サンディエゴ留学記 (アメリカ UCSD Extension) その1 | Sean's Life in "The Republic of California" 元IT商社マンのカリフォルニアライフ

サンディエゴ留学記 (アメリカ UCSD Extension) その1

UCSD Extensionを卒業してから早いもので1か月半以上が経過してしまいました。サンディエゴ留学記を書こう書こうと思っていたのですが、卒業後、日本に一時帰国していたり、サンディエゴからサンフランシスコへの引っ越しなどで、バタバタしていたために遅くなってしまいました。後で手直しをするかもしれませんが、忘れてしまわないうちに書き留めたいと思います。


 

このサンディエゴ留学記を書く目的


今回、この留学記(というほど大層なものでもないですが)を書く意味は、1)サンディエゴ留学生活の思い出をまとめておきたい、2)今後、UCSDへの留学や同じようなことを検討されている方のお役に立てるようにしたい、3)応援してくださった方々へのご報告、主にこの3点です。

サンディエゴ留学中は、ブログを書くようにしていました。(英語力が向上するように英語で書いていました。)そのブログを読んで頂いた方や、これからUCSD Extensionに留学される方、他のアメリカの大学に留学される方などから連絡を頂いたことなどもありましたので、2)を目的としていれております。したがって分かりやすいように、今回は日本語で書いています。

ちなみにブログを英語で書いていますが、英語力の低さゆえ、たぶん、あとで読み返したら恥ずかしくなるのではないか、いや、今でさえもそういった感じはしているのですが、振り返ったときに成長の跡が見られるのであればそれでよし、ということで書き続けています。

 


会社退職、留学、就職


勤務していた会社を2008年の8月に退職し、9月から米国サンディエゴのUCSD Extension(カリフォルニア大学サンディエゴ校の社会人向けコース)でビジネスマネジメントプログラムに入学しました。それから約9か月(3クオーター)の授業を終えて、20096月に無事に卒業することができました。第3クオーター中にインターンとして働いていたソフトウェア企業(本社シドニー、マーケティング拠点サンフランシスコ)にて正式採用となり、この7月からサンフランシスコにて正社員として働いています。

 


留学して良かった


留学を終えた感想をひとことで言うと、「思い切って留学して良かった!」。留学を迷っていらっしゃる方には、ぜひやってみた方がいいですよとお勧めします。ただ私の場合もそうでしたが、事前に入手できる情報が少なく、サンディエゴに来てみて分かったということも多くありました。特に私は留学エージェントにお願いせずに、自分で調査から申し込みまでやりましたので分からないことが多かったのです。(一人でアメリカで生活していくのだから手続きくらい自分でできなければ駄目だと思いましたし、エージェントにお願いすると結構な金額もかかりましたので。たしか20万円ぐらい。)

 

なぜ留学しようと思ったのか


留学を思い立ったのはたしか2008年の4月頃だったように記憶しています。きっかけは何だったのかはっきりとは分かりませんが、いくつかの出来事の組み合わせだと思います。海外に住んでいる日本人の友人とメールでやり取り、転職コンサルタントとのブレーンストーミング、経営コンサルタントの大前研一氏の著書をよく読んで刺激を受けたりしたこと、などがトリガーの一部であったと思いますが、いろいろなことの組み合わせです。

そのとき、自分の年齢は33歳なので決して若くはなく、今後どんな人生にしたいかということを考えたときに、大きく舵を切るなら今しかないなという感じはありました。そして、自分では気づいていなかった夢というか、やりたかったことの一つが、海外への留学であることにある日、ふと気づきました。なので、このときに初めて留学を思いついたというよりは、留学したいという自分の潜在的な気持ちに気づかせてくれたのが、前述したようなトリガーであったということです。

 


留学する際の障害


自分の環境ですが、独身なので扶養家族はいませんし、幸い両親も元気なので今のところ面倒を見る必要もない、多くはないけれどそれなりの貯金はある、ということで、考えてみたら海外留学に対しての制限は何もなかったのです。

もちろん、現状を変えることは少なからず苦労を伴います。仕事も楽しく上司や仲間にも恵まれ、好きな草野球を好きなだけやることができ、学生時代の友人と遊んだり、毎日が楽しかったので、そういった仲間と離れることは辛かったかもしれません。11年半、勤務した会社を退職することに対しての不安もありました。留学を終えて日本に戻ったときに、また就職して働けるだろうか。ま、そのときはそのときで何とかなるだろうという気もしましたし、留学しなかった方が後悔するだろうなと思いましたので、留学することに決めました。

 


なぜ英語を話せるようになりたいか?


