【日本滞在記2013晩春】京都旅行① | ロスめし

ロスめし

Hello, Los Angeles. I'm very hungry.


みなさま、またもや少しご無沙汰してしまいました。

実は現実逃避を兼ねて(ウソw)日本に里帰りしておりました。
今回から数回に分けて日本滞在記をお届けします。
※かなり長いのでご了承ください。

京都

まずはいきなり東京駅から。日本に到着して2日目に王子とままりんと3人で1泊2日の京都旅行に出かけました。

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新幹線の中でまずは腹ごしらえ。東京駅にある「銀の鈴」で買った牛たん弁当。

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いろいろ種類があった中、一番厚切りの塩味を購入。開けてみると本当に厚切りの牛タンステーキがゴロゴロ入ってました。これがいきなり

ぅんま~い♪

ジューシーな牛たんはほんのり塩味で牛タンそのものの風味が味わえてめちゃくちゃ美味。王子も気に入った様子で嬉しそうに食べてました。

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ご飯はもちろん麦飯。牛タンと一緒に食べると最強コンビです。牛タンの付け合わせも全部美味しくて、かなり高ポイントのお弁当でした!

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さて京都に到着して一番最初に訪れたのが「柳桜園茶舗」。王子は茶道を嗜んでいるのですが、そこの先生がひいきにしているお茶屋さんです。

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今は特に新茶の季節なので、大好きなほうじ茶と新茶をお土産に買って帰りました。

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そしてオマケで王子が買ってくれたのが、お茶屋さんの抹茶アイスクリーム!

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さすがお茶屋さんだけあって抹茶の味が濃厚でめちゃくちゃ美味しい!周りの最中との相性も抜群です。この日はかなり暑かったのでこのアイスクリームがめちゃくちゃ美味しかったなぁ~。

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そして次の訪れたのがいつも京都に来るとお世話になるタクシーの運転手さんおススメの京つけものの店「近為(きんため)」。京都と言えばやっぱりお漬け物どすえ~。

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入り口に入るとずらっと並ぶ京つけもの。目移りしちゃいます。

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奥には座敷もあってその場でくつろいだりお茶を楽しんだり出来ます。

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アメリカに住んでいるとこういう和風の物に妙に惹かれますよね。

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おつけものには番茶はつきものです。この日は暑かったので冷たいほうじ茶。

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お茶を頂きながらお漬け物を味見。

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奈良漬けもおいしい~。

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お土産のお漬け物を選んだ後はここで「ぶぶ漬け」を頂けるというので軽いランチで頂く事にしました。最初に出て来たのは色とりどりの京つけものと丸餅が入った白味噌のお椀。

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カツオだしに白味噌を溶いて柚子の香りを利かせたシンプルなお椀。具は軽く焼いた丸餅だけでそのシンプルさがグッと胃に沁みわたる美味しさです。

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そして見た目にも美しい京つけものは何も飾る必要もなく、それだけで十分に美味しいんです。

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そして山椒じゃこの乗ったご飯が登場し、まずは一緒にそのまま頂きます。凄くシンプルなのにそれぞれの味が深くて心に沁み渡る味わい。

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鮭の味噌漬けと一緒にほうじ茶も運ばれて来て、今度はお茶漬けにして頂きます。

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ふぅ…(感動のため息

あっさりとしたほうじ茶と京つけものに白米。これだけシンプルな食材なのに何故か無償に美味しく感じます。そしてこういうのがつくづく美味しいと思える日本人で良かったなぁと思いますね。

京都に何度も訪れていますが、初めてぶぶ漬けを頂き、その美味しさにかなり感動しました。ほうじ茶、京つけもの、白米…全てがそれぞれ美味しい上にそれらが合わさる事で完成される至高の味。まさに日本人の誇るべき味だと思います。

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さてお次は安産祈願で有名な「わら天神宮」へ連れて行ってもらいました。

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まずは体を清めて…

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もうすぐ出産を控えているゆかりんりんと半年後に出産を控えているみーちゃん2人の為に安産祈願のお守りを購入。

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二人とも無事可愛い赤ちゃんを出産出来る様に祈ってきました。

