そろそろファイナルが近づいてきました。

ロシアは、またしても男子を1人も送り込むことが出来ませんでした。
対してアメリカは、ネイサンとリッポンを送り出したのですから、ロシアのフィギュア関係者には檄が飛ばされていることでしょう(笑)

とはいえ、ジュニアの男子は6人中4人がロシア勢です。
ロシアの勢力図は平昌五輪後に大きく変わるのかもしれませんね。

そして、シニア女子はロシアの圧勝!

アメリカ女子が自滅したこともあって、4人がロシアっ娘という、まさにおそロシアの世界です。

ただし、メドベデワ、ラジオノワ、ポゴリラヤ、ソツコワのうち、完全に歯が立たないのはメドベデワだけです。

ポゴリラヤは成長期という魔物に縁がない体質だったようですが、でもモンスターではありません。

かつてモンスターだったラジオノワは魔物と戦っている最中のようですし、シニアに上がったばかりなのにソツコワはもう魔物に捕らわれているようです。


そんな中、メドベデワは成長期と無縁かもしれないな、と思うことがあります。
だって、アニメにキャーキャー言ってるようじゃ、胸なんか大きくならないんですから(笑)

とりあえず、ロシアの牙城を崩すのはかなり絶望的です。
そもそも、表彰台を独占されてもまだ1人余るんですよ!

やってられませんんー


果たしてさっとんは、あの中に割って入ることができるでしょうか。

表彰台に乗れたら快挙。
そのくらいの気持ちで見守って欲しいと思います。

それにしても、アシュリーとGGはどうなっちゃったんでしょうね?

アシュリーは、長年夢に見ていた世界選手権のメダルをとったことで燃え尽きているとコーチが言っていましたし、GGは「自分は太っている」と思い込み、メンタル面で落ち込んでいるそうです。

アメリカも、日本とはまた違った意味で選手を追い込んでいるのでしょうか。


何にしても、オリンピックまでには復活してもらわないと、ロシアっ娘達の軍勢に為すすべも無くなってしまいます。

日本も頑張るからアメリカも頑張れ!と、そんな気持ちになってしまっています。



で、男子!

ハビもPちゃんも、まだこの時期にピークを合わせてはこないと思いますので、今の調子なら結弦くんが負ける要素はありません。

まあ、初戦から有力選手が次々と台落ちしていくのを見て「おいおい、どうしたんだがーんっ!」と、ちょっと驚いていた私ですが、冷静に考えればこれは想定の範囲内なんだと思います。

何故なら、みんな構成を上げてきているのでミスがどうしても出てしまうんですよね?

でも、今年構成を上げておかないと、オリンピックシーズンに急に上げるというわけにはいかないんですよ。

ボーヤンは、去年までにジャンプの構成を固め、今年と来年でトランジションを豊富にするつもりなんだと思いますが、まさか初戦で5位まで沈むとは思いませんでした。

せめて中国大会で優勝できれば良かったのですが、そこにはPちゃんがいましたからね(笑)
一応、少し繋ぎを減らして完成度を上げようとしたみたいですが、Pちゃんを抜かすまでにはいかなかったようです。

まあ、どっちにしても今年沈むのは想定の範囲内でしょうから、ボーヤンは地道に滑り込みをしてあのプログラムを五輪までに完成させていくんでしょうね。


で、ボーヤンに変わるように入ってきたネイサンですが、フリーに5本の4回転を組み込んできたことで「フィギュアを破壊した」的に言われています。

でも、私、ネイサンは意外とボーヤンより成長は早いかもしれないなと思うようになってきました。

というのも、元々バレエをやっていたとかで、姿勢が大変綺麗なんですよ。
ジャンプの軸もまっすぐで、癖がありません。

5本入れるからああなっちゃうんであって、4本なら意外とまとめられるような気がします。

ただ、4本じゃ絶対に結弦くんには勝てないので、そこは5本入れるしかないのかもしれないですね。


ハビは、すっかり安定しています。
Pちゃんも、まあひとコケふたコケするかもしれませんが、まとまれば強い選手だということはみんな知っていますので、表彰台争いはやはりこの二人とになるんでしょうね。


で、もし結弦くんがパーフェクトな演技をしたら、果たして最高点の更新があるかという点において、私は難しいと思っています。

というのも、去年の330点超えで、ジャッジがあまりにも気前良く点数をつけすぎているという声がISUの中で上がっていたんですよね。

いえ、結弦くんの演技が330点に相応しくないとか盛られているとかじゃないんです。

あんな点数でやっていたら、結弦くんがノーミス演技をしたら毎回10点を付けなきゃいけなくなってしまうということなんです。

結弦くんはまだまだ構成を上げてくるし、もっと凄い演技をしそうなのに、点数の上が無くなっているってことなんです。

現行の採点システムで、結弦くんの演技を評価するのはもう限界に達していることは皆さん分かっているんだと思いますが、それでもシステムが変わるまでの約2年間、なんとかこの採点システムを持たせなくちゃいけないんですよ。

今期だけじゃなく来季もです。

なので、去年と同じ演技をしても、去年と同じ点数が出るかどうかは微妙なところなんですよね。


まあ、それでもジャッジが感動して泣いてしまうような完ぺきな演技をしたら、そりゃあ10点を付けてくれるでしょうが、ミスをしたら点数が渋くなるのはある程度頭に入れておく必要があると思います。


こういうことも「陰謀」とか「羽生sage」とか言う人っているんでしょうかね?

