恩田陸「月の裏側」読みました。思いがけない展開・・・ | 親愛なる人に-読書の薦め

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読んだ本の感想などを、本屋さんで見かける推薦文のように綴ります・・・お薦め度合いは、☆の数で評価します。親愛なる本好きの人たちに,このブログを届けたいです.

恩田 陸
月の裏側

幻冬舎 2000年3月 377p ポンツーン1998年10月号(創刊号)~1999年10月号連載、加筆・修正

幻冬舎文庫 2002年8月 441p

☆☆☆+


恩田陸「月の裏側」読みました。


主人公の多聞は、恩師、協一郎がいる九州のやな倉という架空の街へ訪ねていきます。この街は、柳川がモデルのような、水門、運河の街です。


ここでは、謎の失踪事件が何件も起きています。お年寄りが数日間いなくなり、その後ひょっこり帰ってきます。その間の記憶がまるでありません。


協一郎の娘で多聞の大学の同級生藍子と新聞記者高安4人が事件の真相に迫ります。そこには意外な事実が・・・


題名に惹かれて読みました。「月の裏側」なんて、ロマンチックな感じです。でも、話は中盤からロマンチックというよりもホラー小説のような内容に。それでいて、文体はあくまで穏やかに時間が流れていくギャップが不思議な感じの小品でした。