九九の範囲内のわりきれるわり算 | しずえばあちゃんの回想録 “We Can Do It !”

しずえばあちゃんの回想録 “We Can Do It !”

教師生活35年、子供3人。
パワフルに生き抜くしずえばあちゃんの
子育て論、教育論、人生論を綴っていきます。

人生の後半で取り組んだ漢字学習についても
情報を発信していきます。かんじクラウド株式会社 http://kanji.cloud

前回の『九九の要素』の表を覚えましたか?
すらすらと思い出せるようになりましたか?
後半の数の多い6の段、7の段、8の段の組み合わせは覚えましたか?
二通りある5つの数字は大丈夫ですか?
そして、なぜこの「九九の要素」がこのように並んでいるのを覚えるといいのか、
その理由を考えることができましたか?

さあ、次のわり算の答えが瞬時に思い浮かぶでしょうか。
① 24÷8
② 42÷7
③ 48÷6

こういうわり算の時は、子どもたちは割る数の九九を唱え始めます。
苦手な段だからいやだなあ・・・という雰囲気も出ます。
①の<24÷8>は、8の段を<8×2>から順に言っていくと、すぐにたどり着きます。
だけど、8の段だから間違える子もいるんですよ。
「はち さん、24」がすぐ出ない子が意外と多いのです。
「ろく し、24」もあるから、苦手な数字なのです。
→ そこで、<24=6  4,8  3>の組み合わせをすっと思い浮かべれば、
8のペアの3がすぐに出ます。

②の<42÷7>は、7の段を最初から唱えていくとすごく時間がかかります。
機転のきく子なら、「しち ご、35」から始めて(5の段は思い出しやすい段だから)、
その次の「しち ろく、42」にたどり着けますが、「しち ろく」という九九自体が苦手な子が多い。
だったら、「35に7をもう一回足せば42になる」ということを考えればいいのだが、
そんな九九本来の考え方などはここで思いも至らない。

これがちょっと思い出せた子でさえも、35+7の暗算が速くない。
九九の意味は1回ずつ足していくんだという考え方を自ら導き出せる子は少なく、
ひたすら記憶の中の九九の唱え方を思い出そうと苦労している。

③の<48÷6>は、6の段の「ろく ご、30」から始めても遠すぎる。なかなかたどり着かない。

子どもたちが苦しんでいる理由はこのようなものです。
だから、あの『九九の要素』を覚えれば、即座に答えが出るのです。
<24>という数字を見れば、<6  4,8  3>の組み合わせを思い出し、
<÷8>だから、組み合わせの相手は<3>!が出るのです。
<42>や<48>は一通りの組み合わせしかありませんから、
<÷7>、<÷6>を見れば、ペアの相手の<6>や<8>が瞬時に浮かぶのです。
九九を順に唱えることをしなくてもいいのです。

前回記事の「計算、とくいになるぞ!33 わり算NO.1」で示した 『九九の要素』をとにかく覚える。
それを覚えたら、次のような確認のプリントも作りました。
{8E81D562-ABA7-4E4F-9CC0-47947EA475B5:01}

{AABB5083-A15D-40B9-9EB8-CD8ABC617226:01}

すると、次のようなわりきれるわり算は苦もなくできるようになります。
早く答えが出ます。
{5F6BA3F7-8997-42EF-98AD-A49F2F6EB929:01}

だが、ここで要注意!
このプリントには書き込みません。
鉛筆を持って書きません。
口で答えを言うだけです!


なぜならば、算数のプリントは「書き込む」と思い込んでいる子が多いし、
この「書く」という作業が面倒で、いやで仕方のない子が多すぎるのです。
そして、書き込んだら繰り返し使えません。
口で言うだけです。

すると、あっという間にこの20問が終了。
「あら、こんなに早く終わった!どんどん浮かんでくるぞ!」
という感覚にさせることが大事なんです。
このページを何回も口で解答していくのです。
こんな答えの数字なんか覚えられません。
それよりも九九の要素のペアを思い出す方がよっぽど楽なのです。
これで、一気にわり算ができるようになったと自信を持つ子どもは多いんです。
つまり、「逆さ九九」をすぐ浮かぶようにしてあげればいいのです。

いかがですか?
あの『九九の要素』の表の威力を感じていただけましたか?