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無事に生まれた方々が飾ったよだれかけが可愛い。

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ちなみに安産祈願のお守りはコチラ。どうかご利益がありますように。

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さてこの日は祇園祭、時代祭と並ぶ京都三大祭の一つとして知られている「葵祭」の日だったので、軽く見学することにしました。「葵祭」とは平安時代以来、国家的な行事として行われてきた歴史があり、日本の祭のなかでも、数少ない王朝風俗の伝統が残されている貴族の祭りの一つです。

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貴族の格好をした人たちが京都御所から下鴨神社を通り、上加茂神社までをパレード方式でまわります。

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総時間数はおよそ4時間。この日は30度近い夏日だったので、仮装している人も凄く暑くて大変だったと思います。

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音楽もなくただ黙々と歩くだけのお祭りですが、古き伝統が受け継がれているのは素晴らしい事ですね。

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さて、葵祭の後は「吉田神社」へ。吉田神社は貞観元年(西暦859年)平安京の守護神として創建されてより、導き厄除け開運の神様として崇敬篤き神社です。また境内には、全国の神々を祀る大元宮(重要文化財)や料理の神様やお菓子の神様など、様々なご信仰のお社があります。

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ままりんがおみくじを買ってくれるというので、だるまおみくじを引いてみる事に。

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するとなんとなんと

大吉!ではありませんか!?

今まで何度かおみくじを引いた事がありますが、人生くじ運が悪いので大吉を引いたのは数えるぐらい。というかあまり記憶がないので初めてかも!全てが二十丸でかなりハッピーな気分になりました。これで今年残りは安泰かな?

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境内には沢山の絵馬が飾られていました。

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人々の思いが沢山詰まった素敵な神社でした。

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さて夕飯は王子が見つけた隠れ家的イタリアン「Bini」。

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中に入ると一軒家を改造して作られたかのようなこじんまりとしたレストラン。

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奥には畳の座敷があって和風と洋風が旨く混ざり合った不思議な空間。

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取り忘れてしまったのですが、テーブル横には小さな和のお庭もあり、素敵なお花も飾られていました。

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我々はその和のお庭のすぐ横のお座敷テーブルに案内されました。メニューが敷かれたテーブルセッティングが素敵。

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ここは2つのコースメニューしかないのですが、この日は上の段のコース料理を頂く事に。

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まずはシャンパンを使ったオリジナルカクテルで乾杯。ほんのり甘くて飲みやすい美味しいカクテルでした。

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そしてアミューズ。サクサクした棒状のクラッカーに巻かれた良質のプロシュート。ローズマリーの香りがほんのりして塩気のあるプロシュートとクラッカーとの相性抜群です。

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コース料理最初は「薫製香る小皿」と題して「ホタテ貝のスモークとフォアグラテリーヌ」。赤いビーツで彩られたフォアグラのテリーヌの横に見える薄い黄色い物体がホタテ貝のスモーク。目にも鮮やか、口にきらびやかな素晴らしい前菜です。見た目の繊細さもさることながら味つけもかなり繊細。濃厚なフォアグラのパテと少し甘みのあるビーツとの相性が良いのは想像付きますが、薫製されたホタテがフォアグラと合うとは知りませんでした。全ての食材が合わさると意外なハーモニーが生まれ、絶妙な味わいでかなり興味深い逸品です。

薫製香る小皿」は1品だけかと思いきや、この後も3品ほどスモークされた小皿が登場しました。

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薫製香る小皿」2品目はジャガイモのガレットに挟まれたスモークチーズの上にブラックオリーブをあしらえたフィンガーフード。薫製はあまり強くなくほんのり香る程度で隠し味と言った感じ。ジャガイモで出来たガレットはモチモチしていてチーズの濃厚さとブラックオリーブの塩気と良く合います。

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薫製香る小皿」3品目は見た目「なんだろ?」と思ってしまいますが、真ん中のオレンジ色の丸い物体は薫製された卵黄。薄いサクサクのクッキー生地で巻いて、アスパラとパルメジャンチーズを添えました。こちらもスモークがほんのりで、濃厚な黄身のトロンとした食感とシャキシャキっとしたアスパラの食感、そしてサクサクしたクッキーの食感と3種類の食感が楽しめます。パルメジャンチーズのコクがアクセントになってますね。

