「他人の話はほどほどに聞く」

 

というのが、これは申し訳ないのですが本当に学生時代からやってきてしまっている自分の「生きていくための、多分自分にしか適用されないであろう生活の知恵」なのです。だからよく「真剣じゃない」と怒られます。いや、真剣にいい加減なんですけどね。なかなか理解されない。

 

たとえばなんですけどね、僕は半分「悩みを聴く」というのを仕事にしています。そうすると悩みの原因ってけっこう

 

・お母さんはこう言っている(←もしくはハッキリとそう言われたことはないけど、態度から見て「そう言うに決まっている」と思っている)

 

・周りはこうしている

 

・なんとなく不安

 

みたいな感じなのですね。不安って「自分」を持っていないことで増幅していきます

 

ここでいう「自分」って何かというと、弱点も含めて「まぁ、自分にはこういうところがあるよね」っていう、小難しい言葉で言うと「傾向性」のことです。「こういう場面をわりと苦手とする」とかですね。「こうすると喜ぶ」という自分を知っている人とかは、すごく逆境に際しても強いです。正解の軸が「周りの環境」ではなくて、自分だからです。

 

たとえば僕なんかは、病気レベルで物忘れが激しいのです。「覚えている分野」がかなり狭い。その「大事な約束をうっかり覚えていなくてすっぽかして、大ひんしゅくをいただく」というようなことって、もうどんなに気をつけてても起きます。「明日連絡をする」と言って、言われないと1年待たせてブチ切れられたことなんてしょっちゅうです(ごめんなさい)。近所の薬局にトイレットペーパーを買いに行ったのにすぐに忘れて3往復した時は絶望的な気分になりました。考え事をしている時って本当にそういうのがしょっちゅう起こる。

 

だからメモを書いて目につくところに貼っています。「なんで忘れてしまうんだ」って責めてもしょうがないからです。

 

「もっとしっかりしなよ」と他人から言われてでもですね、もちろんそれを受け入れて改善していけたらと思っています。努力もします。でも、一方で「自分の進行スピード」って自分で把握しておいた方が良いと思うのです。「直していくつもりだけど、ちょっと時間がかかりそうだな」って。

 

「悩み事」って、そこに他人が絡んできてしまう場合に「その人の持っている正義とか常識を前提」で矯正しようとしてくるでしょう?言われたことをなんでも受け入れるって全然誠意じゃないです。それは「面倒くさいことを避けようとしている」だけです。

 

相手と向き合う誠意って、


「その人にとっての“正義”って、自分にとっても“正義”なのか」


ってちゃんと吟味することだと思います。その上で、「ここは同意できるけど、そっちに関してはたぶん受け入れられないと思う」と伝えること。どっちかが「受け入れ過ぎる関係」ってどこかが必ず無理が生じて破たんするからです。

 

ちょっと話が長くなってしまったのですが、なんでこんなことを書いてきてしまったかというと、僕が「悩み」という問題と仕事として向き合うなかで

 

「“自分”を持っていないのに他人の話や意見を聴こうとし過ぎてしまっている人」

 

がめちゃくちゃ多いと感じているからなのです。責めてないですよ。これは日本的環境という文化とかの問題が絡むからどうしてもしょうがない部分だから。

 

僕は仕事でもプライベートでも、その人と向き合った時に自分がリラックスしているかどうかをすごく気にします。

 

自分が受け入れた方が良い「注意」って、その注意を聴きながらも自分が「まぁ、そうだよな」ってリラックスしながら聞いています。

 

でも、身体のどこかに緊張が走り「この人の言っていることは正しいんだけど、どっか何か受け入れたくないんだよね」とか、そういうのが走った時は“自分”を優先した方が良いと思います。「言っても通じない相手」に巡り合ってしまったら、ちゃんと心の中で「ファック・ユー」と言っておくこと。真面目に生きている自分が、誰かに傷つけられるいわれなんて絶対にないんだから。「うるせーバカ暇人」ってちゃんと思ってください。すごく口が悪いのですが、これはもうしょうがない(笑)

 

本当に思うのですが、その人の人生ってその人のものです。どう時代が進んでも、どう科学が進んでも、その人の人生を代わってあげることなんてできない。

 

「あなたのためを思って」という空気とか言葉を出してしまっている人って、まず「自分の人生」を間違いなく生きていないです。もしくは何かがあって「自分の人生」を一時的に見失ってしまっているときです。だから他人に口出しをしたがる。操作しちゃいけないところを操作したがる。

 

自分の人生を進める。そこで出てきた良いことも悪いことも、「まぁ、私ですからね」と思って受け止めていく。そしたら必ず人生において「自分」が自分に味方していきます。

 

許容範囲の大小は絶対にあるけど、苦しさも自分の財産なんだから、「絶対になんとかなる」とときに自分を励ましてあげてください。

 

「励まし」を他人に求めているときはちゃんとそれを自覚しておいて。「今は甘えたい」って。他人には助走をつけてもらったり、ヒントは与えられるけど、自分の車を動かしていくのはやっぱり「自分」だから。頑張って。応援してます。