1803 :ノイマン TLM193修理記録 | ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

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イマン(Neumann) のマイクロホン TLM‐193の修理を行う機会がありました。

 

これはその修理記録です。

 

修理するNeumann TLM‐193

 

双葉 症状は「はげしいハムノイズの中かすかに音声が聴こえる」。

やはり「GND浮き」を疑いました。

しかし名門、ノイマンの大口径DCバイアスコンデンサマイク、過失は許されません、その場合は弁償を覚悟して望みました。

決して取り扱いに経験と自信のない状態で、また失敗したときの弁償を考えずしてネジひとつ決して手を出すべきではありまません。

 

【分解】

柔らかい綿布を敷いて作業するのが適切です。

ネジの転げ落ち紛失防止とケースに傷つくことも防ぎますので100均の「ランチョンマット」などで十分ですので習慣にすると良いです。

 

メッシュスクリーンをはずしたところです。

 

【注意した点】

1.ネジは黒塗装M2皿ネジ・・・ネジ頭をナメることは厳禁、ビシッと先の合った精密ドライバを使用しました。

2.ダイアフラムはあくまでも空中に、どこに触れてもいけません、表面のわずかな汚れや付着物があったとしてもそれに触ること、まして息で吹くなど絶対にいけません、好意で「アルコールで拭く」などとんでもありません。

 

ケース下部にXLRコネクタの固定ネジがあります

 

これを外すとダイアフラムの付いた基板がゴッソリ外れます。

外し方にはコツがあります、くれぐれもダイアフラムに傷つけないよう

 

 

【診断】

カプセルGNDとXLR1番との間に「導通なし」、「基板だとやっかいだな」と頭をよぎったが・・・・

カプセルの赤・緑・黒線ともGNDには接続されておらず500Ω程度の抵抗値があることがあとで判明。

 

で、結果はこれだった。

といっても、XLRの1ピン脚と基板間、またXLRのGND端子それぞれ全部がバラバラに「導通ナシ」であることは肉眼では判断不能。

XLR1番の半田不良(いも半田)であった、あるいはコネクタの抜き差しによるストレスが原因かもしれない。

 

XLRの2番、3番を含めて再半田、以上で再度導通試験にて異常なし

 

元通り組み立てて音声試験実施、良好。

 

完了

 

 

双葉 試験音源が聴けます(3月4日まで)

 http://19.gigafile.nu/0304-c820fa9a64a8030223f84f47c405eacb5

〈TLM193 ナレーションテスト.wav〉

 

 

 

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fetⅡ、fet(Ⅱi)、fet3 など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品となった秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作)  

 

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