■山荘で、恐怖の10日間 病院で語る(毎日)


連合赤軍事件スクラップブック (あさま山荘事件、リンチ粛清事件)-1972-02-29 毎日 朝刊01 連合赤軍事件スクラップブック (あさま山荘事件、リンチ粛清事件)-1972-02-29 救出経路

 牟田泰子さん(31)は28日午後6時15分、218時間ぶりに無事救出された。警官2人が教団に倒れ、重軽傷12人というあまりにも大きな犠牲を払っての救出だった。山荘3階の「いちょうの間」にたてこもり、最後まで狂気の抵抗を続けた一味は次々と逮捕された。逮捕されたのは、坂口弘(25)、坂東国男(25)、吉野雅邦(23)、少年A(19)、少年B(16)の5人。


(インタビュー抜粋)

 1日目は足音がすると、見張りの男が足音の方に銃を向け、そのつど、アブラ汗をかきました。10日間はほとんど寝ていましたが、食事はいく晩も作らされました。きょうが一体何日かはっきりわかりませんが、彼らと話もしましたし、まあ、大事にしてくれたのではないでしょうか。銃を向けられる時以外は不安はありませんでした。

 私がトイレに行くときは戸をしめさせてくれませんでしたが、連中は後ろを向いていてくれました。いやらしいことは全然いったり、したりはしませんでした。みんなで話をしているときは冗談も出ました。2日目の夜、それまできつくしばられたヒモをといてくれましたが、そのとき赤くなった私の手足をもんでくれたりしました。

 ずいぶん話もしてくれたし、一緒に暮らしていて多少人情が移ったことは否定できません。学生からお札を渡され「がんばってくれ」といわれ、それが心の支えにはなりました。


食事は坂口が作って泰子さんに運んでいたので、「食事は幾晩も作らされました」とは言っていないはずだ。朝日・読売は「食事は全部向こうが作ってくれました」となっている。


■同情は禁物です 泰子さんに夜の説得(毎日)

 28日午後10時から、入院中の泰子さんに対して、長野県警対策班の警部(41)の"説得"が行われた。多数の死傷者を出した警察にとっては、泰子さんが連合赤軍に対して同情的な言葉をはかれるのは一番つらい。


「警察が、どれほど苦しめられたか。泰子さん、犯人に対する同情は一切禁物ですよ。お願いだから"憎めない"とか"悪い人ではない"とかいう言葉は、慎んでください。あなたがそう思っていると、私らがなんのために血を流したのかわからない。ミジンの同情もいらないです」


控えめだが、これだけは泰子さんに守ってほしいという強い意志が感じられる説得だったが、同意する泰子さんの声は、ほとんど聞こえず、ただうなずいているようすだった。


泰子さんのインタビューに違和感を覚える人も多いだろうが、県警がこのような説得をするのもどうだろうか。それを掲載する毎日新聞も・・・。それぞれがもう少しだけ配慮してほしいと思う。この記事をすっぱぬいた記者はドアに耳を寄せて会話をキャッチしたといわれる。以来、病室の周囲には「立ち入り禁止」のロープが張られ、機動隊員が警戒するようになった。


■これが凶悪連合赤軍(読売)


連合赤軍事件スクラップブック (あさま山荘事件、リンチ粛清事件)-1972-02-29 逮捕された犯人たち

 左から坂口、坂東、吉野、加藤兄。毎日の記事では「冷静にせせら笑って出てくるのでは、と思った。あるいはこう然と胸を張って・・・予想ははずれた。・・・真の"革命戦士"も最後にはこういう顔になるのだろうか」とあきれている。


 「連合赤軍少年A」(加藤)によると、「逮捕されたとき、私以外の4人は顔を酷くゆがめていた。私はただまっすぐ前を見て歩くことを決めていた」。5人が連行されるとヤジ馬から「人殺し!」などの厳しい罵声が浴びせられた。


連合赤軍事件スクラップブック (あさま山荘事件、リンチ粛清事件)-1972-02-29 窓から顔を出す

「4時52分、ものすごい数の催涙ガス段が撃ち込まれ、呼吸がまったくできなくなった。やむなく私は、北側端の上段ベッドから素手でガラスをぶち割った。そして顔を突き出し外気を吸い込んだ。空気がこんなにも尊いものであったかと強烈に知らされた。ふとここで飛び降りてしまえば、すべての苦しみは終わるな、と思った」(「あさま山荘1972(下)」)。この直後、最後の突入が始まる。



■犯人の坂東の父が自殺(朝日)

 午後6時前、テレビが「機動隊員が屋根裏に入るところ」と放送した直後、すっと席を立ちいなくなった。探したところ、土間のかもいにロープをかけ、首をつって死んでいたという。ポケットからは走り書きした遺書が見つかった。

