今日はこんなお話です。

どんな状況でも奇跡は起こりうるということですね。


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大型のタンクローリーが横転し
火災が発生しました。
漏れ出した燃料に引火
大きな炎
煙と炎は地上45mまで達していました。


消火活動にあたった
レスキュー隊員は
およそ100名
消防車は30台以上

しかし一度
ガソリンに引火した炎は
なかなか消えません。

さらにこの事故は
最悪の事態を
招いていたのです。

なんと!
この業火の中に
一人の少女が
取り残されていました。


母親と乗っていた車が
事故に巻き込まれ
投げ出された少女は
後輪タイヤに
右足を挟まれたまま
抜けなくなっていたのです。

懸命な消火活動が行われるも
炎は勢いを増し
街路樹をも焼き尽くそうとしていました。

燃え盛る炎の中
少女のもとに
たどり着いた
一人の消防士がいました。

その消防士は
同じ年頃の娘を持つ
ロイド・ケネディさん。

彼は決意しました!

「たとえ、自分が命を落とすことがあっても
 決して彼女を一人にすることはしない!」と…。

ロイド・ケネディさんは

「少女を見た瞬間
 助かる見込みはないと感じました。
 炎も激しさを増して行き
 もう後戻りできないと思いました。」

と語っています。


少女の下半身は
灼熱の炎
上半身は真冬の寒さの中
凍りつくような
雨が降りかかっていた
少女は極限の状況にあったのです。


さらに少女に圧し掛かる
タンクローリーは
不安定な状況のまま持ち上げれば
ガソリンが流れ出し
爆発する危険がありました。

いちかばちか
限界寸前のレスキュー活動

しかし少女の脈拍は弱まり呼吸は停止

救助に当たった
レスキュー隊の
ロイド・ケネディさんは

「もう二人とも死を覚悟しました。
 そして私は自分のヘルメットを
 彼女の顔に被せました
彼女の可愛い顔だけは
 残してあげたいと思ったのです。」

それでも最後まで全力を尽くすレスキュー隊
炎が二人に回らないよう
放水を続ける仲間に
ロイド・ケネディさんは
気を持ち直しました。

彼は死を覚悟しながらも
少女に人口呼吸を続けたのです!
最後の最後まであきらめない
ロイド・ケネディさんがいました。

その時
突然意識を戻した彼女は
ロイド・ケネディさんに
こう言ったのです。

「もし私が死んだら
 お母さんに
 愛していると
 伝えてください。」と…。

ロイド・ケネディさんは

「私は感情を揺さぶられ
 あの瞬間は一生忘れられない」

と事故後言っています。


ロイド・ケネディさんは
少女に

「なんとしてでも生きて
 母親に再会すべきだ!」

と懸命に言い続けた。

事故から40分も経過して
もはやレスキュー隊員の
限界を超える戦いが続いていました。

しかし、
あきらめる者は
誰一人いません。

そして
タンクローリーが
わずかに持ち上げられたすきに
少女を見事救出したのです。

最後まで少女を護り続けた
ロイド・ケネディさんも
無事に生還し

安堵から気を失った少女に
ロイド・ケネディさんは

「もう安心だよ」とキスをしました。

火傷を負い
右足を失ってしまった彼女ですが
命に別状はなかったのです。


最後まであきらめない
レスキュー隊の
熱き魂が
ひとりの少女を
助け出したのです。

実は彼女には
大きな支えとなったものがあったのです!

それは、
窮地の中で
絶体絶命の中で
ロイド・ケネディさんが
少女に言った言葉でした。

少女(シャーリー)は
事故後言っています。

「消防士さんが言ったの
 私を絶対に助け出す!
 そしたら一緒に乗馬をしよう!って」

そして悪夢の事故から七ヵ月後
隊員したシャーリー(少女)を
ロイド・ケネディさんは
牧場へ招待
炎の中で交わした
あの日の約束を果たしました。