本日2回目の更新です。

セッション中のカオスな雑談で、ちょろっと書いた「忠誠心をこじらせたリッシュモンによる歴史に残る名言」について。


私の前世がシャルルさんだーとか、グレイさんの来世がリシュモンだーとか、その話は脇に置いておきます。

歴史上の二人は、主従エピソードに事欠きません。
15世紀の話ですから、後世のフィクションも混ざっているのではないかと思いますが。

でも、こんなマイナー主従コンビに、わざわざ創作エピソードを付け足す人がいるのかどうか。
主従萌え~な性癖wがある現代人なら、2人のエピソードが琴線に触れるかもしれません。



上述した「歴史に残る名言」とは、リシュモンからシャルル7世へ宛てた1458年5月11日付けの書簡。
現物が残っているのでフィクションではありません。

お手紙の中で、リシュモンは、

"J'ai de tout temps servi Charles et son royaume."

と記しています。日本語に訳すと、

「私は、すべての時間を王と王国の為に使っています」

だそうで。
この書簡について、シャルルさんから一言どうぞ。

「プライベートも大事にした方がいい」

ありがとうございました~



「すべての時間を王と王国の為に使っている」と自負するほどの忠誠心。
いや、ほんとすごい。おみそれしました。

しかも、このお手紙の半年後に、リッシュモンは亡くなります。
最晩年に述べた「すべての時間」という言葉の重み。
ほぼ生涯すべてを懸けて…と言っていい。



当時は、中世末期の15世紀半ば。
絶対君主制以前ですから、それほど王権は強くないです。
この頃の主従関係すなわち臣従礼は、忠誠心による結びつきよりもギブ&テイクな契約という意味合いが強く、メリットがなければ簡単に契約破棄されます。上も下も。

私たちが考えるより、主従関係はずっとドライ。
裏切りや、敵味方が入れ替わるなんてしょっちゅう。

元帥を追放した件は、いわばシャルルさんから主従契約破棄の宣告です。

こういう場合、一般的には新しい主君に乗り換えます。
しかし、リシュモンは所領に引きこもり「騎士を引退して隠居する」と言わしめるほど落ち込んだらしい。30代半ばで何を言ってるんだ!
食い扶持なくても生活できるんだよねこの人…

その後、追放された状態で、自費で私兵を雇い、劣勢の王太子軍に加勢して、勝手に援護射撃し始めます。
何のメリットもないのにね。

義理堅くて真面目すぎる性格ゆえに、主君を変える事が出来なかったのでしょうか。

しかし、イングランドの捕虜になった時にヘンリー5世と交わした契約はあっさり破棄して、出奔してるんだなこれが。
当時の常識では、非難されるような契約破棄だったらしく、まじめなリシュモンに何があったのか、推測はあれど今も原因不明。
推測では、ヘンリー5世の実弟ベッドフォード公から侮辱され許せなかったと言われています。

ヘンリー5世とリシュモンは血は繋がってないですが、家系図では兄弟。
王太子と敵対関係だったブルゴーニュ公は、幼少期リシュモンの後見人。
ブルゴーニュ公の妹はリシュモンの最初の妻。



時代背景と縁戚関係を考えると。
シャルル7世に対するリッシュモンの忠誠心が、当時としても異常に高すぎることが窺えます。

なぜ、これほどまでにシャルル7世に執着するのか?

前世や来世は関係なく、歴史ミステリーの一環として気になるんですよねえ。


押しかけジャンヌたんも相当な変わり者。
オルレアン包囲戦の勝利は、ジャンヌたんとリシュモンの共闘が功を奏したようです。


不幸で不運で、見た目も能力もイマイチなヘタレ王太子なのに、一部に熱狂的な信者がついている感じ…



余談。

後世の創作でジャンヌとイイ仲だったと言われるアランソン公は、歴史を紐解くとイングランドの内通者だったことが分かっています。

上のお手紙は、そのアランソン公の裁判に関するシャルル7世とリシュモンの往復書簡が出典。
ラブレターじゃないですよ! 真面目なお手紙なの!






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