どちらかと言うと、簡単なんですよぉ
UFCの、いや、北米のMMAファイターのファイトマネーのシステムは
ギャランティがあって、勝利ボーナスがあって、ほとんどの場合は両方とも同額
つまりギャランティが1万ドルだったら勝利ボーナスも1万ドル
ファイターが試合をし、その晩お家に持って帰れるお金は
負けりゃ1万ドルだけど勝てば倍になって2万ドル、という事なんです
そして複数試合契約の場合はー
勝てば次の試合はギャランティ/勝利賞ボーナスともにそれぞれ同額アップ
負けた場合は次の試合も据え置きだから同じファイトマネー、なんです
1万ドル/1万ドルで試合をした選手が試合に勝った場合は
次の試合は1万2000ドル/1万2000ドルで試合をすることになりますが
負けた場合はまた1万ドル/1万ドルで試合をするという事なんです
これは昔からボクシングで使われていたペイ方式で
ズッファがUFCを買収し、その方式を用いているうちに
全体的にそのスタイルが北米MMAの主流となっていった、という感じなんですよね
さて、すべてが公になる(NJ州のように公にしないコミッションもありますが)
北米のファイトマネーをみながら、楽しめるポイントをここでご紹介したいと思います
とりあえずこの前のUFC 137のファイトマネーを例として使いたいと思います
1)メインのニック・ディアズ/20万ドル、勝利ボーナス無し
うん、彼はストライクフォースの最後の試合でも(対ポール・デイリー)
17万2500ドルで勝利ボーナス無しだったから、
ズッファと交渉していく過程の中で、ボクシングに行くぞぉと言ってみたり
いろいろと戦略を駆使し、前回のデイリー戦も勝ったんだから
ギャラはアップするのが常識でしょ
あと勝たないと全額貰えないギャンランティ/勝利賞ボーナス方式は嫌
だって俺様レベルの選手は、オクタゴンに入った時点で全額貰えるべき、でしょ
ストライクフォースとの契約も勝てば2万5000ドルアップだったんだから
UFCで、俺様レベルの選手なら勝って5万ドルアップは妥当と考えて
取りあえず10万ドルアップの27万5000ドルくれぐらいから
交渉をスタートして、20万ドルで落ち着いたのかなぁ~
(もち、すべては想像です)
となるとアップ額はどれぐらいなんだろう
ここはズッファも頑張って、ストライクフォースとまったく同じ2万5000ドルで
(もち、これも勝手な想像です)
次は22万5000ドルかな
2)スコット・ヨルゲンセン/ギャランティ1万6500ドル、勝利賞1万6500ドル
うわぁ、スコットはWECからスタートしている選手だから推測するの、難しいっす
しかもUFCの場合は、普通は勝った時は
ギャランティ/勝利賞ボーナスともに2000ドルずつ上がっていくんだけど
WECは1000ドルずつしかアップしないケースが多かったから....
しかも彼はWECで10試合もしてるし.....
オクタゴン・デビューのダマシオ・ページ戦は落として
次のWEC 35で大沢ケンジ選手に勝った試合では3000/3000だったのと
その次のWEC 38での試合のギャランティが4000/4000だったんですが
その次のWEC 41での対アントニオ・バニュエロでは負けちゃって
貰ったのは5350ドル....うんちょっと中途半端ですねぇ
という事は、初めは三試合契約で
3000/3000、4000/4000、5000/5000
それで三試合終わった時点で、三試合目は負けてるから
次の試合も4000/4000のところを
何とか交渉して5350/5350にしてもらったのかなぁ
でも四試合目のノア・トーマスに勝って、その次に水垣選手とやった時は
7000/7000だった事を考えると、たぶん5350/5350は間違いで
二回目の複数試合契約は5500/5500からスタートして
勝った場合は1500ずつアップの、7000/7000、8500/8500
1万ドル/1万ドル、ていう感じかなぁ、と思っていたら
WEC 47での対チャド・ジョージでは8000/8000なんですよぉ
そしてその次のWEC 48は1万500ドル/1万500ドル
そして、その次のWEC 50は1万2500ドル/1万2500ドル
う~ん、よくわからん...........でも分かる事は二つ
スコットは長い長い道のりを勝っていくことで上がっていったという事と
彼のマネージメントは頑張って頑張って交渉したんだなぁ~、だと思います
(もち、すべては推測です)
3)バート・パラゼウスキー/ギャランティ1万8500ドル、勝利賞1万ドル
バートはWECで二連敗して、一回XFOというシカゴの大会で勝ち星拾って
それでまた何とかWECに復帰してとやってきたんですが
WEC 37では4000/4000、そして復帰したWEC 45では5000/5000
WEC 47では6000/6000だったんですがWEC 50から8000/8000にアップ
WEC 40でアンソニー・ジュクアニに負けて一端リリースされたんですけど
勝ってすぐに復帰し、新たな三試合契約を三連勝でクリアしたんで
次の契約は1000ドルずつではなく2000ドルずつアップする契約にして貰い
8000/8000、1万ドル/1万ドル、1万2000ドル/1万2000ドル
になったのかなぁ~
(もち、完璧な推測です)
でも何で、それなら今回は1万8500ドル/1万ドルなんだろう
WEC 53で負けているのなら、1万ドル/1万ドルのハズなのにぃ....
(よくある事なんで)間違いかなぁ.....
それともWECがUFCに統合された時に、巧く8500ドルの契約金が出たのかなぁ
でもそれは無いと思うんだよね.....
契約金は、PPV収益からのシェアやロッカールーム・ボーナスと同じで
コミッションの発表するファイトマネー一覧には反映されないから....
4)日沖発/ギャランティ1万5000ドル、勝利賞ボーナス1万5000ドル
まぁ、同じ時期にズッファと契約したマキシモ・ブランコ選手のそれと比べても
妥当な所だと思います
だからあと考えられる事としたら、ちゃんと試合の45日前に
米国税局と合意書を交わして30%源泉を免除して貰ったかなぁ
そうしたら3万ドル丸々日本に持って帰れたと思うんですよね
あとは、微妙な判定だったけどちゃんと勝ったから
(勝つ事が大事ですから)
俗にいう「ロッカールーム・ボーナス」も出るんじゃないかなぁ
(FON、KO、サブブミッションの三賞ボーナスとは別です)
一週間ぐらい経ったら自宅に、予期していなかった小切手が届く
これがロッカールーム・ボーナスなんで、選手にとっては、楽しみだと思うんです(もち、これはコミッションの発表するファイトマネーには反映されません)