 「人質にされた方には、心からお詫び申し上げます。死んで許されることでもありませんが、死んでお詫び申し上げます。あとに残った家族のものを責めないでください。芳子ありがとう。娘を頼みます。いろいろお世話になった方には御礼を申し上げます。娘を1人残していくことには心残りですが・・・」と書いてあった。


■私はこうみる(朝日)
「テロリズムは退廃の段階に」  勝田吉太郎(京大教授)

「漫画世代の漫画的な行動」  手塚治虫(漫画家) 
「情性欠如かつ狂信的な性格」 斉藤茂太(精神神経科医)
「戦時思い出す不気味な興奮」 羽仁説子(評論家)
「甘やかした責任を深く追求」  鈴木博雄(東京教育大講師)
「世界の時流と大きな隔絶」  上坂冬子(評論家)
「青年の甘さとヒロイズム」    松本清張(作家)


■スカッとしたくて 少年の自供 坂東 父親の自殺に平然(朝日)

 少年弟。28日夜から山荘内の生活など一部自供を始めている。「自分は5男坊。世の中や課程が面白くないので家出した。スカッとしたかった。フロはここ20日ぐらい入っていない」。フロをすすめられると「はいりたくない」と断ったが、しばらく考えたあと「頭がかゆいし、体が汚れているからやはり入る」と入浴した。入浴後「腹が減って眠れない」という。渡された握りめしにむしゃぶりついた。29日も朝食をかきこんで、胸につかえさせ、たしなめられると、ハシを取り直した。


 吉野雅邦。入浴を伝えたが無言。無視しようとさえしているようだった。所持品の預り証にもそっぽをむいたまま。フトンをだすようにとの指示もまったく受け付けない。朝食はメシ粒をひとつひとつ、最後まできれいに食べた。その後頭を抱え込んで考え込んでいたが、壁によりかかり居眠りをしていた。


 坂東国男。23時すぎからフロに入り、ふとんのしき方を素直に聞いていた。空腹を隠そうとせず、夜食をかっこみ、お茶をおかわりした。7時すぎに起床し、いわれたとおり、ふとんを始末したあと、朝食。まだひとことも話さない。自殺した父親のことを聞かされたが、平然としていた。


 坂口弘。フロにはいり、ぐっすり寝た。きちんとふとんをたたんだあと、毛布の上にあぐらをかき、考え込んでいた。朝食をむさぼり食い、お茶を2杯、みそ汁を一気に飲んだ。ひとこともいわないが態度は素直。


 少年兄。入浴後、就寝。ぐっすり眠った。目が覚めると、さっさとふとんを片付け、自分で房内を掃除した。毛布の上にすわりこみ、うつむいて、じっと考え込んでいた。「眠れたか」と声をかけると「はい」と素直な返事。9時ごろから毛布の上で、あぐらをかいて居眠り。ふっと目をさましてあたりを見回す。「寒いか」と係官がたずねると「寒いです」。


 「握り飯にむしゃぶりついた」「朝食をかきこんで」「夜食をかっこみ」「朝食をむさぼり食い」・・・現在ではこのような表現は避けるようだが、当時は凶悪犯人についてはこういう表現を使うのが常套手段だった。

 坂口がフロに入ったというのはおそらく誤報。「あさま山荘1972(下)」によると「4日目か5日目に留置場備え付けの風呂に入れてもらった。湯にはいヶ月以上も浸っていなかった。風呂から上がって2、3歩歩くと、突然、脚、腕、腹、首と全身の筋肉に硬直が起こって歩けなくなってしまった。驚いた警官が、抱きかかえるようにして私を房の中へ運んでくれた」ということである。


■海外もためいき(毎日)

<<米国>>こんなことにどうして10日もかかるのだ。

<<英国>>特攻隊を思い出させる。犯人の父親の自殺にやりきれない暗い思い。

<<韓国>>ありえない。自由主義国にのみ起こりうるぜいたくな学生運動だ。

<<タイ>>二百数十時間も手を出さなかった日本の平和ムードにはコメントつけようがない。


■放水ツララ 男泣き機動隊(読売・夕刊)


連合赤軍事件スクラップブック (あさま山荘事件、リンチ粛清事件)-1972-02-29 放水ツララ

(上)一夜明けた浅間山荘。放水がツララに。泰子さんも犯人もずぶぬれだった。

(下)殉職の内田警視、高見警部の狙撃された現場で、涙にくれる機動隊員。


■その他の記事

山荘の建築費用は4年前で3300万円。河合社長は警察や国に補償を申し入れたくないという。(朝日)

警察の出費は約一億円。寄付金計200万円。(朝日)

前夜から110番などに死を悼み、犯人たちに怒りをぶちまける電話が殺到している(朝日・夕刊)

泰子さん昼食は待望のうどん。(読売)

一味の所持金は合計75万1615円。(読売)


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