ジャッジングシステムって、その都度その都度変わっていくものなので、前の演技と点数を並べて比較することに意味はないんですけどね。





で、私が興味を持って見ているのは、オーサーと結弦くんの戦略のすり合わせです。

オーサーは、ここまでスケーティングが完成したら、もう子供たちのように遮二無二高難度ジャンプを入れる必要などないのに、なぜユヅルはもっともっととジャンプを入れたがるんだ?と、結弦くんのそこが理解できなかったんだと思います。

何故そうも、勝ちに対して貪欲なんだ?なぜここまで自分を追い込むのだ?もっと試合に対し戦略を練らなければいけないのに、なぜ全てで全力でいなければいけないと思っているんだ?と、そこがオーサーの理解できないところだったんだと思います。

それは、オーサーが
「試合で勝てる選手を作り上げる」
という考えでいたから理解が出来なかったのだと私は思うんです。

もう一つ言えば、豊かな人間性を持つことを最優先にして欲しいので、勝つことのみに執着するような人間になっては欲しくないのだと思います。


結弦くんは確かに、ことフィギュアに関しては、無邪気が服を着ているような人間です。
誰かが出来たら自分も出来なきゃ気が済まないし、勝ちにこだわるし、常に自分が上でいたいのです。

でも、それは上から見下ろしたいわけじゃないんです。

ただ、前を突っ走りたいだけなんです。


それが、かつてプルシェンコがそうだったような「絶対王者」の姿なのです。

結弦くんは、子供の頃に夢見た姿を、大人になっても無邪気に追い求め、そしてその姿になるために全力を尽くしているだけなのです。


結弦くんにとって、高難度ジャンプは勝つためのものではありません。
自分はまだ限界ではないと、自分の伸びしろを計るためのものです。

それをできる人間がいたなら自分にもできるはずだという、子供の頃からの無邪気な冒険心のようなものです。

勝つためだけにフィギュアをやっているんじゃないんです。

どこまでできるか試したいんです。


そこがオーサーと結弦くんの噛み合わない部分だったんじゃないかと思うのですが、オーサーとじっくり話し合って、やっとオーサーも結弦くんの考えを理解してくれたようです。



ただ勝てばいいんじゃないんだ。

限界に挑戦して、なおかつそれを、まるで何でもないことのように自然にこなして、ジャンプもスピンもステップも全てでひとつの作品になるように演じて、そして圧倒的な大差で勝ちたい。

それが結弦くんの考えなんじゃないかと私は思うのです。
(最後の「圧倒的な大差で勝ちたい」はちょっとオーサーにはナイショですよきゃはっ


まあ、結果として、今フィギュア選手はみんな「羽生結弦」の背中を追いかけることになっているわけですが、途中で脱落者が出ようが不平不満が出ようが、そんなことは結弦くんに関係ありません。

ついてこれなきゃ脱落するだけです。


ジェイソンがあんなに調子を落としているのも、4回転を頑張って入れているからです。

今年は少し順位を落としても、今構成を上げないと脱落するのです。

確かに4回転のポイントは失敗に対して厳しくなりましたが、だからといって今季構成を下げた選手はもう論外です。

あんなに4回転と縁遠かったリッポンも、4Tを入れてきてファイナルに進出することが出来ました。

やればできるんです。というか、やらなきゃいけないんです。



でも、平昌まで戦うことを考えたら、2種の4回転は必要です。
さらに、GOEがつくような難しい内容で演じなければいけません。


ほんの6年前、4回転を入れるの入れないので揉めていたとは思えないくらい、男子フィギュアは進化しました。

しかも、誰かを罵ったり不満を口にして戦っているわけじゃありません。

羽生結弦という無邪気な子供が、勝手に先を行ってしまうので、みんな必死でついて行っているだけなのです(笑)
そして、すべてのフィギュア関係者が「羽生はどこまでいくのだろう」と、期待に満ちた目でその姿を追っています。

まさに「レッツゴー クレイジー」です。

でも、どの選手も、決して悲壮感だけではないんだと思います。

「自分だってきっとできる」
そう思うからこそ、選手達は構成を上げているんです。


今年はまあ、それで調子を落とす選手もいるでしょうが、それは来季のためになることなので、やらなければいけません。

来季、選手達が皆、自分のベストな構成を揃えて来たら、きっと凄いことになるんじゃないかと思います。

そんな時代を目撃できる私達は幸せ者です。


どの選手も、怪我には気を付けて、でも全力でクレイジープリンスを追いかけていって欲しいなと、そんなことをつらつら考える今日この頃です。


というわけで、ちょっと好き勝手書いちゃったので、コメントは無しで(笑)

以上