「“輝かなくてもいいから楽したい”というのが女性の本音」 | 進撃の庶民 ~反新自由主義・反グローバリズム
日曜日は、隔週でのコラム、うずらさんのコラムですが、今週はポルシェ様の要望で2週連続となりました。
本日は、タイトル~「“輝かなくてもいいから楽したい”というのが女性の本音」というコラムを頂いております!


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世間には、安倍政権の掲げる「一億総活躍社会」や「女性が輝く社会」というキーワードに乗せられて、女性差別の撤廃を声高に叫ぶ連中が勢い付いています。

『「この国は、女性にとって発展途上国だ」POLAのテレビCMに共感相次ぐ(8月6日J-CASTニュース)』

「化粧品などを製造・販売するポーラ(POLA、東京都品川区)のテレビCMが、ネット上を「ザワつかせている」。
CMコピーは「この国は、女性にとって発展途上国だ」。
出演する女優の顔に笑みはない。コピーを命じられた女性や、会議出席者全員のコーヒーカップを1人で片づける女性が、会社の中の「不条理」を表現する。挑戦的なコピー、CM内容だが、「なんか刺さった」「そうだそうだと思った」とネットで共感の声が集まっている。(後略)」

POLAのCMやその太鼓持ちをする記事の意図は、企業で働く女性の能力やスキルが正当に評価されぬことへの不満をぶちまけるモノで、一時話題になった「保育園落ちた。日本死ね」と同じ文脈と言ってよいでしょう。

実際に、取材に対してPOLAの広報担当は、“「安倍内閣でも女性活躍が叫ばれる中、『女性が何の足かせもなく活躍できる環境は本当に整っているんだろうか、いや、日本まだまだだよね』『女性が本当に活躍するためもっともっとやるべきことはある』という思いがありました。そんな思いで、コピーに『発展途上国』と入れました」”と答えています。

しかし、“発展途上”なのは、いつまでも非差別意識から脱し切れず、「企業での活躍=地上の楽園」だと妄想を抱く一部の女性の意識の方ではないでしょうか?

女性差別の撲滅を目指す固定観念論者は、すべての女性が職場のリーダーになることを望んでいるかのように錯覚していますが、現実は違います。

国立女性教育会館が実施した民間企業で働く入社1年目の社員を対象とした調査(2015年)では、「管理職を目指したい」「どちらかというと目指したい」と回答した男性は94%に上るのに対し、女性は57.7%に止まっています。

また、三菱UFJリサーチ&コンサルティングによる正社員の男女3000人(25~54歳)を対象としたインターネット調査(2014年11月)では、管理職ではない正社員のうち管理職になりたいと考えている人の割合は、男性で43%なのに対して女性は12.9%に止まり、非管理職に目指す役職を尋ねたところ、女性の71%が「今の役職のままでよい」と回答(男性は45.2%)したそうです。

上記調査では、女性が管理職登用に消極的な理由として、家庭との両立の難しさがあると指摘していますが、管理職を目指さない理由を複数回答で聞いたところ、男女ともに「ストレスが増える」(男性49.3%、女性47.2%)が最多で、「責任が増える」「自分に向いていない」という回答がそれに続き、「仕事と家庭との両立」との回答を上回っています。

要するに、管理職を望まないのは、仕事と家庭の両立云々よりも、面倒な仕事やストレスを抱えたくないから、という単純な理由によるもので、管理職登用に対する姿勢は女性の方が総じてネガティブである、というだけのことです。

また、世の女性は、男性の多くが女性の社会進出を望んでいないかのように誤解していますが、それも一方的な被害者意識が生み出す妄想に過ぎません。

マイナビウーマンの調査によると、「あなたは、結婚したら、妻には家庭に入ってもらいたい(専業主婦になってほしい)と思いますか?」という質問に対して、77.4%もの男性が「思わない(=妻にも働いて欲しい)」と回答し、「あなたは、妻が『専業主婦』になることについて、リスクがあると思いますか?」という質問に対して、68.9%の男性が「思う」と回答しています。

一方、TesTeeLab!によるネット調査によると、女性に対して「あなたは専業主婦になりたいか」と問うたところ、68.8%が「なりたい」と回答し、都道府県別でも石川県を除く地域で「専業主婦になりたい」という回答が半数を超えています。

ちなみに、20~30代の未婚女性を対象に、結婚式場などを運営するアニヴェルセル社が行った調査(2016年3月)によると、女性が結婚したいと思う男性の職業は、1位が「公務員」(30.7%)、2位が「サラリーマン」(29.3%)、3位「医者」(24.3%)、4位「弁護士」(20.0%)と続き、同社は、経済的に安定が望める職業や一般的に高額所得と考えられている職業が上位を占めたと分析しています。

つまり、経済的不安を抱える男性の多くが、妻に共働きを求め、女性の社会進出に向けた門戸開放に賛同する一方で、少しでも楽をしたがる女性は、厳しい戦場(=会社)への出陣を嫌い、男性の切実なる要求を拒否しています。

世の男性は、片肺飛行で家計を支える自信を失い女性にSOSを発していますが、女性は、二次遭難のリスクを恐れて救難信号を拒絶する、という構図が透けて見えます。

冒頭にご紹介したCMに無批判に共感するのは、積極的に働く気も無く、社会に出て責任ある地位(=ストレスの溜まる地位)に就く気も薄い女性たちを、女性の輝く社会とやらを旗印に、ストレス社会へと強制連行する動きの片棒を担ぐようなものです。

こうした輩は、「男性が女性を家庭に押し込めている」、「女性を家庭という頸木から解放せねばならない」という妄想に憑りつかれ、『昭和の価値観』から抜け切れない哀れな連中です。

まさに、『女性の敵は、女性である』と言えますね。




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