骨粗鬆症の治療薬ビスフォスフォネート(BP剤)が顎骨壊死を起こすということが広く認知されるようになりました。BP剤服用前、服用中の方に対する注意点はどんなことでしょうか?
2010年6月BP剤の添付文書が改定されました。これに基づいて次のことを注意することが必要になりました。
BP剤服用前の歯科治療
1.顎骨壊死発症の防止のために、口腔ケアを徹底する。
2.病巣が大きく、歯の保存が難しく、治療に長期間かかると予想されるはの抜歯をする。
3.歯周病の治療をする。定期的な検診(3か月から6か月)をする。
BP剤をすでに服用中の方
1.抜歯などの外科的浸襲治療はしない。
2.やむを得ず、抜歯などの浸襲治療が必要な場合は、処方医に連絡する。
骨粗鬆の原因は
骨の破壊スピードに新しい骨の形成が追い付かずスカスカでもろくなる。
1.加齢
年をとると骨芽細胞の働きがにぶくなる。
2.閉経
女性ホルモンの分泌が低下すると破骨細胞の働きが活発になる
3.不健康な生活習慣
極端なダイエット、コーヒー、酒、煙草などの摂りすぎ。運動不足など。
4.その他
慢性関節リュウマチ、糖尿病などの病気やステロイドの使用
骨壊死の症状
自覚症状はほとんどないので次のことが当てはまったら、疑ってください。
1.立ち上がる時に腰や背中が痛む
2.重いものを持つと、腰や背中が痛む
3.腰や背中が曲がっている
4.身長が縮小する。