「プロ野球歳時記」永谷脩著より。
この後には「多くの選手は他人からの幕引きにより、野球人生に別れを告げていく」とあった。結局は、自分ではまだまだ現役で活躍できるという自信があっても周囲がそれを認めてくれないのだ。

実に厳しい世界でもあるが、サラリーマンもお役人も同様に定年になれば卒業せざるを得ない。それでも、年齢を考えれば、野球選手としての現役引退は30代が一番多いだろう。その後の人生の方がよほど長い。

野球では上司といわれる監督の意向に沿わなくなれば、戦力外となってしまう。またソリが合わないという場合もある。選手自身が監督の選手起用法に疑問を持つ事もありえる。チームの若返り、FAで獲得した選手の起用、即戦力の新人入団などいろいろなことが絡んでくうる。

それで、他球団からの要望がなければ現役続行に終止符が打たれてしまう。結局、その選手の持ち味を買ってくれる監督や首脳陣がいるかどうかが、選手寿命を左右することになるのだろう。

好きなプロ野球の世界に身を置くことができても、常に結果が問われる厳しい仕事でもある。同じプロでも相撲の世界は引退も早い。その時は体力の限界を理由に自分で判断することが多そうだ。しかし、横綱朝青龍の場合は今後いったいどういう展開になるのだろう・・・