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薫製香る小皿」4品目はスーモークされた鱒。上にいろいろなハーブが添えてあってお花畑の様で美しい。ルッコラの花もありますね。脂の乗った鱒にほんのりスモークが利いて、スモークサーモンのような味わいがいろいろなハーブと良く合います。

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パンも小さくカットされて一つ一つ丁寧にサーブされます。一緒に添えられたオリーブオイルが香り豊かで美味しかったです。

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前菜2品目は「馬肉の”偽トリュフ”、黒ニンニクと落花生」。これ、見た目はトリュフっぽいですが、実は中は馬肉のお刺身。後で中を割った写真を撮れば良かったと後悔しましたが、小さく角切りにされた馬肉の刺身が球状になっていて、その周りを細かく刻まれた黒落花生で包んでいます。ソースは黒ニンニクを使ったソースで、白い棒状のものは軽くマリネされたオニオン。全てを一緒に食べると凄く美味しくて、記憶に残る前菜でした。黒落花生って初めて食べたけど、普通の落花生よりも香ばしくてカリカリしてました。馬肉のお刺身も他の赤身のお肉と違う風味で脂身も少なくさっぱり。いやー、馬肉なんて久しぶりに食べたな。。。黒ニンニクも普通のニンニクと比べて濃厚でコクがあり、普通のニンニクをぎゅっと濃縮した独特の深みが馬肉に良く合います。コースの中でもかなり好みの前菜でした。


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前菜3品目は「敦賀の真蛸、豆、芳ばしい香り」

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そこに蛸とレンズ豆で取ったお出汁を添えます。

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盛り付けの美しさと目の前での演出とが素晴らしい。さっと火が通された新鮮な真蛸は小さいながらも歯ごたえが強くて存在感たっぷり、また一緒に添えられた青々としたレンズ豆はその青臭さや土臭さが生命の力を主張していて、食べると生き生きとした元気なパワーがたっぷり体中に染み渡ります。どちらもそれだけでは主張が強い存在ですが二つが組合わさったスープと一緒に食べることでフワッと暖かさに包まれて丁度良い具合に調和されていました。

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続いてお魚料理は「甘鯛、淡路の玉ねぎ、モルトの香り」。見るからにパリパリと音がして来そうな甘鯛のウロコ。甘鯛本来の味わいを楽しもうと味付けはシンプルです。
甘鯛の火の通し方も絶妙で、申し分ありません。一緒に添えられた付け合わせは淡路の新玉ねぎを3種類の方法で楽しませてくれました。モルトとは麦のことですが、ソースにほんのり使われていた様です。

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お肉料理の前にラビオリ料理で「ブラータのトルテッリ、バジル、甘海老」。鮮やかな緑のバジルソースは今まで人生で食べたバジルソースの中で一番美味しいソースでした。通常ジェノベーゼ(ペストソース)はニンニクやチーズ、松の実が入るのでかなり濃厚でこってり目の味付けなんですが、このバジルソースは凄くあっさりしていて、バジルそのものの風味を味わえます。そしてブラータチーズが入ったラビオリはプリプリとした食感で口の中に入れるとプチンとはじけて中からクリーミーなブラータチーズが熱で溶けてソース状になり、トロッととろけて口に広がります。芳ばしくほんのりレアにグリルされた甘海老とラビオリを合わせて食べるとまた別々に食べるのと違う味わいがあり、統一感が出て、完成された味になるのが凄いです。

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いよいよお肉料理は「えりも短角牛シンシン、空豆、アーティチョーク、スパイス風味」。北海道はえりも岬で飼育されている短角牛ですが、その中でももも肉の貴重部位「しんしん」を使ったステーキ。写真を見ただけでヨダレが出ますが、絶妙な焼き加減でめちゃくちゃ柔らかい。通常よりもやや赤身が強い部分だとは思いますが、そのため本来の肉の美味しさがぎゅっと詰まっていて、肉好きにはたまらんステーキだと思います。ソースのスパイスにはカルダモンを使っていて、爽やかな香りが後で追いかけて来ます。付け合わせの空豆のフリッターやアーティチョークの食感も楽しくて、最後まで飽きのこないメイン料理でした。

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デザート前のお料理最後はパスタ料理「タリオリーニ、ヤンバル島豚とジロール茸のラグー、筍」

さて、ここでまめ知識。やんばる島豚とは?

