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shin-1さんの日記

〇年輪塾塾生第1号浜田さんのボランティア活動

 関西汽船といえば、大阪航路や別府航路など海路の交通手段が華やかだった頃関西では花形産業でした。京阪神へ行く中学校の修学旅行も関西汽船の客船で、出航を告げるドラの音や蛍の光に五色のテープに見送られ、夕方松山港を発った船の中で過ごす朝までの楽しい時間は、まるで動くホテルのような異空間で、少年時代の私の心に今も強烈な印象として残っているのです。

 その後東京オリンピックを境に新幹線や高速道路、最近では瀬戸内海にかかった3本の大橋によって客船でのんびり過ごす船旅は車の移動に変わって、関西汽船という名前すらすっかり聞かなくなってしまったのです。これも時代の流れでしょうか。


 私の友人に今年の3月まで関西汽船の松山支店で営業課長をしていた浜田久男さんがいます。かつて下灘に住んでいたこともあって、ひょんなことから知り合いとなり、人間牧場を造り始めた記事が新聞に載ったのを目敏く見つけた浜田さんは、人間牧場の塾生として入門させて欲しいと文書の申請書を持参したのです。人間牧場で私塾を開く予定だったものの、当時はまだ私も町村合併で教育長を辞したばかりだったため、構想すら描ききれていない状態で、その申請書を預かったままでした。

 その後えひめ地域政策研究センターで研究員をしていた清水さんに塾頭を頼み年輪塾はスタートしましたが、大の読書家である浜田さんが民俗学者宮本常一の生誕100年に合わせた、第一回の学習会のレクチャー役を務めたこともあって、それ以来年輪塾塾生第1号という称号を浜田さんに贈り、浜田さんもまたその名に恥じぬようこれまで4年間年輪塾の運営委員のメンバーとして活躍をしてくれているのです。今は長年勤めた関西汽船を退職し悠々自適の暮らしをしているようです。


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 浜田さんは昔流に言えばり礼儀正しく律儀な方で、勤めていたころの垢が抜けないのか、いつもワイシャツに背広という出で立ちでカジュアルな服装の姿を見たことが殆んどないのです。昨日は先週新しく買ったというBMWの素敵な車を運転してわが家へやって来ました。わが家で軽四トラックに乗り換え、二人で人間牧場へ向かいました。昨日は不定期ながら概ね年に2回の水平線の家の板間にワックスを塗る作業をしました。

 板間においている全てのものをウッドデッキに二人で出しました。極めつけは高知県馬路村魚梁瀬杉の思い高座用座卓を二人で腰を痛めないよう運び出したのですが、さすがに重いと実感しました。浜田さんは板間を箒ではいたり掃除機をかけて掃除した後、ワックスを万遍に丹念に塗ってくれました。昨日は午前中といえど蒸し蒸しして大汗をかきながら、あいにくピザ釜を造る石積み土台工事の打ち合わせのため大栄建設さんが来牧して、私がその対応をしていたため、たった一人でワックスを塗ってくれたのです。


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 午後からはピザ釜石積み土台工事を来週月曜日から始める場所に積んである大量の薪を移動しようと目論んでいましたが、敷地に余裕があって動かさなくてもいいことが分かり、作業は午後1時に終了しました。その後潮路というレストランで遅い昼食を取りながら積もる話をしました。それにしても律儀に毎年2回ワックスを塗るボランティア作業をしてくれる浜田さんに感謝しています。

 私には年輪塾や21世紀えひめニューフロンティアグルプ、夢工房など数多くの仲間がいますが、草を刈りに行くなどと調子のいい言葉を再三再四聞く人もいますが、浜田さんのように行動をする人は殆んどいないのです。来週は小番頭の松本さんが来客を連れて人間牧場へやって来る予定なので、ワックスのかかった綺麗な板間に座ってもらえそうです。浜田さん昨日はお世話になりました。


  「ボランティア いつもすまぬと 声かける 玉の汗かき ワックスかける」

  「花形も 時代を経れば 右肩が 下がりて不安 時の流れか」

  「牧場に また新しき 事はじめ ピザ釜土台 石積み工事」

  「手入れして 綺麗に使う 長持ちの 秘訣とばかり ワックスを塗る」