訪問リハビリ時の活動

火曜と木曜日の午後に訪問リハビリを行っている。
おおよそ3件で多い時で5件である。

ポータラーム郡には、29のアナマイという保健所のようなものを持っており、
そこがそれぞれの地域を管轄している。
ポータラームの地図。緑色の十字マークがアナマイ。
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アナマイでは、主に看護師と看護助手が勤務している。
まず、病院の車で訪問する地域のアナマイまで移動し、
そこのアナマイのスタッフが患者の自宅まで案内してくれる。
(アナマイスタッフも自宅の場所を知らない時は、そこの地域に住む住民が案内してくれることも)
だいたいアナマイの建物は同じ形。
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訪問する患者は、主に病院に頻繁に通いづらい、病院から離れている地域である。
貧困層であることが多い。
ポータラー郡には大きな病院が2つしかなく、
移動手段がない人は病院までの移動手段がない患者も多い。
周りの風景は田舎そのもの。
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私たちが実施している訪問リハビリは、同じ患者宅に行けるのは1回のみ。
基本的に2回行くことはない。どんな時も一回勝負。
20-30分の中で評価して、問題点を整理して、リハビリ指導しなくていけいない。
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訪問リハビリのいいところは、自宅での問題点がその場でわかることである。
それは家自体の問題だったり、生活習慣の問題だったり、介護者不在の問題だったり。
この家はもうほとんど外に近い状態。
床は砂利。
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しかし、PTやOTとともに訪問するのだが、生活状況を聞く様子がない。
そのため、せっかく自宅に出向いているのに問題点が把握できていない。
最近では私の方で簡単なADL質問表を作成し、その場で聞くようにしている。

例えば、この方。
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その時書いてあったメモがこちら
「2時45分—3時15分
男性 5◯歳 大きい体(100キロ以上)7人家族。左片麻痺 上肢麻痺は軽度だが、下肢は重度。トイレは高い段差があって足が上がらず。日中はトイレに行けずベッド上での排泄(バケツ内)。歩行不安定なため、病院にリハビリに来るように指導する。すり足歩行。」

たったこれだけの情報であるが、タイ語で聞いてやり取りするのにはかなりの時間と労力を要する
(タイ語が下手な私が悪いのだが)。


最終的に上の方は、トイレまでの動線を実際に歩いてみて確認し、
段差のあたりに掴むところを作る指導し、また歩行が不安定なので、
病院まで週に1回でもいいから来るように指導した。
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特に異国の場合は、病院で患者さんの生活状況を聞いただけでは実際の生活を想定しづらい。

訪問リハビリでは、実際にタイ人家族の生活が良くわかり、病院でリハビリするのとは違った良さがある。
今後も訪問時に患者さん自身のQOL向上に役立つような活動をしていきたい。

タイのこういう風景に癒されます。