常連さんが愛でる陽気な飲み屋 | 空想俳人日記

常連さんが愛でる陽気な飲み屋

 どんな店かな、と、ずっと気になっていながら一度も利用したことがなかったので、勇気を奮って入れば、いやはや、確かに威勢がいい声。
「いらっしゃい」
「席着く前にカウンターの料理見て選んでね」
「とりあえず、おでん、盛ろうか」

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 おおお、おかみさんを筆頭に女性3人だ。2人は、おかみさんの娘さんかな。
 おでんのほかに、とりあえずの生、おから、そして地鶏のモツ煮から始まる。

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「地鶏だから、少々かたいよ」とおかみさん。
「これ、B級グルメであったよね」と相方。うん、あった、あった、確か山梨。
 このお店、カウンターとテーブルもあるが、殆どのお客さんは、一人じゃなくてもカウンターに坐る。明らかに、みんな常連さんだ。しかも、それほど長居はしない。うちらがいる間に、何回転しただろ。3回転はしたかな。
 ビールから熱燗に変更したら、グラスにアッチアチの日本酒を注いでくれる。グラスが持てない。
「口を持ってってよね」と、おかみさん。言われたとおり、口を持っていく。おお、これぞ酔う心粋、かな。

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「熱くて乾杯できないよね」
「少し飲んでから乾杯すればいいんだ」
 そんなかんなでカウンターに口持ってて熱燗ばかり啜っている姿は、さも、地鶏の餌食いに似た光景であったろう。
 この店の名前、酔心ってのは、お酒の名だそうな。しかも、広島の。相方が、おかみさんに尋ねたので分かったこと。今じゃ、この店には焼酎ボトルキープがいっぱい並んでいるけれど、当時はまだまだ焼酎ブームじゃなかったので、広島のおいしいお酒の「酔心」を蔵元の許可を得てネーミングしたそうな。

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 それにしても陽気で明るくて、気さくな店だねえ。料理を写メ撮ってたら
「写真撮ってるの」と、おかみさん。
「うん、ブログに載せるね。ここ宣伝するよ」と言ったら、
「いいよいいよ。宣伝なんかしてくれなくても」と。いやあ、そんな遠慮の裏には、宣伝しなくても常連さんが居ついてくれてる自信みたいなものがある気がしたよ。だから、こうしてブログ書くの、なんとなく気が咎めちゃうね。
 でも、ひとこと、いい店だよ、そう言いたいので、許してね、おかみさん。

酔心
酔心 by (C)shisyun

酔心居酒屋 / 知多半田駅半田駅住吉町駅
夜総合点★★★★ 4.0



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