なぜ海外留学がしたかったのか?留学して英語を話せるようになりたいと思ったからです。それでもなお唯一の不安というか、分からなかったのは、なぜ留学して英語を話せるようになりたいと思ったのか、目的は何なのかという点です。それは今でもよくわからないのですが、いろいろな国の人と話せるようになりたい、国際社会で活躍できるビジネスマンになりたい、など割とおおざっぱなことなのです。海外への興味は以前からあり、そのためか大学の専攻も地理学でした。それでも、英語が話せるようになりたいという動機ははっきりしない、、、まあでも、そう思うことに間違いはないので、そこは楽観的に考えることにしました。ちなみに海外へ初めて行ったのは大学4年生の時でしたし、両親もほとんど海外にいったことがないぐらいなので、なぜそういった国際志向を持ち始めたのかはっきりしません。

 


どこに留学しようか?


留学することを決めても、どこに行くか、いつから行くのか、お金はどのくらいかかるのか、調べたり決めたり、やるべきことはたくさんありました。インターネットで調べたり、留学エージェントに相談してみたり。留学といえばまずMBAが思いつきましたが、これは選択肢から外しました。勉強よりも実際に働く方がずっと好きだという自分の性格が分かっていたので、2年間という在学期間は長すぎると思ったからです。それから現実的には、MBAを取得するのに必要なお金(2年間で15002000万円くらい)もとてもありませんでした。1年間のMBAのコースもあるにはあるようですが、よほど頭がよくないと無理だと思いました。一方、英語がそんなに簡単なものではなく、3か月や6か月では短すぎると考えましたので、間をとって1年程度で修了できるコースを探しました。そうすると意外と選択肢は多くなく、3校に絞られました。他にもあるのかと思いますが、いつまでも調べているわけにもいかず、その3つから選ぶことにしました。英語圏はもちろんアメリカだけではないですが、気候(寒いのがかなり苦手なので・・・)を含めた住みやすさや、その後の就職のこと、物価、教育レベルなどを考慮していくと、留学先はアメリカに、という結論にたどり着きました。

 


選択肢は3つあった


シアトルのUniversity of Washington (ワシントン大学) UC Berkeley Extension (カリフォルニア大学バークレー校)UCSD Extensionが候補でした。そこからUCSDを選択したのは、1年弱で終わるInternational Student向けビジネスマネジメントのパッケージコースがあったのと、何といっても気候が暖かくて過ごしやすい!ということです。思いつくと少しも待てない性格なので、早く留学したいという気持ちになっており、どの学校が自分にとってベストなのか調べていて留学が遅くなってしまうのは避けたかったので、割とスパッと決めました。

 


早く留学したい


UCSD Extensionはクオーター制をとっており、春夏秋冬のどのクオーターからもプログラムを開始することができました。申込書提出の日程の関係で、私が行けるのは最短で、秋(9月)開始のコースでした。そうすると願書提出の締め切りがたしか5月中旬ぐらいで、あまり時間の余裕はありませんでした。そのため、4月末のゴールデンウィーク中に出張したラスベガスにも、必要書類を持参して、ホテルで夜中に書類作成やエッセイの作成をしたことを覚えています。このプログラムのいいところ(?)は、TOEFLTOEICなど一応、要求される点はありますが、MBAと違い基本的には誰でも参加できるという点です。エッセイも至極、簡単なものでした。

 


予期せぬ問題


そうして書類を提出し一安心かと思いきや、すでに定員に達しているので9月開始のコースはキャンセル待ちですという連絡が届きました。そうすると、さらに3、4か月待たなくてはならずどうしようかなと考え、また他のコースも調べ始めていました。会社を退職する際には引継ぎなどもありますから、あまり直前まで会社の皆さんに内緒にしておく(直属の上司などには話してありましたが)わけにもいかず困っていましたが、幸いなことに6月中旬頃に再度連絡が届き希望通り9月からのプログラムに参加できることになりました。留学をする前に1か月ぐらいの期間をとってすこしゆっくりしようかなという気もしましたが、6月末に早い夏休みをとってイタリアに個人旅行をできたこともあり、留学直前の8月下旬まで出社しました。

 


ホームステイがしたい


留学中に住む家ですがホームステイをしたいと思い、サンディエゴのホームステイエージェントに申し込みをしていました。ですが、8月下旬になっても決まっておらずあせりました。結局、電話をして催促したらその日のうちにホームステイ先が決まりました。今思えば、エージェントが忘れていただけだったんでしょうね。

 


車は必要か?


