夏の奄美~動物編~ | 明治大学 植物保護研究部のブログ

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明治大学理科部連合会に所属する「植物保護研究部」
通称『植保』のブログです。
植物をはじめとした生物全般および鉱物に関する記事を書いています。

こんにちは、2年のDENです。少し前の話になりますが、植保の愉快な仲間たちと総勢5人で奄美大島へ行ってきました。奄美大島は鹿児島県ですが、亜熱帯性の気候で、魅力的な生き物たちがたくさんいます。ちょっと、いや、かなり欲張った目標をたててLCCで奄美へ。

みんな席がバラバラで窓も通路もない真ん中の席が多かったですが、大学生のお財布に優しいLCCのセールのチケットに感謝です。

現地では主に車で移動しました。車


(ミジンコ氏撮影)
写真はアダンです。他に大きなシダ類やマングローブもよく見かけました。植物で南国ムードを感じながらの採集は非日常的で楽しかったです。



(ポサポサ氏撮影)
オキナワキノボリトカゲ。アガマ科のトカゲで、顔は恐竜のよう(笑)。外国産のアガマ科はペットとして多く流通する種もいて、ペットショップで見かけることも多いです。自分も高校時代に部活動で飼育していた経験があり、個人的に爬虫類の中でも特に好きなグループの一つです。かわいいラブ


(ポサポサ氏が帰宅後撮影)
アオカナヘビです。他には、写真を撮りそびれたのですが、ヘリグロヒメトカゲも見ることができ、日中は合計3種のトカゲを観察することができました。


(帰宅後撮影)
アマミシリケンイモリ体色の変異が著しく、とても面白いです。


今回は海の近くで活動したことも多かったためか、写真のオカヤドカリ類オカガニ類などの陸上性の甲殻類を多く見ることができました。

また、宿の近くの川にはこんな鳥がいました。

(ミジンコ氏撮影)
バリケンです。目の周りが赤くてキジ科の鳥を連想させますが、カモ科の家禽(移入種)です。足には水かきがあります。

さて、ここまでは主に日中に観察した生き物たちを紹介してきましたが、もちろん夜も夜行性の生き物たちを探しに山に向かいました。お月様
生き物たちを見落とさないように、車でゆっくり林道をすすんでいると、何かが道に飛び出してきました。その正体は


(ミジンコ氏撮影)
ケナガネズミです!
頭胴長280mm、尾長330mmにもなる日本最大のネズミです

さらに進んでいくと、黒くて丸みを帯びた生き物が道路上にいました。国指定の特別天然記念物アマミノクロウサギす!!!!

残念ながら写真がありません。(涙)
1つの林道の一部区間を1往復しただけで、ケナガネズミアマミノクロウサギをそれぞれ複数個体見ることができました。

翌日は別の山へ。林道の途中で車を降りると、様々な生き物たちがいました。


タシロヤモリ。断面が楕円形になる尾が特徴です。

(クスサン氏撮影)
ブラーミニメクラヘビです。

このように地上の生き物たちを見ていると、頭上で物音がしました。見上げてみると木の上に鳥がとまっています。ん、あの鳥赤っぽくない?リュウキュウアカショウビンだ!残念ながら写真が撮れませんでした・・・
今回の遠征で、鳥は他にルリカケスオーストンオオアカゲラアマミヤマシギといった豪華ラインナップを見ることができました。(写真がなくて申し訳ありません。)

自分は今回が初めての少人数での離島遠征でしたが、様々な生き物に出会えて幸せでした。ただし、ヘビヘビをあまり見ることができなかったのが残念。奄美には本州と異なる8種のヘビが生息しているはずですが、今回は先ほどのブラーミニと1人がヒメハブを見かけたのみでした。またリベンジしたいです。

ここまで脊椎動物をメインで紹介してきましたが、奄美には魅力的な虫たちもたくさんいました。昆虫編につづきます。お楽しみに!ちょうちょ

長い文章に最後までお付き合いいただき、ありがとうございましたm(__)m

参考文献
くらべてわかる哺乳類 小宮輝之 山と溪谷社  2016 他