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2008年5月 祥伝社 283p 初出誌 月刊「小説NON」平成14年1月号から平成16年1月号まで7回に分けて掲載後、加筆訂正。
恩田陸「訪問者」読みました。
ある人里離れた湖のそばの旧宅で起こる事件?を描いた、密室ミステリーです。
井上は弁護士という身分を偽り、この旧宅に忍び込みます。ここの資産家たち兄弟の元で預けられた育った映画監督、峠昌彦の死の謎を解くためです。彼は、ここを訪れた後、交通事故で死にました。
井上は、雑誌記者と偽ってこの旧宅に訪れます。ここに住む老人たちは誰もが癖のある人たちばかり。その中の一人が言います。「こんな手紙が送られてきた。『訪問者に気をつけろ』君たちは訪問者かね?」
身分を偽ってここを訪れた井上、動揺しつつも、訪れた理由を話します。彼は、峠昌彦の遺言を持っていたのでした。。。
ということで、恩田陸「訪問者」読みました。一見謎だらけの設定で、全員が怪しいのです。最後の章の手前まで謎だらけ。残りのページで本当に物語が解決するのか、不安を覚えました。
そして、登場人物の発言に、読み手の心が踊らされます。著者は、筆の力で何でも書けると思っているのでしょう。小説は文字しかないので、登場人物の発言が、著者の筆の力のみで、性格が違って見えたりすると、読み手の方が疲れてしまうかも。でもそこが恩田陸ぽいところなのかもしれませんが。。。0039
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