永田ベーカリー 本店 | 足立区のパン屋さん 台東区のパン屋さん

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フリーアナウンサー篠崎 菜穂子が、足立区、台東区など下町のパン屋さんを紹介します。

ベル2008年2月20日(水) 

ケーブルテレビ足立「足立情報タイム530」でご紹介しました音譜


あれれ~?どこにあるの~??ひぇ~!ここは、一通?!細い路地をくねくね、行ったり来たり・・・。あ、あったー!!!看板発見。

以前、ケーブルテレビ足立さんのディレクターさんから看板商品であるコッペパンを頂いて以来、ずっと行ってみたかった関原にある永田ベーカリーさん。なんとなく懐かしくて、子供の頃に戻ってしまいそうな店がまえ。娘も早速、店内で売っている駄菓子を発見し、ソワソワ。

こちらの永田ベーカリーさんは創業50年以上の老舗。元々はご主人のお父様が別の場所で大福などを売るお店を営んでいたのですが、そのお店が戦争で焼けてしまい、昭和27年4月に今の永田ベーカリーさんのあるこの場所に移り、再び大福やどら焼きを売るお店を始めました。その後、昭和30年頃に先を見越してパン屋さんへの転換を決意。そこで息子さんで今のご主人である柳田輝一(やなぎだ きいち)さんが中心となって、パン屋さんを始めたそうです。ご主人は五人兄弟のご長男です。

パン作りは当時、千住柳原でパン屋さんを営んでいた永田さんという方に教わったそうです。それで、店名も「永田ベーカリー」さんなのだそう。現在はご主人と奥様のサイ子さん、40年間働いている牧野久利(マキノ ヒサトシ)さんの3人でお店を切り盛りしています。なんとパンは朝3時から仕込み始めるとか!

店内には思わず頬が緩んでしまう懐かしいパンばかり!とにかく懐かしいもののオンパレードなんです。しか安い!

お客さんはやはり年配の常連さんが中心。最近では若い方も懐かしいパンを求めて訪れるそうです。

そんな永田ベーカリーさんの焼くパンは無添加が基本。パンの基本材料となる小麦粉、砂糖、塩、マーガリン、卵(食パン、コッペパンには不使用)のみで、防腐剤や乳化材などは使用していません。

そしてオープン当初から基本的な作り方は変えていないというからすばらしい!生地としては、食パン系、コッペパン系、菓子パン系、テーブルロール系、ドーナツ系の5種類のみだそう。それで色々とアレンジをして種類を増やしているのだそうです。

また惣菜類やあんこ、クリームなどほとんどが手作りで、特にあんこは北海道産の大納言を使った自家製で、ご主人が疎開していた新潟県のもち米とそのあんこを使ったおはぎはオススメとか。パンではないですが(笑)。もちろん「あんぱん」もオススメです。



材料は高いものでもご主人の口にあった良いものを使っているそう。それでこの値段ですから、頭が下がります。

そして出来るだけお客さんに焼き立てを食べてほしいと言う思いから、少量ずつ何回も焼いています。



永田ベーカリーさんで人気なのは何と言っても「コッペパン」そして「食パン」。中でも「野菜コッペ」や「アンバタコッペ」「ジャムコッペ」が人気だそうです。

ご主人が一番最初に焼いたパンがそのコッペパンや食パンだというから驚きです。オープン当初からコッペパンは大人気で、作れば売れてしまうほど、1日に300個~500個は売れていたそうです。今でも1日100個近くは売れると言うのですから、美味しいものは今も昔も変わらないんですね。

当時からサンドはしていて、始めのメニューは餡子、クリーム、ジャム、卵、ハム。そこから徐々に増やしていって、今はなんと50種近くにまで増えました。年代物のご主人手書きのメニューです。

コッペパンについてご主人に伺うと「コッペパンはやはりパンの基本。一番シンプルなパン。「ごはん」が「お米」を食べさせるものと同じように、「コッペパン」は「麦」を食べさせるもの。」というお話。思わず、納得してしまいました。パンの基本。だからどんな食材とも相性がよく、これだけ長い間、飽きずに愛され続けているんでしょうね。

