中飛車 後手ゴキゲン中飛車 超急戦▲3三香対策03 | 将棋・序盤のStrategy ~ 矢倉 角換わり 横歩取り 相掛かり 中飛車 四間飛車 三間飛車 向かい飛車 相振り飛車 ~

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これまでの記事
中飛車 後手ゴキゲン中飛車 超急戦▲3三香対策
中飛車 後手ゴキゲン中飛車 超急戦▲3三香対策02
という訳で、超急戦▲3三香への対策シリーズです。
コメント頂いたので紹介&検討します(コメンターは是空さん)。

初手から
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △5四歩 ▲2五歩 △5二飛
▲5八金右 △5五歩 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △5六歩
▲同 歩 △8八角成 ▲同 銀 △3三角 ▲2一飛成 △8八角成
▲5五桂 △6二玉 ▲1一龍 △9九馬 ▲3三香
(下図)
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ここで△5五馬(下図)はどうか、
というコメントを頂いたのが10月3日の話。

この手、自分も前記事 を書く時に気付いていたのですが、
以下の手順で後手やや自信無しと踏んでいました。

上図以下
▲同 歩 △2二銀打 ▲3一香成 △同 金 ▲1二龍 △1一香
▲同 龍 △同 銀 ▲5四銀
(下図)

▲3一香成△同 金の次、▲3一同竜もあり、
こちらの方が自然かもしれない(是空さん案)。
△同 銀▲5四銀△5一桂に▲4一角でどうか?(下図)

先手が威勢よく攻めているようだが、△5六香があるので形勢微妙。
が、今すぐ△5六香と打つべきかは難しく、△2二飛や△5三歩も有力。
広く深く読む必要があり、変化膨大な終盤戦になる。

▲1二龍は工夫の一手で、やや変化球的。
▲3一同竜と切る変化に比べると、
①相手の持ち駒の香車を減らしている。
②1一に銀の遊び駒を作っている。
といった違いがある。

▲3一同竜と▲1二竜の比較は難しいが、
自分の研究では▲1二竜を主軸に考えていたので、
本記事ではこちらを本線としたい。

▲5四銀以下、▲3一同竜の変化同様△5一桂と打つと▲5三香。
△2二飛▲5一香成と進めば、どう応じても王手何とか取りだし、
△5三同飛▲同 銀成△同 玉▲5四歩も攻めが続く。

しかし、▲5四銀には△2二飛(下図)があると是空さん。

▲5三角があるのでやりにくいと思っていたが、
言われてみると咎める手段が難しい。

上図から一番ストレートに指すと、
▲5三角 △7二玉 ▲3一角成 △2九飛成 ▲7五馬(下図)

次の▲6三銀成を見て雰囲気が良いんだけど、
以下△8二玉の早逃げされると手出しが難しい。
竜の力も絶大で先手自信なし。

まぁ▲5三角までは良いと思うんだけど、
△2九飛成を許すのは危険なので、どう受けるかが問題。

是空さん案は▲6三銀成△8二玉▲2八香△4二飛(下図)。

△4二飛も凄い形ですけど、
▲2三香成の当たりを避けたという事ですか。

上図は難しいとは思いますが、
こういう展開だと▲2八香が取り残され気味で、
個人的には後手が良くなりそうな予感がしてます。

そこで私の提案は▲1八角(下図)

未だ金取りが残っているので、△2七歩の心配はありません。

問題は、△4一金と受けられたときに打った角がどうなるか(下図)

上図ではとりあえず▲2三歩だろう。
△同 飛なら▲7一角成~▲7二銀で潰れなので△1二飛と寄るくらい。
以下▲6四角成で下図。

この図は難しい・・・

△5六香と放置するのは▲7五香の足し算が厳しく、
△7二香の先受けにも▲8六香が受けにくい。

一見△6二歩で簡単に切れそうだけど、
▲7三成銀 △同 桂 ▲7五香 △7二香 ▲7三香成 △同 香
▲7四桂 △9二玉 ▲7三馬・・・
で意外なほど受けにくい。次に▲7二角成!という寄せが生じている。

▲7三成銀を防いで△6二香と串刺しにする手はあるけれど、
構わず▲7五香が利く。△6三香に▲同 角成が4一の金に当たってしまう。

よって、目標になりやすい金を△5二金左とぶつけてしまう(下図)


これは流石に▲同 成銀しかなさそう。
△同 金には▲7三馬と切り込んで寄り筋になるので、
△同 飛と応じるより仕方が無い(下図)


上図では▲5四歩と伸ばす手が有力な一手と思うが、
△5六香▲5七香△同 香成▲同 金△5一香(下図)

△5六香を無視して▲5三歩成は△5七歩が厳しいので、
▲5七香と受けるしかないが、金を釣り上げられてしまうのはちと痛い。

上図は▲7五歩と溜めるか▲6三金とベタ打ちするか・・・難解な形勢としておく。
ただし先手の玉形はマイナス点。後手は遠さを活かした戦いに持ち込みたい。


以上の変化が今のところ最善の進行と思っているが、
▲1二竜と逃げた時に△5六香と打つ手はある。(下図)

この手には▲5四銀と打つのが攻防の一手。以下コメントでは、
△1一香▲4五角△5八香成▲同 金△1二香▲6三銀成
△5一玉▲5二成銀△同 玉(下図)

の進行が示された。

難解な局面だが、コメントでは▲2三歩が指摘されている。
以下△7九飛▲4八玉と進むなら、パッと見は先手も戦えると思う。

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