学生なのにできちゃった。
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エレベーター

ホテルを出た後の話を少々。

結婚が決まったということで、その後全員で近くの神社に安産のお守りを買いに行くことになりました。さっきまで反対されていたのに、今はこうして家族で子供のことを考えている。そういう状況に喜びを隠せませんでした。

んが失敗が一つ。
ホテルのエレベーターで下におりる時、たまたまオレはボタンの側に立ったんです。まあ普通に階数のボタンを押して、「閉」のボタンを押して下の階へ。そして一階に着き、エレベーターから人が出るのを待つために「開」のボタンを押したその時!お父さんがエレベーターの扉に挟まってしまいました。なんとオレは「開」と「閉」を間違って押してしまっていたのです・・・。

会って初日にこんな話して、しかもエレベーターに挟んでしまうなんて・・・。その後えらくへこんだのは言うまでもありません。

忘れられないエレベーターの思い出。

スタート

それから30分くらい経った後、彼女の両親が部屋に入ってきました。何を言われるんだろう?期待と不安とでごちゃまぜでした。

少しの沈黙の後、「二人で頑張れ」とお父さんが言ってくれました。

・・・その後の事は正直あまり覚えていません。「ありがとうございます。」と言ったのは覚えていますが、その後何て言ったのか、何て言われたのか、あまり覚えていません。でも、嬉しくて、安心して、とにかくホッとした気がします。

でもこれはスタートでした。これから「家族」をつくっていくスタート。

次回からは学生結婚日記です。

親子の縁

「お父さんのおっしゃっていることは本当によく分かっているつもりです。働いてない以上、保証はありません。でも、あきらめたくないんです。ここであきらめたら一生後悔すると思います。お願いします。正直、黙って産んでもいいんです。でもやっぱりみんなに望まれて生まれてきて欲しい。だから認めてください。お願いします。」

「・・・。」

それでも何かが変わりそうな気配はありませんでした。その時お父さんが少し困ったような顔をして、彼女に、

「親子の縁を切られてでもお前は産むのか?」

と聞いてきました。彼女は、

「もちろん切られたくはないけれど、それ位の覚悟は出来てる」

と言いました。するとお父さんは「ちょっと待ってろ」とだけ言い残し、お母さんを連れて部屋から出ていってしまいました。

もう無理

アホか。ここであきらめてどうする。オレがあきらめたら終わりだ。
しかしお父さんが続けます。

「今回はあきらめてください、ということです。あなた方二人が付き合っていくことに反対はしません。将来結婚するのもいいでしょう。ただ、今回はタイミングが悪すぎる。時期が悪い。もう少し待った方がいい。」

・・・ん?次?次なんてあるのか?この子はこの子でしかない。次、なんてない。それに今回もしも堕胎してしまったら、二人の関係がうまくいくかどうか分からない。そりゃもしそうなってしまったとしても彼女を支えていきたいけど。って何考えてんだ。彼女を傷つけたくないんだよ、そんなことさせたくないんだよ。

ここまでオレはずっと自分の感情を抑えていました。嫁さんはかなり感情的になってしまっているし、オレが冷静でいられなくなったら終わりだと思って。きちんと話し合いを進めなければ、ムチャクチャになってしまう。そしたらうまくいくはずがない。そう思って抑え続けていました。でも。

でももう冷静でいる必要はない。冷静ではいられない。冷静にお金の話をしても届かない。そこで認めてもらえないのなら、もう熱意しかない。感情で訴えるしかない。

力があれば

「お父さんのおっしゃっている事は分かっているつもりです。僕は学生ですし、収入がありません。でも、それでもなんとかしようと思っています。情熱だけで、意地だけでやっていくって言ってるわけじゃないんです。奨学金もありますし、バイトもします。お金で苦労はかけないつもりです。」

「あなたのその考えは認めます。そしてもしかしたらできるのかもしれない。でもそれができるという保証がない。だからやはり親としては不安が大きい。どうしても賛成するわけにはいかないんです。」

彼女のお父さんの言いたいことは痛いほどよく分かってしまうんです。なぜなら、今自分が父親だから。もしお腹の中の子供が将来、収入の無い男を連れてきたら断固反対するでしょう。不安が大きすぎる。お父さんの言っていることに全然間違いがないんです。俺がその立場だったらきっとその男を許さないでしょう。

でも彼女のお父さんはそんな男の話を聞いてくれている。殴るわけでもなく、頭ごなしに反対するわけでもない。こんなことをしてしまって、俺は何を言われてもしょうがない状況なのに、オレを責めたりすることはまったくありませんでした。なんて大きな、そして冷静な人なんだ。いやきっと冷静じゃないだろう、自分の娘のために必死で抑えているのかもしれない。

防戦一方、というか何を言ってもきっとダメだ。説得できる決定的なものがない。奨学金もある、保険もなんとかなりそう、収入はなんとかなるのかもしれない。でもそれで嫁と子供を養っていけるかどうかなんて保証はない。ちゃんと働いていれば、毎月のきちんとした「収入」という保証があれば、オレにもっと力があれば・・・。自分の無力さを改めて感じてしまいました。もう無理なのか・・・。圧倒的に不利な状況に飲み込まれてしまいそうになってしまいました。

バトル開始

部屋に入ると、向こうの両親が部屋で待っていました。会うなり殴られることも覚悟していたのですが、そんなことはなく、「○○です。初めまして。」と挨拶までしてくれました。こんなオレに挨拶してくれるなんて、懐の大きい、というかすごい人だと感じました。すごく紳士的に対応してくれてたので、オレもここで少し緊張が解けて冷静になれそうな気がしました。

部屋の隅にある椅子にオレと彼女が座りました。お父さんは立ったまま。

「率直に言って、反対です。不安が大きすぎる。今回はあきらめてくれませんか。こういう事になった事をあなたはすぐに私達に知らせてくれた。それにはすごく誠意を感じます。でも、娘の親としてはやはり賛成できません。あきらめてくれませんか。」

こうしてついに話し合いが始まりました。

再開します!

やっと仕事が一段落しました。とりあえず再開しようと思います。お待たせして申し訳ありませんでした。ただこれから修論に向けて忙しくなっていくので、これまでのような更新は難しいかもしれません。でも頑張って書いて行こうと思います。

それでは宜しくお願いします!!