それでは、パンの紹介です。娘が購入した「あんぱんまん」(¥130)は、中もしっかり餡子。

ホッペと鼻のチェリーが懐かし~い!そして永田ベーカリーさんといえばこれ、「コッペ」 (3本¥180)。

とにかく大きくて、持った瞬間ズシッと重い。こ、これ、本当にコッペパン・・・ですか?(^^;)?そんな外見とは裏腹に、生地はふわふわ、ふっかふか。


さらに柔らかいだけじゃないもっちり感も。甘味のほとんどないサッパリとした飽きのこない味わいで気がつくとペロッと1個完食(^^;)クセがなく何にでも合う万能パンです。きっとみんなが大好き。ほんわか香るまろやかなミルクのような香りもGOOD!続いては「野菜コッペ」(¥150)。

とにかくすっごいボリューム!あまりのボリュームにビニールから出して写真が撮れませんでした・・・(^^;)

ふっかふかの大きなコッペにマヨネーズ和えのキャベツ&レタス&トマトが半端じゃない量入っています。塩気とマヨネーズ、野菜の水分がコッペパンにサンドされて、とっても懐かしい味。他に一回り小ぶりの「野菜ロール」があります。こちらは少し甘めの菓子パン生地だそう。女性にはロールのほうがオススメです。そして注文してサンドしてもらった「あんバター」。

こちらもずっしり重~い。あんこもバターもたっぷり塗ってあります(^^)

甘さ控えめなめらかな自家製のこしあんに懐かしいバターの味。あの給食のバターみたい!

ふっかふかのでもモッチリとしっかり噛み応えもあるコッペにあんこと塩気とコクの効いたバターのコンビは永遠不滅。お互いがお互いの味を引き立てるんだよな~。どちらが欠けても何だか物足りない(笑)。そんな相性です。そして、私が感動してすぐに購入したのが・・・「花ぱん」(¥90)。

子供の頃、大好きで、ずーっとずーっと探していたパン!!ここで再会出来るなんて!まだ私が子供の頃、家の前におじいさんが焼いている小さなパン屋さんがあって、そこにいつも買いに行っていたパン。その後、お店がなくなってしまい、でもこの味が忘れられず、ずっと探していたんです。

ジャリジャリの砂糖のみのアイシング。ふっかふかなふわっとして少し噛み応えのあるシンプルな生地にほしぶどうがたっぷり。まさに私のパンの原点です。嬉し過ぎる~~。「くるみ」(¥100)は中にミルククリームとクルミ入り。

甘くてホッとする味わいです。自家製あんこを使ったご主人オススメの「あんぱん」(¥85)。

甘さ控えめでしっかりめのあんこ。懐かしい日本の素朴なあんぱん。ずっと飽きない定番の味です。ミニパン(¥30)はくるみとごまの2種類。

クルミには中にミルククリームが入って、甘くて美味しい安心する味。ごまにはクリームチーズが入って、濃厚な味わい。

一口サイズなのが嬉しい!最後はオマケに頂いたミニのブドウパン。

これが結構美味しい。歯ごたえのあるしっかりめの生地に干しぶどう。気持ち付いているケシの実もアクセントです。


現在71歳のご主人。パン屋さんになって良かったことは「いつまでもこうして仕事が出来ること」だそう。「身体が続く限り、80歳までは頑張りますよ!」と。いえいえ、もっともっと。永田ベーカリーさんを愛して止まないお客さんはた~くさんいるんですから!

最近では数少なくなった昔ながらのパンを焼き続ける、貴重なお店。みなさんも探していた懐かしいあのパンに出会えるかもしれませんよ~。


ちなみに永田ベーカリーさんは西新井にもお店があります。西新井店はご主人の弟さんが焼いているそうで、こちらとはまた違ったパンが楽しめるそうです。ぜひ西新井店にも行ってみたいな!



食パン永田ベーカリー 本店

  住所  足立区関原1-8-8

  電話  03-3887-1579

  営業日・時間  AM6:30~PM8:00 火、第2,4月曜休み


  (西新井店 足立区西新井3-4-14 電話03-3897-9137)