車は必需品だと聞いていましたので、安い中古車を買おうと思っていました。最初の2,3週間はレンタカーで過ごして、その間に車を買いました。車はこだわらなければ、Craig's List(便利な掲示板みたいなもの)や友人を通して、すぐに見つかると思います。でも一人で探すのは簡単ではないかもしれませんね。もし留学が初めてであれば、車のことに限らず、最初は分からないことだらけだと思います。私も留学は初めてでしたので分からないことだらけでした。

車はなくてもバスを使って通学はできますがものすごく時間がかかります。サンディエゴではダウンタウンを中心に路面電車が少し走っていますが、使う機会はあまりありませんでした。バスは比較的、広範囲をカバーしていますが、本数が少なかったり、時間通りにこなかったり、バス停まで遠かったりするので、かなり大変です。サンディエゴでは基本的には車を持つことをお勧めします。

 


最初は分からないことだらけだから


私がラッキーだったのは、以前、仕事でお取引があった方が同じサンディエゴに留学されていて、連絡を頂けたので、留学前からいろいろと質問をすることができたのです。ちょうど入れ替わりのような形で1か月弱しか重なっている期間はないのですが、その間に友人なども紹介してもらい、サンディエゴでの生活をうまくスタートすることができました。そういったことが大変助かりましたので、私も後からくる留学生に対してはできる限りの手助けはしたいと思い、そうしてきたつもりです。サンディエゴだけではなく、ここサンフランシスコでももし機会があれば手助けはしたいなぁと思っています。

 

記憶には残った最初のホームステイ

ホームステイ先ですが、イメージしていたものと異なり、非常にビジネスライクな感じの家でした。学生向けの部屋が4つあり、入れ替わりも結構頻繁で、ホームステイというよりは学生寮という方がイメージに近いかもしれません。食事は各自でばらばらに取りますし、ホストファミリーと一緒にどこかへ出かけるということもありません。ホストファミリーはポルトガルからの移民で英語も母国語ではないため、コミュニケーションに苦労しました。後述しますが、次にホームステイしたホストファミリーは、これとは対照的に、イメージ通りの本当に親切でフレンドリーなアメリカンホストファミリーでした。

最初のホームステイで良かった点は、いろいろな国の学生と友達になれたこと。韓国、スイス、クウェート、トルコ、オーストリア。悪かった点は、ホストマザーがとにかくケチで変わった人で、家の中を自分の思うように支配したい人だったということ。笑うに笑えない、だけど笑えるエピソードがたくさんありますが、思いだすとつらいのでここに書くのはやめておきます。笑。

というわけで、このホストマザーは住んでいる留学生みんなから嫌われていました。私も含め、住み始めは学生はみな普通なのですが、住んでいるうちにだんだんと口数が少なくなり、自分の部屋に閉じこもるようになります。一方、ホストファザーは静かなおじいちゃんで、いつもガレージにあるテレビでおとなしくアメフトを見ていました。スポーツ観戦が好きなので、ときどきPadresの話などを私としていました。彼は毎朝、車をもっていない留学生をバス停まで送ったあと、バーガーキングに立ち寄り、新聞を読みながらコーヒーを飲んで時間をつぶしていたようです。この話を引っ越す間際に他の留学生から聞いて、ハッとしました。彼もこの家に居づらいのだなと!彼がなぜ無口なのか、ホストマザーのことをどう思っているのか、図らずも知ることになり、なんとも言えない感情になりました。哀れというか、なんというか。。。

 


いよいよ授業が始まる


さて学校の方ですが、サンディエゴに到着したのがプログラム初日の3、4日前でしたので英語に慣れる間もなく、プログラムが始まりました。日本出発前も送別会や引っ越しなどで忙しく英語の勉強もほとんどできていませんでした。初日に教室についたのは私が一番乗りでした。2番目にきたのがスウェーデン人のアダム。今でもよく覚えていますが、彼が言っていることがまったく分からず、いきなりショックを受けました。その後もクラスで自己紹介などをするのですが、近くに座っていたスウェーデン人のチュリースの英語が全く分からず、とても冷たくされたのを覚えています。いま思えば、それは彼女の性格なので、いま話しても同じような反応をするのでしょうが。笑。クラスには私以外に日本人も7人いたのですが、私のように「留学が初めてで英語よくわかりません系」はほぼいなかったので、こりゃ大変だなあと感じました。ヨーロッパの学生が半分ぐらいいたのですが、彼らの英語はスピードが速く、私からすると、英語ネイティブと同様に感じました。いきなりビジネスマネジメントのプログラムに入るよりは、8週間の語学コースなどをまず取ってからというケースが多いようです。留学エージェントを通すとそのようなコースをお勧めされるのではないでしょうか。