皆様二度目まして。

平成二十二年度・音楽科主任教員、前山田健一です。

前回に引き続き「えびぞりダイアモンド!!」発売記念に

同曲についての解説・総評をここに記したいと思います。




今回はソロの選出理由について触れたいと思います。

ソロ出演の順番で書きます。




まずトップバッターは星名美怜

彼女は誰よりも楽しそうに歌っていました。

歌声がスキップしているようです。るんるん。

今回の曲のコンセプトそのものだったので1番手に採用!




そして特筆すべきは、曲最後の「ダイアモンド!!」叫び。

全員に言ったことなのですが

「ここのダイアモンドは、◯◯ちゃんらしさを出して好きに歌ってみよう!」

そう言ったら、星名はメロディーをあえて崩して元気いっぱいなシャウト。

中学1年生の女子が、ひとりぼっちボーカルブースの中

自分発信の「ダイアモンド!!」は勇気が要ったことだろう。

その勇気に報わせないわけにはいかないじゃないか!

というわけで、採用。




2番手は真山りか

さすが初期メン。歌唱力も堂々としたものでした。

彼女にも「自分らしさを出してみよう」とふっかけたら

「アニメ声が出来ます!!」

最初は照れがあったのですが、ガンガンいこうぜでふっかけたら

どんどん乗ってきて、結果的に美味しいパートを彼女自身が造り上げたわけです。

まさに、自分の力で勝ち取ったソロパート。




3番手、矢野妃菜喜

彼女は佇まいも歌声も、「愁い」があるので

この曲には合わないか、と思ったのですが、

いやいや。裏声がものすごく美しい。

理事長いわく「心が綺麗になっていくような歌声だねー」

まるで森林浴をしているかのような、裏声の美しさ。

なので、BメロとDメロの裏声しっとりパートを担当してもらいました。




4番手、廣田あいか

あいあい。ぁぃぁぃ。

100年にひとりの、奇跡の声質に気が取られがちですが

彼女はとてもピッチもリズムもよく、

今までたくさん「大人の歌」を練習してきたんだなーってことが

とてもわかる安定感でした。

「もっとあーりん」の迷言でおなじみの筆者ですが

廣田プロにも「もっとぁぃぁぃっぽい感じ、できるかなー」

と、お願いしました。

この無茶ブリに速攻で応える、小6。おそるべし。




5番手、安本彩花

彼女の歌声を聴いた時、私は椅子から飛び上がったのです。

もちろん、感動で。

安本の歌には、なんのクセもない。テクニックもない。

すべての音が、まっすぐ。まーーーーっすぐ。

クセをつけること、テクニックをつけることは後々いくらでもできる。

逆に、彼女のような歌い方は真似しようとしたって、出来ない。

「ダイアモンド!」のソロも、声が裏返っているのですが、あえて採用。

小6の、声変わり前の不安定な声。そして、矯正による滑舌の悪さ。

来年には再現できない、2010年の安本彩花

このCDはそれを閉じ込めることに成功したのです。




6番手、野なつ

理事長の気まぐれ「一箇所だけ、『ひげそーりー』にしよう!」

(前山田による「あいむそーりー菅総理!」は却下されたのですが。)

その「ひげそーりー」を「ほんと相手をバカにする感じで」と

ディレクションしたのですが、杏野なつ は見事に応えてくれました。

この、若干イラっとする「ひげそーりー」パーフェクト。

そのあとの「英語テスト30点」の落ち込んだ歌い方のメリハリも見事。




そして途中、語りの部分は鈴木裕乃 松野莉奈

選出の理由は、「無責任感」

結構、いいことを言っているのに、なんか、あっけらかんとしてる。

小学生・中学生が説得力アリアリでこういうセリフを言うのも、変でしょ?




というわけで、以上がソロ選出理由でした。

今回ソロから漏れた、とはいえ

瑞季 も笑顔がこぼれるような歌声で

サビの歌声をしっかり支えてくれています。

宇野愛海 はまるで中森明菜のようなムーディーな雰囲気、

特にセリフは12人の中で一番胸にせまるものがありました。

宮﨑れいな もよく練習してきてくれたことがわかる出来で

スタッフもその上達ぶりにびっくりしていました。

小池梨緒 は初レコーディングでテンパりながらも

持ち前の物怖じなさでマイペースに歌ってくれていました。




本当に全員、素晴らしかった!おじさんは感動した!!




以上、「えびぞりダイアモンド!!」総評・解説でした。

一生に一度しかない、2010年の私立恵比寿中学。

その若さ、未熟さを閉じ込めた「えびぞりダイアモンド!!

お聴きになっていない方は、ぜひCDを手にとっていただければと存じます。

ではまたお会いする日まで。




音楽科主任・前山田