国立社会保障・人口問題研究所の第15回出生動向基本調査の概要版を読んでいます。国立社会保障・人口問題研究所のサーバーが止まっていたようで、しばらく空いてしまいました。
今日は、「第III部 独身者・夫婦調査共通項目の結果概要」の、「3.結婚・家族に関する意識 」です。
「結婚・家族に関する意識」というのは、簡単に言うと、家族に関する考えが「伝統的」かそうではないかということです。例えば、「男らしさ/女らしさは必要」「夫は外、妻は内」といった感じです。未婚/既婚、男女別に聞いていますが、あまり違いがないので、まとめてみましょう。以下、過半数が同意したものです(元の質問とは書き方を変えてあります)。
「伝統的考え方」に賛成
・生涯独身はよくない
・同棲するなら結婚すべき
・男/女らしさは必要
・子供はもつべき
・母は家に
・離婚は避けるべき
・最初の子供は20代のうちに
「新しい考え方」に賛成
・婚前交渉はかまわない
・結婚しても、家族とは別の自分の目標をもつべき
・「夫は外・妻は家庭」ではない
・男性にとって、仕事より家族が重要
両者拮抗
・結婚したら、家族のために自分を犠牲するのは当然
「伝統的な考え方」が滅びつつある、というわけではないようで、「生涯独身はよくない」「同棲なら結婚」に賛成する人の割合は年々徐々に増えています。
面白いのは、「伝統的な考え方」かそうでないかで、理想子供数が違うかどうかを調べているところです。しかし、思ったほど差は大きくないです。差があったのは「子供をもつべき」「最初の子供は20代のうちに」で、子供に直接関係している項目についてのみでした。
ただ、気になるのは「結婚したら子供はもつべき」と答えている人の割合が徐々に減っていることです。意識のレベルでも少子化傾向は止まっていないようです。
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