今日は、野党第3党、おおさか維新の会の「参院選マニフェスト」です。
13ある大項目のうち、一つめの一番最初に、幼児教育から大学教育まで「教育の無償化」という中項目があります。
八つめの大項目が「待機児童問題の抜本的解決、子育て政策」です。二つの中項目があり、一つは待機児童問題です。これについては認可保育所設置基準を条例で決められること、運営団体の株式会社化など、規制緩和的な要素が盛り込まれています。
もう一つの中項目は「子育て政策」で、これはN分N乗方式の採用、とあるだけです(N分N乗方式についてはこちらをご覧下さい)。
規制緩和による待機児童問題の解決は他党にはない発想です。このブログでは、待機児童問題のほとんどはローカルな問題であり、国政でどうこうできることは少ない、とたびたび書いてきました。地方が動きやすくする、という発想には賛成です。
おおさか維新の地元である大阪市・大阪府では、待機児童数が減少傾向にあり(詳しくはこちらに資料があります)、これを実績として掲げています。
ただ、他の政策は少子化対策への効果としてみると、ちょっと疑問に感じます。
教育については、「奨学金より無償化」を提唱していますが、無償化と奨学金、どちらが効果的なのかはよくわかりません。無償化で実際に無償になるのはせいぜい入学金と授業料だけだろうと思いますが、奨学金は生活費もカバーします。低所得者層にとっては奨学金のほうが効果が高いだろうと思いますし、高所得者層を支援しても意味がありませんので、奨学金のほうが優れているようにも思えます。
N分N乗方式は他党では公約としてはいない政策です。しかし、低所得者層に恩恵が少ないので、それほど効果がある政策だとは思えません(こちら)。
全体としてみると、少子化対策に直接貢献しそうな政策は以上の通り少なく、そもそも公約集に「少子化」という言葉が見あたりません。少子化対策としては弱い公約だと感じました。
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