2002年4月~

出演:明石家さんま、木村拓哉、深津絵里、井川遥、柴咲コウ、森下愛子 他

脚本:北川悦吏子

主題歌:エルヴィス・コステロ「スマイル」

     坂本九「見上げてごらん夜の星を」


感じたまんま点:94点



あけましておめでとうございます!


今年最初にご紹介するのは

さんまVSキムタクの競演で

当時大変話題となったドラマ。

『空から降る一億の星』です!


ヒューマンサスペンスドラマ、、と申しましょうか、

数奇な運命にあやつられているような登場人物たちの

深い悲しみ、寂しさ、、が胸に突き刺さり、、

そして推理サスペンスとしての

アッと驚く、予想を超える展開に驚愕する!

衝撃的で派手なドラマなんですが、、


主題歌「スマイル」

そして「見上げてごらん空の星を」が、

ドラマ全体を、、悲しみや寂しさを

深い優しさで包み込んでくれる、、、


そんなこのドラマの世界が、

僕はとっても大好きなんです。。



うだつの上がらぬ刑事、堂島完三(さんま)は

雑誌編集者の妹、優子(深津)とふたり暮らし。


優子の友人、美羽(井川)は財閥のお嬢様で、

美羽の誕生日船上パーティに招かれた

完三と優子は、そこにケータリングに来ていた

コック見習いの涼(木村)に出会う。。


完三が担当している女子大生殺害事件は

なかなか捜査が進展していなかった。

しかし証拠を追ううちに、完三はその事件が

涼と関連があるのではないか、、

そう考えるようになる。


パーティでのちょっとした騒動をきっかけに

美羽は涼に惹かれ、優子はその仲を取り持つように、、。


美羽には金持ちの婚約者(大澄賢也)がいたので

当然の如く、涼との付き合いは認められるわけもなく、、


ついには美羽は婚約者に銃口を向けることになる。。



物語は前半から後半へと大きく様相を変え


完三と優子の運命は、涼と関わる中で、

大きな波に飲み込まれるようにうねりだし、、

隠されていた悲しい過去が明らかに、、


「あの男は悪魔や」と言われ

完三に追い詰められる涼は果たして

前代未聞の殺人鬼なのか?それとも、、


衝撃的な展開!そして結末。。。

ドラマティックで深い哀愁に包まれた傑作です!

ただ、いい意味でも、やや悪い意味でも

意外性のあるドラマなので

ちょっと納得いかないな~

という部分もあるかもしれません。

しかし、それを差し引いても

充分の余りある魅力を持ったドラマなんです!



そしてナント言っても、それぞれの役者同士の絡みが

それぞれメチャクチャよかったです!


さんまさん×木村さん!

 これはこのドラマの中心であり、お互いの感情、

 憎しみ、悲しみ、寂しさ、、そして、、

 言葉で言い尽くせない思い。伝わりました!

さんまさん×深津さん

 この兄妹の暖かい関係。あの家の雰囲気。。

 一緒にいる身近な存在の大切さをしみじみと

 伝えてくれました。

さんまさん×柴咲さん

 いい関係でした!誰にも言えない寂しい気持ちを

 伝えられる相手。素直に涙を見せられる人の存在。

 とってもいいな、、って思いました。

さんまさん×森下さん

 これまた、いい関係!森下さんは明らかにさんま

 さんのことが好き、、だけど、付き合ってないからこそ

 よき理解者のままいられる。。現実難しいかな?

  さんま「頼りにしてるで」

  森下「しってるよ」 いいな~この雰囲気!

木村さん×深津さん

 世界で唯一、お互いを信じあえる関係、、人は

 それを探し求めてしまう。それは赤い糸で繋がった

 愛、なのか?それとも、、。

 だんだんと素直になってく二人、、でした。


このそれぞれの関係性こそが

このドラマの根底にあるもの、、と感じました。



さんまさん(完三)

 いや~もう最高です!いいセリフ、いい表情満載!

