せどり雑感

せどり雑感

車で1分の所にブックオフがある。20分~40分かけ駆け回っている方には申し訳ない気持ちでいっぱい。だから・・・朝10時、夜11時には必ず顔を出す。

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久しぶりで書き込みをします。


仕事で処分依頼を受けたゴミの中に、

元禄癸酉年発行の古い本が紛れ込んでいた。

本の題名は『救民妙薬集』、

水戸の医士・穂積宗與撰である。


B5サイズ・和紙に草書体でびっしり書きこまれている。

和とじの古い古い虫食いの書籍である。

中風には「晩蚕砂・かいこのふん」がよい?などと延々とつづってある。


発見と同時にヤフーオークションに5万円で3週間出品したが

買い手が付かず、現在はその半値の2万5千円で出している。

始値が希望落札価格でもあり、ほしい方が現れれば即落札となるはず。

こんな楽しみもないと猛暑の夏は乗り切れない。


なるべくなら人と同じことをしたくないので、ひねくれてひねくれて考えている。


アマゾンの最高値部分でよく見かける「良書○画」や「Books○1」の方法はグッドである。値崩し競争を尻目に、5年から10年の計画で高額値付けを行っている。いつかはその本が1冊になるから?・・・。(前記2社は、今でもその高価格でどんどん売れているから不思議・・・)


わたしの趣味は古代史研究である。特に6~7世紀の九州、セドリのおかげで新たに50冊ほど本棚に並べることが出来た。絶版で定価以上の本もあるがこれは絶対に出品できない。ずっと手元に置いおくつもり。


先日、古田武彦の『失われた九州王朝』の単行本を手に入れた。文庫を一冊持っているのだが、ゆったりと大きな書面で歴史を読み返してみたかった。『邪馬台国はなかった』の単行本を探しているのだがこれが市場に出回っていない。


このデンでいくと、ISBNのない1970年代発行の古い本はどうだろうか?文庫に移行した本の単行本を探している方は多くないか?今夜は単行本『剣豪名勝負100話』、日本史蹟研究会 (著)1982年発行を仕入れてきた。

昨日たまたま奈良のブックオフで噂の500円セールにぶち当たる。携帯チェックなしで105円棚専門のセドリ士としては、夢のような仕入れになるはずだったのだが・・・。


心を動かされる(高く売れそうな)本があまりなかったのでそう感じるのかもしれないが、正直、500円セールには後味の悪い思が残る。どういう意味かというと、105円棚のセドリが野や山での宝探しなら、500円セールは養殖高級魚のいる生簀(いけす)での釣りなのである。


小学生のころ、わたしはクマゼミの幼虫を探しに夜の8時ころ、よく近くの大学構内にある大木の下へ忍んでいった。その晩に羽化するクマゼミの幼虫がノソノソと木をよじ登っていく。それがめったに見つからないから、他の悪ガキたちとの競争もあり、見つけたときの感激はひとしおだった。


大人になって105円棚でのセドリをしながら、そのころの気分と同じ喜びを味わっていた。今回初めて500円セールを経験し、わくわく感を全く感じることができなかった。これからわたしはやっぱり今までどおり、携帯なしの105円棚で自分流のわくわくどきどきを追い求めていくことにする。

セドリのおかげで本業の便利屋http://benry.ktplan.jp/ 稼業の応対に今まで以上に心が込められるようになった。


どういうことかといえば・・・例えば、今日は昼から隣町へごみ処分に出掛け、汗だくで作業の途中、いつものお客様から電話が掛かる。3時に来れないかとおっしゃる。神経質な方で多分、思いつきで「2階の網戸を洗って、部屋に掃除機をかけてほしい」(1時間くらいの仕事)と連絡を取ってきたのだろう。


時計を見ると2時半である。とても戻れない。もちろん当便利屋は邪険に返事をしないが、今日はセドリのおかげでもっと心がこもった応対が出来たと自讃する。


1時間の代行料金=3000円だけれど、セドリで3000円の書籍が見つかるのは希であろう。アマゾンやヤフーで3000円の本が売れたら大喜びするはず・・・。 3000円は大金なのである。


「お伺いします、3時半には戻れると思います」とていねいに返事を差し上げて、その段取りに心を遣う。


今日の発送は、

ヤフーオークション、

『つゆ今昔物語』 岩崎信也著 奥村彪生監修、1000円、

アマゾン、

『新行動論―個福社会の可能性』 [単行本] 1600円

『大学の授業』 [単行本] 1350円

『対談 杉浦日向子の江戸塾 』[単行本]740円

昨夜の続き。


いつもは全くと言っていいほど半額棚は見ないが、この夜は何かに魅入られたかのように15分ほど高額本を探して回る。最後の棚で大型本『数寄屋建築集成』中村昌生・監修 全8冊と出くわした。

内訳は次のとおりである。


「玄関と座敷」、「数寄屋門」、「外回りの技法」、「茶室と露地」、「座敷の構成」「床の意匠」「総合作例集(全国編)」「総合作例集(京都編)」 など、小学館、昭和56年発行のカラー図版と解説、見取り図の載った専門書である。


定価=38000円なりが15200円で売られていたが、価格改定(赤線で×印)がしてあって、その真下に3800円となっていた。ブックオフらしいダンピングのやり方である。


飛んで部屋に戻りインターネットで『数寄屋建築集成』の状況を見てみると、7月のヤフーで「茶室と露地」が8000円で落札の実績がある。これは『買い』である。夜中の12時15分前に1冊4キログラムの大型本8冊をブックオフの女店員さんに手伝ってもらって車の助手席に積み上げる。


それから深夜の1時半までかかってヤフーオークションへ出品の手続きをする。3万円で仕入れた本を8万円の値段を付けて展示する。昼間、便利屋稼業で思わぬ収入があったが、それを全部つぎ込んでの大ばくちである。


セドリで培った鑑識眼がいよいよ日の目を見るのだろうか・・・。