恋愛/結婚がうまくいかない②愛着の問題(2)転移例A | 大阪発!心理カウンセラーの「自分で自分を癒すヒント」

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うつ、不安、不登校など、様々な神経症やお悩みを少しでも軽くする為の
ヒントを開業カウンセラー(公認心理師)がお伝えしてゆきます。

皆さんこんにちは。「みんなのカウンセラー」こと、
のぶさわです。

 

 

 


<前回からの続き>


 

前回、


「幼少期に親(養育者)との間で

 きちんとした愛着関係が育まれていなかった人に


 無意識的にパートナーを親(養育者)とだぶらせてしまう

 といった所謂”転移”が生じた場合には、


 叶わなかった”理想の親像”を

 パートナーに求め続けたり。


 愛着を得る為の不適応的なパターンを

 パートナーとの間で繰り広げ続けると考えられる。


 それ故、パートナーとの関係が悪化したり、
 自身が苦しむ事になる、という問題が生じやすい」


とお書きしました。


今回からは、

 

親との関係性によって生じた愛着の問題
”転移”に的を絞って、

いくつかの例をお書きしてゆきたいと思います。





<転移例Aネグレクト的な親>


(1)服従型


麗子さんは、20代後半のOLです。


 彼女が幼い頃は、父親は仕事人間で、

 毎日夜遅く帰って来て休みもあまりなく、

 かまってもらった記憶もありませんでした。


 そんな父親を母親はののしって、

 夫婦喧嘩が絶えませんでした。


 彼女が小学校に上がった頃から、

 母親も夜に飲み歩いたり、


 (後から考えたら

 どうやら浮気をしていた様で)

 ”これでご飯買って食べといて”

 と食事代のお金をテーブルに置いて、
 家を何日も空ける事も増えてきました。


 中学生になっていた姉も

 友達の家へ行ったりしていましたので、


 麗子さん独りでカップ麺で夕食を済ませる

 事も多くなりました。


 でも、お母さんが好きな麗子さん

 

 ”私がもっと良い子で居れば
 お母さんももっと一緒に居てくれる筈だ”

 と勉強や家事も真面目に頑張り続けました。


 そんなある日、たまたま家に居たお母さんに


 ”お母さん、お父さんと居る事がしんどかったら、

 離婚してもいいよ”
 と言ったら、


 ”あんた達が居るから離婚なんてできない”

 と母に言われ、


 ”あ~私のせいでお母さんは苦しんでるんだ”

 と、
 
”もっともっと良い子にならなきゃ”と誓いました。
 


 そんな辛く淋しい幼少期を過ごした彼女も
 高校生の時に初めて彼氏ができました。


 ところがその彼氏は

 麗子さんとの交際よりも友人と遊ぶ事が大事だった様で、

 よくデートの約束もすっぽかされる様になりました。


 麗子さん”私に魅力が無いからだ”と思い、


 彼の理想の女性になろうと努力したり

 気を遣ったりしましたが、
 結局、彼は離れてゆきました。


 その後、2人の男性とも付き合ったのですが、


 最初は優しく見えたのに、 
 付き合ってゆくうちに、

 自分よりも仕事や遊びを優先する人だとわかって

 

 ”やっぱり私なんて何の価値も魅力も無い人間なんだ”
 と益々自己否定的になってゆきました。」




(2)闘争型


 一方、麗子さんの姉の陽子さんは、


 そんな両親に反発して

 しょうっちゅう両親に文句を言って
 時には喧嘩になっていました。


 そして中学生の頃から髪の毛を染めて
 遊び仲間の家を転々とする生活を送りました。


 その後、陽子さんが付き合った彼氏は、

 ストーカーチックに束縛する相手だったり、

 

 エスカレートしてゆく陽子さんの要求に耐えられず
 逃げ出してしまう等、うまく行きませんでした。」、
 

 

 



<解説>


上の麗子さんの例の様に、


ネグレクト的な親の許で育った場合は、

「現実の親」=かまってくれない、大切にしてくれない


「理想の親」=かまってくれる。大切にしてくれる


と考えられます。

ここで私が思うに


理想的じゃない親を「理想の親」にする為に、
「自分が変わる事で親を理想の親に近づける」


というパターンがメインであるタイプの人

(自分は変わらず)相手を変える事で

 理想の親に近づける、
 或いは最初から理想の相手を選別する」


というパターンがメインであるタイプの人
が居るのではないでしょうか?


ここで、

 

前者を「服従型」


後者を「闘争型」と仮に名付けます。

例えば、

 

「服従型」と思われる麗子さんの場合は、


「私なんて愛され大切にされる価値がない」


「だから私がもっと素敵な女性にならない限りは
 今のままでは愛されたり大切にされる筈がない」


という信念ができあがっていると考えられます。

ですから

 

自分が何も変わっていないのに、
愛してくれる男性が現れてもにわかに信じる事ができず、
拒絶してしまう
でしょう。

逆に、


「自分をかまってくれない、大切にしてくれない相手」
の方が慣れ親しんでいる訳ですから、
そんな相手を無意識が選んでしまい、


「私がいかに変わって、

 相手が愛してくれる様に持っていけるか?」


というテーマを

子供時代からずっと持ち続けている訳です。


だとすれば、

はなからそんな相手を選んでしまっている訳ですから、
当然大切にはしてくれないでしょうし、


相手の男性も、

服従し機嫌を取り続けてくる彼女の事を軽く見たりする

でしょう。


次に


麗子さんの姉の様な「闘争型」のタイプの人は、


(自分を変えるのではなく)

「相手を変える事によって理想の親に近づける」


又は

「そもそも自分の理想の親に近い相手しか選ばない」


というパターンを持っていると考えられます。

お姉さんの様なタイプの人は


「大切にされて当たり前」

 

「大切にしてくれない相手を許さない」


という信念を持っていると思われますので、


基本的に無意識は

「大切にしてくれる人」を選ぶでしょうが、


時にそれが

ストーカーチックな束縛男であったりもする

でしょうし、

或いは逆に

 

「なんでもっと大切にしてくれないんだ!」


相手への要求がエスカレートしてゆき、

相手が疲弊してしまうという事も起こり得ると思います。



※1.逃避型の方もいらっしゃると思いますが、

  ここでは割愛します


※2.転移によって恋愛/結婚がうまくいかない方

  に向けての解決のヒントは、

  この章の最後にお書きします




次回は、

 

「愛着の問題」による代表的な”転移の例”のうち、
暴力的な親の許で育った場合の例をお書きします。




<次回へ続く>

 

 

 

 

それでは今日も良い変化を

 

 


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