今シリーズ8回目にして最終回の今回は、〈4 真の「平和学習」とは? ~まとめにかえて~ 」をお送りします。

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4 真の「平和学習」とは? ~まとめにかえて~

 戦後日本の平和は、アメリカ合衆国との同盟関係、すなわち日米安保体制によって構築され、半世紀以上も継続した。なかでも、沖縄に多数配備されている駐留米軍の存在こそ、現実として外敵の日本侵略を抑止し、日本の平和、そして極東アジアの安定をはかる上で最も重要な戦力となっていることは言うまでもない。

 しかし、戦後70年近く経過した今なお主権国家として当然保持すべき交戦権まで否認した押し付け憲法の下で、日本国民の多くが平和の本質を見失い、戦後日本の平和をあたかも人類普遍の権利であるかのように錯覚してしまった(いわゆる「平和ボケ」)。それは、生徒は愚か、生徒を正しい方向に導くべき教師側にも当てはまろう。

 全体の奉仕者として「公」を優先すべき立場に置かれている教師は、大切な生徒に愛すべき祖国の前途を託す上で、そうした厳しい現状を決して看過してはならない。まずは、教師自身が正しい国家観を身に付け、平和を創造する努力家に成長できなければ、生徒は後に続かない。そして、平和が国家の存立に関わる大前提である以上、「平和学習」は、修学旅行だけではなく、教科指導や道徳教育、LHRなど、様々な学校教育の場面で推奨されるべきであろう。


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 最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 ところで、私は高校教育の現場に立ち、今まで述べさせて頂いたスタンスを保ち、沖縄修学旅行の事前・事後学習の指導を実際に担当させて頂きました。自虐に染まった歴史教科書を素直に受け容れ、わが国の歴史を学んだ生徒の多くが戸惑うばかりでした。

 思い起こせば、学年集会で講師を務めた際、最初に生徒たちに次のような質問を投げ掛けました。

 「『平和』の反対って何だと思う?」

 幾人の生徒を指名したところ、即座に「戦争」という答えが次々に返ってきました。

 それでも、それを了とせず、気むずかしそうな表情(普段通り?)を浮かべる私に対し、生徒たちも少しずつ異変気付いたようです。

 「『平和』の反対は『戦争』じゃないよ。答えは『不安定』とか『混乱』、『無秩序』などです。一方、『戦争』の反対とは、『友好』とか『親善』だよ。『戦争』を違法と断じる世界政府でも成立しない限り、『戦争』とは他国との外交交渉がこじれた場合、やむをえず選択しなければならない最終的な手段なんだよ。」

 こんな難しい話を唐突にぶつけられた生徒たちは、まさに「寝耳に水」と申しますか、とにかく空いた口が塞がらない状態。でも、つかみはほぼ完璧で、以後、大勢の生徒たちが私の話に真剣に耳を傾けてくれました。

 
 合同授業で「島歌」を熱唱してしまった私 体育館で実施した5クラスの合同授業を担当させて頂いた私は、前半は世界的なヒット曲「島歌」の歌詞の意味を説明。後半は同僚でフルート奏者といても知られる音楽教師と一緒に「島歌」を披露させて頂きました。幸い、生徒たちから暖かい拍手をたくさん頂きました(感謝!) ちなみに、写真の左上に見える移動式黒板に掲示された写真は「ウージ」の花です。

 ただ、一番の問題点は引率を担当する教師たちの資質です(毒舌失礼!)。薄っぺらい反戦平和至上主義を金科玉条のごとく振りかざし、平気でいられる不勉強な先生方が多すぎます。修学旅行先に沖縄を選び、もっともらしく「平和」学習を高らかに掲げてみたものの、生徒たちの目線に立ち、ともに学ぼうという姿勢がみられません(あっ!言っちゃった!!)。どこの高校でもおそらく同じでしょう。柔軟に物事をとらえることができるという点では、先生方よりも生徒たちの方がはるかに立派です(快笑)

 私たち日本人は、「平和」の意味をはき違えてはいけません。真の「平和」とは、努力の上に努力を重ね、血を流してでもつかみ取るものなのです。また、私たちは、今の「平和」が、私たちの先人たちの多大かつ尊い犠牲の上に成り立っていることを、日本国民として強く自覚しなければいけません。

 なお、第5回(平成24年応募作品:沖縄修学旅行を真の「平和学習」に改めるための指導実践(5))でお伝えした、沖縄修学旅行の事前学習をかねて私が執筆・発行した「学年通信」の該当記事については、別途、当ブログで引き続き紹介させて頂く予定です。


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