- 魔術はささやく (宮部みゆきアーリーコレクション)/宮部 みゆき
☆☆☆☆
2008年1月 380p 新潮社 新装版
宮部みゆき「魔術はささやく」読みました。
日下守は高校生。物心付く前に、公務員である父親が、多額のお金を横領して、失踪ししました。母親に育てられてきましたが、その母親も数年前に死に、今は、個人タクシーの運転手をしているおじさん、浅野泰造に育てられています。浅野家は、伯母のより子と、いとこで社会人の真紀と、守の4人で、つつましくも幸せに暮らしていました。
そんなある日、泰造が菅野洋子という女性をはねて死なせてしまったと言う電話がありました。泰造は女性が信号を無視して飛び込んできたと言いますが深夜のため、目撃者はいません。圧倒的不利な状態です。
守が学校に行くと、黒板には事故に対する中傷などが書かれており、陰険な陰険ないじめが行われていました。。。
菅野洋子が死んだと聞いて驚いたのが、高木和子です。洋子をはじめ、和子のちょっとした知り合いが、すでに3人、変わった死に方をしていたからです。最後は自分ではないかとおびえる洋子です。
一方、守のことを密かに見守る男性がいました。いよいよ自分が守の役に立つ番だと言い、ある行動を起こします。。。
ということで、宮部みゆき「魔術はささやく」読みました。この作品は宮部みゆきのデビュー2作目の単行本、1989年の作品ですが、面白いです。内容が全然古びていません。
さまざまな謎(本当に連続殺人なのか、その動機は、その殺害方法は?)、困難(いじめ)、事件(守のアルバイト先でも起こります)が主人公の守の周辺で並行して起こります。これらが、読み進むにつれてだんだんと氷解していきます。まさに宮部みゆきワールドです。
宮部みゆきファンで未読の人、是非読んでください。原点があります。なお、この作品は「日本推理サスペンス大賞 」を受賞しました。3209
文庫版です
魔術はささやく
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