粉花 | 足立区のパン屋さん 台東区のパン屋さん

足立区のパン屋さん 台東区のパン屋さん

フリーアナウンサー篠崎 菜穂子が、足立区、台東区など下町のパン屋さんを紹介します。

浅草の観音裏通りにある小さなパン屋さん。
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あまりに辺りの景色に溶け込んでいるので、よく見ていないと通り過ぎてしまいそうです。
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2008年7月18日にオープンした粉花さんは「台東区にこんな可愛らしいパン屋さんがあるなんて!」思わずそんな言葉が飛び出してしまうほど可愛いパン屋さんなのです。
お店を切り盛りしているのは生まれも育ちも今戸という姉妹藤岡 真由美(まゆみ)さんと妹の恵(めぐみ)さん。お父様は皮革職人さんだそうです。しかも毎朝、お店の前をアニマル浜口さんがジョギングで通るのだとか!
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真由美さんはコンピューター関係の仕事をしながら、趣味自家製酵母を作り、パンを焼いていたそうです。バイブルは「ウエダ家」さんの本で、特に教室にも通わずに焼いていたというから驚きですよね。
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そしてそれを人に分けている内に評判が広まり、ある日、整体の先生にパンのお教室を依頼されました。そのお教室があまりにも楽しく、「これを毎日出来たら幸せ=パン屋だ!」とパン屋さんになることを決意したそうです。
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そして2007年12月1日。家族の前でパン屋さんになることを宣言。当時、薬剤師さんだった恵さんも賛同し、2人でお店を始めることになったそうです。しかもタイミングよく、浅草寺幼稚園時代の同級生が店舗を貸してくれることになり、この場所にオープンしました。ちなみにおふたりは石浜小学校ご出身というから本当に根っからの浅草っ子です。
お店にある雑貨も可愛いものばかり。
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ご自宅に元々あったものやオークションなどで揃 えていったそうです。 お友達がフラワーアレンジのお教室を開いたり、ブーケも売ったりしています。
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真由美さんも不定期でパン教室を行っているそうです。
店名はいかにもお店の雰囲気にピッタリですが、由来を伺うと、粉花さんのある富士通りの突き当りにある浅間神社に祭られているのが「木花咲耶姫」という桜の女神様で、そこから「このはな」を頂き、恵さんが「粉花」という漢字を思いつきました。
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このロゴはお友達が神代文字で書いてくれたそうです。にもしっかりロゴマークのハンコが。
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ちなみに粉花さんは馬二町会。三社祭りや盆踊りの時には「馬二粉花」とかいた提灯を下げるそうです。さすがは地元っ子。
パンの特徴は何と言ってもレーズン種の自家製酵母
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国産小麦を使用し、ライ麦も珍しい国産を使用しています。その他の食材も、なるべく近くのものを使うようにされているそうです。
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食べて美味しいと思うものを使うそうで、特別オーガニックにこだわっているわけではないけれど、美味しいと感じるものがオーガニックであることが多いとか。塩は「粟國の塩」を使用。他の塩に変えると味が全く変わってしまうそうです。砂糖はコクがあって美味しい喜界島のきび糖を使っています。
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これは真由美さんが「すごく可愛い!」と思わずつぶやいたパン。その気持ち、すっごくわかる!と私も思わず嬉しくなりました。
生地は通常7~8時間自然発酵させ、その後、冷蔵庫で寝かせるそうで、トータル24時間近くかけてゆっくりと発酵させているそうです。だからこれだけパンが味わい深くなるのですね。
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そして粉花さんのパンのは特徴は、なんと言っても、パンの表情がとにかく可愛らしいということ。IMG_2741









これは真由美さんが「すごく可愛い!」と思わずつぶやいたパン。「その気持ち、わかる!」と私も思わず嬉しくなりました^^愛情を一身に受けて、育った可愛らしいパン。けれど、どのパンもしっかりと芯の強さは持っている・・・そんなイメージ。
お客様は近所のママさん世代が多く、「子供の具合が悪くても、ここのパンなら食べる」というママもいるそうです。真由美さんによるとお店の中にも酵母がいっぱい住んでいるのだそうです。なので、お店に来るだけでお子さんのお腹の調子が良くなる、という方もいらっしゃるそうですよ~。
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自然素材には酵母が住みやすいのだとか。ちなみにひとりで訪れる男性もいらっしゃるそうなので、男性の皆さんもご安心を。
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パンの種類は17~18種類。新作パンも不定期で出しています。
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ハード系がメインで、パンそのものの味を感じることが出来るので、パン屋さんには必ずあるような、あんパンやクリームパンはありません。
またイートイン出来るカフェも併設。
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この日は近所のジュエリーデザイナーの方もちょうど打ち合わせに来ていました。
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よくいらっしゃるそうで、こちらのお店で真由美さんたちとも知り合ったそう。「mederu jewelry 」さん。
そんな交流の場にもなっているんですね。こちらでは妹さんがコーヒーの淹れ方を習いに行ったグラウベルのコーヒーなどが頂けます。
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カップもお洒落です。
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さて、パンの一番人気は「丸パン」。子供にも人気NO.1という丸パンは、お子さんが「丸パン2つ!」と言って買って来たりするそうです。
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持ってみると、ほどよい重みを感じます。ふんわりやさしい香りが素敵。食パン生地で焼いている丸パンはふんわりしているのに、もっちりと力強く、めちゃめちゃ美味しい。究極のシンプルがここにあります。
皆さん、たくさん買って配ってくれるそうで口コミで人気がどんどん広がっているそうです。

粉花さんへ行くと、台東区でこんな豊かなのんびりした暮らしができるんだなぁと感じ、いつも忙しくしている自分が恥ずかしくなります。みんな平和に、穏やかに、の~んびりと。そんな気持ちになります。
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新しいのに、なんだか懐かしく、しかもとっても浅草らしい。歴史を力強く受け継ぐ若い力を感じました。
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お店をはじめて一年。「ご近所の方と仲良くなれたのがとても嬉しい」とおっしゃるお二人。
お店を通じてお客さん同士も仲良くなっているそうです。
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これからも基本的には「NO PLAN」で。その時その時、起こる出来事を楽しんで行きたい。」という真由美さん。これからもお二人で可愛いパンを焼き続けて下さいね。
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粉花さんは雑誌「cafe&sweets」「PS」「天然生活」「ecocolo」など次々とメディアで紹介されているそうです。これから粉花さんのパンはますます広がっていきそうですね^^


粉花(このはな)
住所 台東区浅草3-25-6
電話 03-3874-7302
営業日・時間 日・月・第3火曜日休み  
         AM10:30頃~18:00頃(パンがなくなり次第終了)
         カフェは12:00~
HP  http://mayupan358.exblog.jp/

「粉花 2」はこちら。