原稿を持ち込むより企画を売り込む方が重要 | 出版の方法

原稿を持ち込むより企画を売り込む方が重要

ビジネス書や実用書を出版したいと思ったとき、出版社に本の企画を持ち込むよりも先にいきなり原稿を執筆する方がいらっしゃいます。

原稿を執筆することは悪いことではありませんが、自分の頭の中のものを一回吐き出すということ以外にあまり意味がありません。


先日も一冊分の原稿をプリントアウトされたものが、弊社に届きました。

原稿のファイルが同梱されておりませんでしたので、内容を確認するためには、一枚一枚読むしかありません。

しかし、弊社にしてみれば、仕事になるかどうかも分からない一冊分の原稿を読んでる時間的な余裕はありません。

なので、すぐに「お送りいただいた原稿の内容を企画書にして送信してください」とメールしました。

(送信としたのは、またプリントアウトしたものを郵送されても困るからです)


つまり、書いた原稿は読まれていないということになります。

これは出版社においても同様です。

冷たい言い方かもしれませんが、何が書かれているか分からない、売れそうかどうかも分からない、素人が書いた原稿を誰が読むでしょうか。


実際、出版社にも企画書も書かずに原稿を持ち込んでくる方が多いそうです。

そういう方々は、結局、同じように「企画書を送信してください」と言われ、門前払いになります。

他にも、「原稿をパラパラ見たらテーマが面白かったんだけど、切り口が面白くなかったので、修正を依頼したかったが、すでに原稿は完成していたため諦めました」ということもあったそうです。

この事例は、企画書であれば修正させたと思うのですが、原稿を送られると、この原稿を本にしたいと思われます。

つまり、出版社が出す答えは、“Yes”か“No”の2択しかなくなってしまうということです。

もちろん、完成した原稿を切り口を変えるということは、ゼロから書き直しさせるのと同意なので、気が引けるというのもあることでしょう。


いずれにしても、もし、ビジネス書や実用書を出版したいと思うのであれば、まずは原稿執筆よりも企画書を作り込んで、先に売り込んでください。

その上で、必要に応じて、サンプル原稿を見たいと言われたら、その時点で書けばいいんです。

そうすることで、時間的にも、手間的にも効率的になるはずです。