースのボールの威力は誰にも負けない。マウンドでビビって萎縮しなければ、この子はエース級の実力は持っている。私はいつもそういう思いで健太朗を見つめていた。
肉体的にタフなことは、これまでも十分証明してきたのだから、これからは精神的にタフになってもらいたい。そうすれば勝ち星は自然とついてくる。
ジャイアンツの生え抜きスター・プリンス高橋由伸の1500安打到達は本当におめでとう。近年、ジャイアンツだけで1500安打した選手が久しく出ていなかっただけに、この記録達成は嬉しい。
由伸は近年、腰痛に苦しんできた・・それは全力プレーの代償でもあった。4月の静岡での故障だって全力プレーの結果だった。そういう姿勢を見せてきたから、私たちファンの心を離さない・・由伸にはこれからもそうあって欲しいと思っている。
2009年の日本一の歓喜の輪の中に、由伸はいなかった・・寂しい思いをした人もさぞ多かったことだろう。1500の次は2000・・という話になるだろうが、その「あと500」はこれまで以上に自分の体調との戦いだったり、若手との競争だったりで難しい部分も多いと思う。
中畑清も、篠塚和典も、原辰徳も達成できなかった「生涯ジャイアンツ」の2000本安打にぜひ挑戦して欲しい。いや、挑戦しなければならないと思う。彼のヒット1本がチームに及ぼす影響は今だに大きいし、何より挑戦を諦めしまっては、「新しい力」に淘汰されていくのみだ。老け込んでいく由伸はまだ見たくない。
ジャイアンツ今季初の3タテ・・ここまでたどり着くのに随分まわり道をしてしまった。しかし、まわり道をした分だけ、勝つことの難しさ、勝つことの喜びを知ることが出来るというものだ。ジャイアンツはまだまだ巻き返せる。そう信じて突き進むのみだ。由伸や健太朗の「まわり道」を無駄にしないためにも。
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