ドキドキのショートが終わり、落ち着いてニュースやプロトコルや演技のチェックをしてみました。

プロトコルでは驚いたことに、あの3AにGOEで0点をつけたジャッジがいましたが、まあ、あれで0点はあり得ないので、きっとボタンの押し忘れかミスだと思います。

GOEは、最高点と最低点を削除して計算されますので、あの0点はノーカウントです。
あれが+1とか+2だったとしても、大勢に影響はないので無視していいでしょう。

痛いのは、4Tが回転不足を取られたこと。
回りきっての転倒なら基礎点が10.3で、そこから転倒の-1とGOEの-3が引かれ、トータル6.3点となるところですが、回転不足は基礎点が7.2点なので、そこから-4点引かれると、4Tは3.2点しか入りませんでした。

つまり、同じ転倒でも、回りきっていればあと3.1点はプラスされていたということで、順位は3位になれていたはずです。

まあ、そんなことはもう言っても始まらない!
ジャンプはあれでしたけど、スピンステップは驚愕のオールレベル4です。

PCSは42点を出し、全選手中唯一の40点台です。
不調だった中国杯より2点ほど下がっていますが、それでもスケーティングスキルとターンやステップの滑らかさとスピードは圧倒的でした。




実を言うと、昨日まで私は「今回はダメかもしれないな」と思っていたんです。

その理由は、結弦くんが前日の会見で「寝られなかった」とか「体力もしっかり落ちている」等の発言をしていたからです。

いつもは自分の弱さを出さない結弦くんが、「万全ではない」と語っていたわけです。
これは少し諦めているというか、逃げが入っているというか、彼がもっとも嫌がる「自分に負ける」状態だったのです。

羽生結弦がそんなことを言うなんて、これは本当にヤバイのかな?と、そう感じました。


でも昨日の、演技終了後のニュースなどで、演技後のインタビューの様子を知り、私
「あ、もしかしたらもう大丈夫かもしれない」
と思いました。

それは
「練習ができないということは言い訳にしやすかった。とっても反省している」
と言っていたから。

そうですよ。
結弦くんは、そういう、一種異様な(笑)メンタルの持ち主じゃないですか。
自分が、少し逃げを打っていたということに気づけたのなら、もう大丈夫な気がするんです。



下は、スポーツナビの記事からの引用ですが、これを読んで今日のフリーに期待が持てそうだと思えてきました。




演技後、羽生は自身に対して厳しい言葉を並べた。しかし、それとは裏腹に取材対応が進んでいくと徐々に表情は和らいでいく。その理由を尋ねられると19歳の五輪王者は微笑みながらこう返した。

「(メディアの)皆さんとお話ししていたら、自分の課題が分かってきて、それがうれしくなったんです。ただ単に失敗して悔しいというのではなく、こうすれば良かったんだというのが見つかってきたので、すごく良い時間だったなと思っています」

 多くの選手にとって、自身の望まない結果に終わったあとのメディア対応は苦痛以外の何ものでもないはずだ。しかし羽生はそれを嫌がらない。なぜなら「考えていることを言語化することで、頭の中がより整理されていくから」だ。もちろん何度も同じことを聞かれるのはきついときもあるだろうが、思いもよらぬ質問から、新たな視点が生まれることもある。

 羽生がこの日、気づいたのはこんなことだった。

「僕、今回はずっと『(GP)ファイナルに行きたい、ファイナルに行きたい』って言っているんですよ。『ファイナルじゃねえよ。ここNHK杯だよ』と話していてすごく思ったんですね。ファイナルに行くためにこの試合をやる。そうじゃないんです。今は今だし、この大会はこの大会だから、この試合にもっと集中しなければいけないなと」






よーし、結弦、それで正解だ!


今日のフリーで順位を上げろよ~!