第850話 お代官さま(2)悪代官は少ない? と 困ったときのネバネバそば | 時代劇本舗

時代劇本舗

時代劇と食べ物と酒などのことを徒然に綴る予定でござる。

昼飯に困った時、たいてい注文するのは蕎麦

であります。それも、温かい蕎麦では伸びて

しまうので、ぶっかけ系であります。

 

 

よく頼むのは「ぶっかけネバネバそば」なる

もの。納豆・オクラ・めかぶおろしの蕎麦で

あります。何だか精が付きそうですが、それ

ほど精をつけて「いかにするぞ!?」と鬼平

さんにからかわれそうでございまする(笑)

 

 

 

【時代劇こぼれ話】お代官さま(2)

         悪代官が少ない理由

 

時代劇好きのそれがし、いつもこういう場面

を見て育ちました(笑)悪い商人「越後屋」

が菓子折りに小判を隠して、代官のもとを訪

れます。

 

越「ひとつ、これにてよしなに・・・」

代「むふふ、越後屋。お主も悪よのう!」

越「いえいえ、お代官さま程では・・・」

 

そして、代官は商人に利権を与え、農民には

通常よりも重い年貢を掛け、払えない農民の

家から娘を引き立て、酒の相手をさせた上で、

帯を解き・・・(以下、自主規制)なんてい

うシーンが繰り返され、その代官を助さん格

さんや、風車の弥七、お銀さんたちがさんざ

んに打ち据えるという繰り返しでございまし

た。

 

さて、この話があまりにも現実的で無いのは

何故か。まず、代官が重税をかけて私腹を肥

やす、というのは難しかったからです。所定

以上の税を課し、農民を苦しめると、その農

民たちは田畑を捨てて「逃散」(ちょうさん)

してしまいます。そうなると、耕作者が居な

くなり、生産ができず、税が取れなくなって

しまいます。もしこうなってしまうと、その

代官は間違いなく罷免され、処罰されること

でしょう。また、代官の評判が悪い場合、農

民や村役人からの通報で上に知られてしまう

とやはり罷免され、処罰される例があったそ

うです。土地の女たちに乱暴狼藉を働いたり、

税を過少申告して私腹を肥やしたりすると、

すぐに罷免されることでしょう。それに、広

い範囲を少人数の代官所で管理していたので、

毎日大変だったようです。飢饉の時に餓死者

が出たことで処罰された代官も居たようです。

それどころか、飢饉の年に命を掛けて年貢の

減免を願い出た名代官もあったそうです。案

外真面目なお代官さま。水戸黄門での悪いイ

メージを見てあの世で憤慨しているかも知れ

ませんね(苦笑)

 

本日もお読み頂き、有難うございましたm(_ _)m