獣医師・宿南章の「愛犬の病気を治す進化犬学 リスクを防ぐ予防原則」

獣医師が 愛犬の飼い方を予防原則と進化生物学の立場から語ります。1960年代にドイツからはじまった予防的取組。アスベスト・狂牛病といった「遅い教訓」への対処概念でEU、WHO、日本の環境省取り組んでいます。また重要な進化医学の視点から解説します。


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我流(がりゅう)の危険性!!


飼主の良かれと思う行動が、愛犬に通じないことがあります。


知らないというのが最も恐ろしいことかもしれません。


たとえば、尿漏れを起こす中年の愛犬に、飼主が飲んでいる漢方薬を与えたケースがあります。


人の尿漏れに効く漢方薬を、愛犬にも与えて、尿漏れが良くなってきたと喜んでおられました。私は、その話しを聞き、漢方を我流で与えられないようにお伝えしました。それは、人と犬とは体の働きが違い、人に良くても犬に悪いものが多いからです。


その愛犬は、1年後、急性膵炎で突然他界しました。

漢方が原因かどうかは分かりませんが、その漢方には犬に毒性のあるボタンという植物が含まれていました。私は3度ほど止めていただくようお願いしましたが、効果があるということで続けておられたようです。



薬も、食べ物も犬の立場で考えてあげる必要があると思います。



愛犬リリの不安そうな顔から感じた 「なにを・・・求めているのか・・・?」 という疑問の解決には長い時間がかかりました。


世界から集めた薬草は2000種類

栄養素や食品2000種類

特殊な代謝成分は4000種類



ここまでオタクになる必要はありませんが、少なくとも基本中の基本は理解して、犬の手作り食をあげる必要があると思います。単に良い面ばかり伝えられることも多いですが、そんなに簡単であれば、昔からそうされていると思いませんか?




適切な正しい手作り食は大変に有用です。しかし、一歩間違えると愛犬を短命にする危険は認識しておく必要はあると思います。




喜んで食べるもの=犬にとって本当の幸せにつながらないこともあります




これは、人の子供に対しても同じですね。スナック菓子やジュースを喜ぶので、そればかり食べさせる親がいるでしょうか? いないですよね。 みなさんも、ご両親から、嫌いなものでも食べるように言われたことがあると思います。


愛犬に手作り食で好きなものばかり与えていませんか?


あと、犬の健康を考えるあまりに人間に役立つ食材を与えすぎていないでしょうか?(先ほどの漢方のケースを思い出してください。)




犬が好きなものだけを与え続けることも間違いと思いますし、犬の代謝も考えずに、人に良いものを犬に与えるのも犬の立場で考えられていない食生活といえるかもしれないのです。




少なくとも最低限ですが、手作り食では、次のことに配慮する必要があるでしょう!





<ナトリウム、カリウムのバランス(基準値)>


手作り食ではナトリウム((Na)欠乏、カリウム(K)過多が起きやすいです。




一般には塩分(ナトリウム過多)が心配されていますが、それに注意している方は、かえって今度は、ナトリウム不足と同時にカリウム過多を起こしていることが多いです。




カリウムは過剰になると心臓停止を引き起こすミネラルです。


これは、人でも腎臓を悪くされてカリウムの排泄が上手くいかなくなった方が心停止を引き起こすことからもよく知られています。



ですが、このような基本的な栄養の基礎(基準)が手作り食で守られていないことが多いです




あるご家庭では、塩分(ナトリウム)の過剰(これは人の残り物を与えられている過程で多いです)。また、別の家庭ではカリウム過多となっています。



ナトリウムとカリウムの適正バランス(基準)をご存じないことからくるアンバランスです。




特に塩分(ナトリウム)を加えずに、肉や野菜を多くされていると、カリウム過多が起き、突然の心停止を起こす危険が高まりますちゃんとした手作り食の指導者は、最初にこのことを徹底して教えてくれるはずです。栄養学として、最低限守るべき大鉄則です。


みなさんも、汗をかきすぎた時、塩分の不足を補うようにお医者さんからいわれると思います。夏場に塩分が不足しないように、塩いりの飴やスポーツドリンクまででていることからも、その重要性は明らかですね(_)/




このように、塩分(ナトリウム)は、過剰になっても、不足しても命に関わるミネラルですですから、犬の食事でも、最も重要なバランス感覚が必要な栄養素です。手作り食では、一番最初に知るべき重要項目といえるでしょう。




これは、アメリカ・カリフォルニア大学の付属動物病院が教える手作り食でも徹底されていますので、栄養学の知識を持つ動物専門家でこの重要性を知らない人はいないと考えてよいと思います。




(第7話おわり、つづく)


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