市役所から国に出向=大変!? | 公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

仕事も家族・友人との私事も楽しみながら、魂を燃やして挑む“志事”で社会を変えていきたい! 地方公務員として働きながら、NPO活動、講演、執筆、ワークショップデザイナーなどに取り組む“公務員ポートフォリオワーカー”として活動しています。

昨夜は、さいたま市役所から国に出向している、
またはこの春から出向する面々の交流会でした。

この春で帰任する人には「お疲れ様」、
この春から出向する人には「頑張って」。
という飲み会です。
(私はもう一年がんばります……)


これから出向する面々からは
不安そうな声が多く聞こえてきました。


そんな、この春から社外に出る皆さんに、
市役所から内閣府に出向している私から、
毒にも薬にもならないかもしれませんが
いくつかお伝えしておきたいことがあります。


1.限られた人だけができる経験です
まずは春から出向することが決まったことに
「おめでとうございます!」
国などに出向する人(例えば、あなた)のことを
羨望や嫉妬のまなざしで見ている職員が、
必ずどこかにいます。でも、今回はあなたです
社外への出向経験は、自分が「したい!」と思って
できることではありません。
その経験ができるという幸運
真正面から受け止めてください。

2.思いのほか、周りは優秀な人たちです
これは国の人でもそうですし、
自分たちと同じように自治体から出向している
人たちもそうですが、デキる人が多い
それは捉え方によってはプレッシャーですが、
見方を変えれば、ミスをカバーしてくれたり、
自分に出来ないことがあっても
組織として致命傷になることはない

ということ。
出向先では「自分がやらなくちゃ!」と
全てを背負い込む必要はありません。
私達が仕事をしなくたって、国は回ります

3.出来ないことは出来ないと言いましょう
上司も恐らく優秀な国の官僚さんがいます。
彼らは頼む相手に出来るタスクか理解して
出向者などに仕事を頼んできます。
だから「高めの球」も飛んできますが、
「絶対打てない球」は飛んできません
万が一、自分には出来ないと思ったら
迷惑をかけないためにも素直に言いましょう
そして、ゼロからやり方を訊きましょう。
一瞬軽蔑されるかもしれませんが、次からは
飛んでくる球がキチンと補正されるはずです。

4.出向中は本番ではありません
これは賛否両論あるかもしれませんが、
出向の目的は国の事業に携わることで
地元に利益を誘導することではありません。
自らの能力を高め、人脈を築くことです。
出向先のミッションを達成するために
あまりに消耗しすぎて、知見も得られず
人付き合いもままならなかったら本末転倒。
本当に成果を出すべきは、地元に帰ってから
得た能力と人脈で地元に貢献しましょう。

5.五体満足で帰りましょう
4.とも関連するのですが、病気だったり
バーンアウトして地元に帰ることになって、
地元で仕事が出来ないという結果になると
何のために出向したのか分かりません。
出向者にとって最も大切なこと、
優先すべきことは五体満足で帰ることです。
そのためにどうしても必要であれば、
出向先の仕事は犠牲になっても止む無しです。


いかがでしょうか。

経験者が読むと「え~!?」と
思うくだりもあるかもしれませんが、
大切なのは自然体で過ごすこと。
そして健康で地元に帰りましょう。

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