恋愛/結婚がうまくいかない②愛着の問題(4)転移例C | 大阪発!心理カウンセラーの「自分で自分を癒すヒント」

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うつ、不安、不登校など、様々な神経症やお悩みを少しでも軽くする為の
ヒントを開業カウンセラー(公認心理師)がお伝えしてゆきます。

皆さんこんにちは。「みんなのカウンセラー」こと、
のぶさわです。

 

 

 


<前回からの続き>




<転移例C支配的/過干渉な親>


(1)服従型
 


ヤヨイさんは一流大学を出た30歳の研究員。


 仕事は優秀で会社からの評価も高く、
 それでいてうぬぼれる事も無い控えめな女性です。

 


 彼女が育った家は代々続く名家で、
 母親はその家に女ばかりの長女として生まれました。


 母親の家系は学業優秀な人が多く、


 母親の伯父や叔父、伯母、叔母、甥等

 一流大学を出て医者や弁護士、大学教授

 等の親戚も多かった様でしたが、


 母親は体が弱くて学校を休む事も多く、

 地元の短大へ進学しました。


 そんな家に婿養子として入ったのが父親でした。

 


 ヤヨイさんの子供時代の記憶は、

 母親がつきっきりで勉強を見ていて、


 教科書の問題を間違うと

 ”何でここを間違うのよ!”と大声で怒ったり
 教科書を
”バーン”と叩きつけたりしました。


 学校のテストでも

 常に100点を求める母親でしたので、


 95点だったとしても

 ”何で100点取れないの?!

 

 間違ったとこを今すぐ復習しなさい!”

 と金切声をあげられました。

 


 父親は母親の言う事に従う人でしたし、

 祖母もかばってくれる様な人では無く、


 ヤヨイさんは

 ”100点取れない私が悪い子なんだ” 

 といつも感じていました。

 


 また、3つ上に兄が居たのですが、

 

 その兄も同じ様にスパルタで勉強させられ、
 県外の超有名中学校へ入ったのですが、


 燃え尽きてしまったのか、

 学校へ行けなくなってしまい、


 部屋に引きこもった兄の部屋からは

 壁を叩く音や誰かを罵倒する大声が
 聞こえる様になりました。

 


 それでも母親や祖母達の期待を一身に浴びた彼女は
 その期待に応え、見事一流大学へ入り、


 母親が望む一流企業の研究員となって、

 順風満帆な人生を歩み始めました。

 


 そんな彼女に初めて彼氏ができました。


 アプリで知り合った男性でしたが、
 デートや旅行のプランも全部彼が細かく決め、


 記念日には予めお店と打ち合わせをしておいて
 サプライズパーティーをしてくれる様な人でした。

 


 その彼氏は母親のウケも良く

 

 ”彼の父親は歯科医で、

 彼も〇〇大学を出て歯科医なのね!

 あなたも子を産む事を考えたら早く決めなさい”

 

 等とプレッシャーをかけてきます。


 ただ、

 ヤヨイさんは彼と付き合ってゆくうちに

 段々不安になってきました。


 と言うのも、

 

 彼の好みで連れて行ってくれた映画の上映中に、

 疲れがたまっていた彼女が

 ついうとうとしてしまっているのがバレてしまい、


 ”こんな面白い映画なのに何で楽しめないんだ!”

 とイライラされたり、


 旅行先でも”もう少しのんびりしようよ”

 等彼女が言おうものなら、


 ”ダメだ!僕が決めたスケジュールに遅れてしまう”

 等と言われたり、


 彼に全て合わせて行かないと機嫌が悪くなる

 事がわかってきたからです。

 


 そんな事が続いて

 ”このままこの人と結婚してやっていけるのか?”

 と感じる様になったのですが、

 

 一方では

 ”お母さんの期待に応えなきゃ!”

 という気持ちとの板挟みに悩む様になりました。

 

 



(2)闘争型 


「ヤヨイさんの
兄のケンタさんは、

 中学で燃え尽きて不登校になった後、


 通信高へ進学し、コンピューターの専門学校を出て、
 今は家を離れて都会で独り暮らしをしながら

 システムエンジニアとして働いています。

 


 30歳を過ぎてから、

 同じ会社の女性と付き合う様になったのですが、


 その女性はアニメの声優の”推し活”に夢中で、

 ケンタさんから連絡をしないと

 何日も連絡をくれる事も無い人で、

 

 デート中も常にスマホをいじってるので、
 ”何見てるの?”と彼が聞いても

 

 ”〇〇(推しの声優)のスケジュールをチェックしてる”

 等と答えるのみでした。

 


 ケンタさんは

 ”僕に気が無いのかな?”

 と疑心暗鬼になってきましたが、


 デートに誘ったら断ってこないし、

 ケンタさんの事が嫌いな様子でもなさそうなので、

 

 別れるに別れられず、

 その女性とずるすると付き合っています。」

 
 



<解説>


上の兄妹の様に、
支配的/過干渉な親の許で育った場合は、

「現実の親」=支配/過干渉的で

       自分の意志や自由を許されない存在


「理想の親」=干渉せず、自由にさせてくれる存在


と考えられます。


ここで、私が思うに


理想的じゃない親を「理想の親」にする為に、
「自分が変わる事で親を理想の親に近づける」


というパターンがメインであるタイプの人



(自分は変わらず)

 相手を変える事で理想の親に近づける、
 或いは最初から理想の相手を選別する」


というパターンがメインであるタイプの人
が居るのではないでしょうか?


ここで、

 

前者を「服従型」


後者を「闘争型」と仮に名付けます。


例えば、

 

「服従型」と思われる妹のヤヨイさんの場合は、


「私は親の言う通りにして、初めて愛される」


「親の期待に応えられない私は幸せにはなれない」

という信念ができあがっていると考えられます。


だとすれば、


「言う通りにしないと許さない、愛してくれない相手」
の方が慣れ親しんでいる訳ですから、


そんな相手を無意識が選んでしまい、


「私がいかに言う事を聞いて、

 相手の期待に応えて幸せになるか?」


というテーマを子供時代からずっと持ち続けている

訳です。


そうであるなら、


はなからそんな相手を選んでしまっている訳ですから、
当然自分の要求を聞いてはくれない
でしょうし、


相手の男性も、

言う事を聞き続ける彼女の事を軽く見たりする

でしょう。

 


そして

 

「俺の言う通りにしない奴は要らない!」

と距離を取られたり、


付き合いを絶たれたりする事も出て来るでしょう。


次に


兄のケンタさんの様な

「闘争型」のタイプの人は、


(自分を変えるのではなく)

「相手を変える事によって親を理想の親に近づける」


又は

 

「そもそも自分の理想の親に近い相手しか選ばない」
というパターンを持っていると考えられます。


ケンタさんの様なタイプの人は


「俺にかまうな!」

 

「放っておいてくれ!」

 

「自由にさせろ!」


という信念を持っていると思われますので、


基本的に

無意識は「その通りの人」を選んでしまっている

訳です。




※1.逃避型の方もいらっしゃると思いますが、

  ここでは割愛します

※2.転移によって恋愛/結婚がうまくいかない方

  に向けての解決のヒントは、

  この章の最後にお書きします




次回は、

 

「愛着の問題」による代表的な”転移の例”のうち、
過保護.甘やかす親の許で育った場合の例

をお書きします。




<次回へ続く>

 

 

 

 

それでは今日も良い変化を

 

 


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