 どんなに悲しくても、、辛くても、、笑顔で生きていこう

 それしかないよ、、そんなメッセージに溢れた役。

 この完三役は、さんまさんしか考えられません!

 特に最終回のラストシーン!!車を運転しながら

 の、、このシーン!号泣してしまいました。。

木村さん(涼)

 いや~やっぱりすごいです!!ものすごい寂しさを

 冷たさのウラで表現できる、、この存在感は、、すごい!

 悪魔と言われ、自分を神と言う、この涼役。見事です!

深津さん(優子)

 いや~この人はものすごく演技うまいですよね!

 誰と絡んでも、深津さんはホント自然で、魅力的。

 僕の中では最高の若手女優さんです!

井川さん(美羽)

 う~ん、、キャラ的にはOKですかね!この豪華メンバーの

 中でがんばっていたと思います。しかし可愛い人です!

 美羽最後のシーン、、これは僕、大好きなシーンです!

柴咲さん(由紀)

 さすがです!この頃から、その存在感は圧倒的です!

 アンナミラーズもどきのコスチュームも見れました(/ω\)

 だんだんと完三を信頼していく心の動きがよく伝わりました。


そして今回の最優秀助演賞は、、文句なし!!

森下愛子さん(完三の同僚、琴子役)に決定!

いや~うまいですよね。。この人見てると元気が出ます。

本当に「女っぽい」役のうまい女優さんだと思います。



このドラマでは、

「○○を守る」というセリフがよく使われています。

○○とは人、です。

人は人を守れるのでしょうか?

人を守るとは、どういうことなのでしょうか、、?


第8話に、その回答?と思えるシーンがあります。


完三が、涼に詰め寄るシーン。

完三は、自分の命は惜しくない、自分をボロ雑巾だといい

そういう者だけが人を守れるといいます。

そして自分を可愛い、自分を特別と思ってる涼よりも

完三のが強い、というのです。


それに対し、涼は、

誰かを守りたいって思ってる人間が一番弱い、と言う。

自分は自分を絶対に裏切らない。

しかし、人は裏切るから。。弱いのだと。


涼 「どうすんの?

    もし自分が守りたいって思ってる人に裏切られたら?」


完三「ええねん。 そいつをな、

      守っただけで、それで、ええねん」


このセリフを聞いて

 僕は、できれば完三のようでありたいと、

  大切な人を守ろうとする人、、素敵だなって思います。


しかし、、それを、その守るべきものが

大切な命、だとしたら、、

それは、なかなか守りきれるものではありません。


そう、このドラマにおいても、、。



でも、でも心から、貴方を守る、と言ってもらえたら。

それで、、どれだけ、、救われることでしょうか。


例えば優子が涼に言った言葉、

  

 「世界中が敵に回っても、

         私、貴方の味方だよ」


大切な人に本気で言ってあげたい言葉ですよね。

また言える自分になりたいものです。



しかし、「寂しさ」とは、、本当に困ったものです。

人は寂しさや悲しみを乗り越え

強く、正しく、明るく、、まっすぐに生きていくのが

もちろん、正解だということは

誰しも頭ではわかっていることです。


しかし、寂しさとは、、時に人を変えてしまうこともあり

心を弱くさせ、「悪魔」と同じようなことをさせてしまう、、

そんなことも、実際にあるでしょう。ありますよね。


その極端なサンプルが、

木村さん演じる「涼」なのでしょう。


寂しさに負けないようにしなきゃ。

寂しそうな人がいたら声を掛けなくちゃ。


少なくとも今生きている人は

赤ちゃんの時に、守ってもらえたんですから。


これも第7話で完三に教えてもらいました。



とにかく見所満載!魅力いっぱいのこのドラマ!

もっともっと語りたいのですが、、。

ぜひじっくり観ていただきたいです!




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