それは、真骨彫。
S.H.Figuarts 仮面ライダーカブト レビュー
「S.H.フィギュアーツ 仮面ライダーカブト ライダーフォーム 」
「仮面ライダーカブト」より、水島ヒロ氏演じる主人公、天道総司が変身するマスクドライダー、カブト(ライダーフォーム)になります。
SHFカブトといえば以前にも発売されていますが、今回は新技術によりフルリニューアルを施したまったく新しいSHFカブトとなっております。
その名も「真骨彫(しんこっちょう)製法」。※「真骨”頂”」ではなく「真骨”彫”。」
ざっと説明すると、今までのように所謂スーツの”ガワ”からではなく、演じるスーツアクターの骨格そのものから作り出し、より劇中に近いフォルムを生み出すというもの。この仮面ライダーカブトの場合はスーツアクターが高岩成二氏なので、高岩氏の骨格を元に作られているというわけです。
アナログ技術・デジタル技術の利点をそれぞれ利用し、プロポーションだけでなくSHFらしい可動性も両立させています。
旧カブトはSHFシリーズの中でもかなり初期のアイテムのため、可動はともかくプロポーション等は当時でも難があるものでした。それも踏まえてか、リニューアルも兼ねこの真骨彫製法の第1弾となりました。
パッケージもこの通り一新。
iPh○neのような箱に収まっており、丸いテープで蓋も固定されているので、事実上店頭で中身を確認することはできない仕様に。自信のほどがうかがえます。
そして生まれ変わったカブトの姿がこちら!
三面図。
確かに番組で見た、太くたくましい体格を再現できているのがわかります。
顔はもう「そうそう、それそれ!」というくらいそっくりになりました。
正面から見た時のCアイの広がり具合がまさにカブトのそれです。複眼パターンももちろん再現されており、青の色味も良くなっています。
この頼りがいのある胸筋を見よ!
肩アーマーはブレイドなどと同じく、ジョイントが内側に隠れているので見栄えがよくなっています。 肘のパッドは別パーツになっているので、紛失防止のために接着しておくと良いかもしれません。
しかし手の軸が丸見えなのが気になってしまいます;(後述)
変身ベルト、カブトゼクターも細かく再現。上部にあるボタンまで塗り分けられています。
また、両脇の四角い部分のディテールも再現されています。穴がないため、ハイパーゼクターを取り付けることはできない模様。
個人的なカブトの印象深い所はこの太いフトモモ。これも見事再現されています。股関節構造はクウガや龍騎シリーズ、ドモンなどと同じような仕組みです。足首は非ダイキャスト、足の裏も塗り分けられています。足首のところにあるリング状のパーツは別パーツ式。
しかしよく見ると結構塗装がはみ出していたりゲート跡がわりと豪快だったりしますw ゲート跡はまぁ可動フィギュアの宿命みたいなモノではありますが・・・
可動。
肩アーマーの可動のおかげで腕を水平に上げることができます。カブトブレスト(おっぱい)はSHFアマゾンのように各パーツが独立可動し干渉をふせぐことができます。胴回りの可動が素晴らしい。
とはいえ気を付けて動かさないとボディの赤の塗装が非常にもろく、ゴリゴリ削れてしまうので少々コツが必要。
付属品。
さらに製造法などを記述した冊子も付いています。
手首はfigmaのような可動・取り付け方式が採用されています。交換しやすくはなりましたが、それゆえに軸が丸見えになり、かつ従来より動きが制限されてしまうのが非常に残念なポイント。
SHFシリーズのあの手首ジョイントは仕組みに反して業界随一じゃないかというほどの剛性を誇っているし、あのままでよかったんじゃ・・・と思えて仕方ありません。何か不都合でもあったのでしょうか?
本商品では手首ホルダーも付属。ブロック式になっており連結が可能なようです。
ゼクターホーン(カブトゼクターの角)は可動式。
CAST OFF! CHANGE BEETLE!
「やっぱりおばあちゃんの言うとおりだ。俺が望みさえすれば、運命は絶えず俺に味方する。」
アクションポーズも良いですが、カブトというと静かに佇むのが似合う気がします。
one・・・
two・・・
three・・・
「ライダー・・・キック。」
RIDER KICK!
この通りカブトのライダーキックもしっかり決まります。しかも非ダイキャストにも関わらずこれで自立可能。
股関節構造により隙間がほとんど生じず自然な流れを維持させることができるのが魅力。
PS3ソフト「バトライド・ウォー」でライダーキックを放った時の、「ドヒュンッ!」てSEがものすごくかっこいいのでやたら使ってましたw
「おばあちゃんは言っていた・・・」
「俺は天の道を行き、総てを司る男。」
カブト=天道で代表的な、天を指すポージングもこの通り。
「俺はすでに未来を掴んでいる。」
「クロックアップ。」
CLOCK UP !
ゼクトルーパーは持っていないので適当なのを飛ばしておく(笑)
瓦礫を飛び移ってくイメージで。
こちらのエフェクトについては後日紹介いたします。
旧SHFカブトとの比較。
私の所持している旧カブトは初期も初期ロットなのでO脚ぶりがすごい・・・^^; この通り体格差がかなり異なります。初期のSHFシリーズは細めにアレンジされているものが多く、旧カブトもそのひとつでした。発売した当時でさえ「?」と思ったものです;
しかし赤の色味は旧版のものも悪くないと思います。ダイキャスト製足首もそうですが、足のプレートも実は金属パーツが使用されていたんですよねぇ。
とはいえ単純な見栄えはもう段違いです。真骨彫サマサマですな・・・
以上、SHFカブトでした!
発表されたのは昨年の7月。公式サイトや各模型誌などでも幾度か特集が組まれ、待ちに待ってついに発売した真骨彫カブトでしたが、個体差によって塗装が雑なものも多いらしく、またパッケージ段階からそれが確認できないので半ばクジ状態ですw(さすがにひどいものはサポセンで対応してくれると思いますが) それに赤の塗膜が弱いので動かすには少々気を使う必要が。
そしてやはり手首の仕様が残念・・・交換しやすくなった代わりに見栄えと可動性をなくしたのは痛い。
メーカー側が自分でハードル上げ過ぎた感はあるかな^^;
新技術とはいえ値段の方も旧カブトの倍となったのがなんとも・・・ただでさえフィギュア界が高騰化している昨今、思い切りのよすぎる値上げですね(笑) 増税前に出たのが幸いだったところでしょうかw
・・・しかし骨格から見直したとだけあってプロポーションや造形も番組のスーツのそれにグっと近づいています。それだけでなく可動も両立されており、旧カブトのそれとは比にならないほど。このサイズの仮面ライダーカブトのアクションフィギュアでは「至高」の一品になっていると思います。
この真骨彫製法の第2弾は仮面ライダー響鬼が決定しております。クウガなどの初期アイテムのリニューアル化もお願いしたいところですね。