琉球在来種「アグー」から生まれる高級ブランド豚やんばる島豚「アグー」とは、14世紀後半に中国から沖縄に伝来したといわれる黒豚です。純粋種のアグーは成長しても60キロ程度と非常に小型で、産子数が少ないため肉量が多く繁殖性が高い白色系の大型種に押され数が激減しました。今やアグーは沖縄県全域で130頭しかいない幻種となりました。その「アグー」と、バークシャー(西洋黒豚)を交配させたのが、やんばる島豚です。やんばる島豚の特徴は、その抜群の味と栄養価肉色は濃くなく、サシが入っています。とにかく脂が甘く、旨みもたっぷりで、臭みがありません。一般の豚肉に比べて旨み成分であるグルタミン酸が多く、コレステロールが少ない。その他、ビタミンB1やオレイン酸などが豊富に含まれています。

ちなみにジロール茸はアメリカではchanterellesと呼ばれ、フランスの高級キノコの一種です。それらを使ったパスタ料理ですが、上に乗っているのはスライスした竹の子。

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その下には手打ちのタリオリーリにやんばる島豚とジロール茸で作ったラグー(ミートソース)が絡められています。これも別々に食べるよりも一緒にグチャグチャと混ぜて食べると、ラグー自体の味付けはやや濃いめですが、竹の子と一緒に食べると調和され、シェフ計算ゆえの完成された味わいが楽しめます。

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デザート1品目は「レモンの”タルト”」。タイトルからするとタルトには到底見えませんが、全てを一緒に食べると確かにレモンタルトの食感と味。つまりタルトのパーツパーツをバラバラにして盛りつけた、いわば遊び心のいっぱい詰まった斬新なデザートでした。

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デザート2品目は「ストロベリーショートケーキ」。フレッシュチーズ、苺、オリーブを組み合わせた、こちらも最初のレモンタルトと同じパーツごとに分かれたデザート。苺とクリームだけで味わっても良し、スポンジと苺とクリーム全てを合わせて味わっても良し、一つのデザートでいくつもの組み合わせを楽しめる楽しいデザートでした。また茶色いオリーブオイルのソースが塩気が強くてデザートには不向きな様ですが、これまた絶妙なアクセントとなっていて面白かったです。

というわけで、最初から最後まで素晴らしいお料理で目にも舌にも楽しませてもらいました。総席数12席という小さなレストランですが、この日は平日の夜だったといういこともあり、最初から最後まで私たち3人のみの来客でした。あまりに静かなたたずまいなので、大丈夫かな?と心配してしまいましたが、まだオープンして間もないそうで、住宅街にひっそりとあることから、あまりに隠れ家的すぎて知名度は低いのかもしれません。いわば穴場中の穴場です。始終サービスも満点で雰囲気も抜群、お料理も言う事無しの素敵なお店でとても気に入りました。

このお店はご夫婦で切り盛りしていて、最近シェフ担当の旦那様の他にフレンチシェフを雇い2人でキッチンを回しているそうですが、このクオリティーと品数をこなすには結構大変な作業が必要だと思います。しかも今日頂いたコースで1万ちょっとと内容に比べたら割とリーズナブルです。

京都と言えば「京懐石」が主ですが、こういうイタリアンも悪くありません。是非京都に訪れた際には足を運んでみてください。おススメですよ

ちなみに完全予約制ですので、事前の予約をお忘れなく!

Bini
京都府京都市左京区浄土寺上南田町91-3
大きな地図で見る
Phone:075-203-6668
評価:★★★★1/2

さて京都旅行は後編に続きます!お楽しみ~。



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