売りの逸品が禍呼ぶかな? | 空想俳人日記

売りの逸品が禍呼ぶかな?

 ここのラーメンが変わってて、そんな噂を嗅ぎつけたものだから、お昼に駆けつけたよ。スープが白いんだよね。乳白色。その名も人呼んで「はくぶんラーメン」。「はくぶん」は店の名前。


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 休日なのに、しかも午後1時頃なのにお店混んでたよ。並んだ。まあ、すぐに席に通されたけど。回りの方々は皆さんセットメニュー頼んでられる。でも私は白汁が経験したい。なので例の「はくぶんラーメン」単品で注文したよ。
 早い。混んでて同時に席に着いた迎えの主婦軍団のオーダーはまだ来ない。それよりも、白いスープから恐る恐る飲んでみる。おお、白湯スープですな。などと知ったかぶりをしながら、「いい味じゃん」と頷く。


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 それから徐に麺へ。これも良いじゃん。さてさて、よく見れば高菜が入っている。この高菜がスープと相性が良い。良いではないか、そう納得しながらスープまで完飲。さあ出よう。見れば先の主婦軍団、まだ料理が出ていない。あちらも私が同時間に席に着いたことを知っているらしく、こちらが食べ終わって席を離れる際に、コチラを伺い目を点にしてた。


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 ということで、料理は良かった。が、良いのはここまで。レジで支払うときに、感謝の品をくれなかったのだ。何かと言えば、並んでるときに列の前の主婦軍団に店の男の人(オーナー?)が「クリスマスに店を新しくして、その記念に皆さんに心ばかりの感謝の品をお渡ししているんです」とかなんとかを聞いた。その品をくれなんだのだ。
 何ゆえ? まあ、お値打ちセットとは言え、おそらく利益率が高いであろうセットメニューを注文する、しかも何人ものお仲間さんで来られている人から比べれば、安い単品メニューだけを、しかも独りで来て・・・。そんな貧相な独り身は今後のうちの店のターゲットじゃないな、格差社会ならターゲットは上流狙い、なあんだろうなあ。ああ、だからなんだ。ラーメン、早く出てきたのも。早く食って早く席あけてくれ、もっと銭を落としてくれる人に座ってもらいたいんだ、とか。売りの品のはずなのに禍なるかな。そうか、だから単品メニュー表でも一番トップに表記されてなかったんだ。


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 なあんてね、私は少々(少々どころじゃないか)心も了見も狭い人間なので、そんな被害妄想的な気持ちになってしまった。結局、料理で良い良いと思っていた満足感は急降下爆撃機。
 最近、このブログ、食べ物の話の場合、食べログさんのサイトと連携させたりしてるけど、その食べログ流のお店評価でいけば、はじめは4にも近い3.5くらいだと思っていたのよ。けど、店を出た時には一気に2の気分。総合評価制だから、こうなるのだ。いや、おそらく美味しいという気持ちは味だけじゃない、店を出た後も満足感に包まれている、それが美味しいなのだろうね。
 あとから店出てきた人も感謝の品持っている。店の前で
「こんな嵩張るものカバンにも入らないぞ」とビジネスバッグに突っ込もうとして諦めている男性。
「私はバックパックだから充分入るぞ~」と心で喚いた。
 仕方がないけど、私は根に持つタイプなので何かない限り(例えば、うちの支店の連中が「新年会、はくぶんでやりましょうよ」とか。まずないか、仕事場から近くもないし)、この店には二度と来ないだろう、そういう意志を持ったことで気分を取り直した。さらに、「よし、この近くだったよね、アイススケートしに行こう」と気分転換を思いついたのだった。


中華料理はくぶん
中華料理はくぶん by (C)shisyun


はくぶん 広東料理 / 信濃町駅国立競技場駅四谷三丁目駅
昼総合点★★☆☆☆ 2.0