出会いが人生を変える

「降りかかる苦難の中に使命あり」

2002年4月、この一言との出会いで、人生が変わりました。


いろいろとあって、3ヶ月間くらい、引きこもり、昼夜逆転の生活が続いていた。
そんなとき2年前から誘われていたけど、興味がなくて拒否していたセミナーに参加した。

感性論哲学の芳村思風先生の講演会。


哲学なんて興味ない。仕事にも関係ないし、生活にも必要ない。
今は、それどころじゃない・・・
大阪に住んでいたので、東京まで高い交通費かけて、どうして哲学の講演会なんかに行かなきゃならないのか。そんな感じだった。
仕事をやめて、何もしていなかった私を誘ってくれた人がいた。
半強制的?無理やり?に近かった。
勉強会は、2日間。土曜の1時から8時までと日曜の9時から12時まで。
2日間で、10時間。


最初の講義。

淡々といた口調、パフォーマンスもなく、板書などもなく、動きもない。
一方的に先生が話し、聞いているだけ。
寝てしまった!
居眠りから目覚めたとき、

 

「問題は、あなたを成長させるためにある」

 

そんな言葉が入ってきた。
その言葉以外にも「!」な言葉がたくさんあった。
一言ひとことが、漢方薬のように、ジワジワと響いてくる。
これが哲学?哲学っておもしろいかもしれない。もう少し勉強してみたい。
そう思って本を購入。サインお願いした。

サインペンを持った先生の動きが止まった。
5分くらいだろうか、机をはさんでにらめっこ状態。
先生は、私の目をじっと見つめられたまま動かない。
後日なぜすぐにサインされなかったのかを聞いたら、顔を見て何かを感じ、言葉が浮かんでくるのを待っておられたとのことだった。


書かれた言葉は、

 

「降りかかる苦難の中に使命あり」

 

その言葉を見たとき、意味もわからず涙が止まらなかった。

それから1年間、東京と大阪の勉強会に毎月参加。
講演会・思風塾に、何回か参加さえていただくうち、

セミナーの手伝いをさせていただくことになった。

 

「変わらなくていい。成長すればいい。」

 

自分を変えたいと思い続けていた。今の自分を否定していた。

 

「人間は不完全です。欠点があってもいい。短所があってもいい。
欠点や短所はなくならない。」

 

「欠点や短所は、なくさなくてもいい。
どんな人間でも、長所半分短所半分」

 

「そのままでいい」ということは、今の自分を認めること。受け入れること。
何もしなくていいということではない。
成長すること、努力しなくてもいいということではない。

次から次へと、自分の中で疑問がとけ、いろいろなことがつながっていった。
講義ノートは、1年で10冊を超えていた。
「先生の言葉でカレンダーを作りたい。」

自分と同じように、たったひと言がキッカケで、何かが変わる人がいるかもしれない。
「哲学」という言葉だけで、「自分には関係ない」「興味ない」と思っている人に、一人でも多くの人に「感性論哲学」「芳村思風先生」を知ってもらいたい。
講演録や書籍でも、とっつきにくい。難しい。
哲学という言葉や感性論哲学という言葉を一切出さずにカレンダーを作ろう、
と思った。

 

先生に話すと、
「言葉だけなら、誰が作っても一緒です。
君にしか作れないものを作ってください。」

 

考え込んでいると、先生から一言。
「絵を描いてみたらどうですか?」

言葉は、31すぐに選べた。


絵なんて、中学校以来、描いたことなんてなかった。
それから1年。毎日絵を描き続けた。でも31枚も絵は、描けない。
1年悩み続けた。やっぱり描けない。絵なんて描けない。

1年後、先生に相談した。
「先生、1年やってみましたが、絵が描けません。絵なしで、言葉だけでカレンダーを作らせてください」

 

「今あきらめてはダメです。逃げてはいけません。
本当に一所懸命やったのなら、あともう少しがんばってください。
他からも同じような話がありますが、ぜんぶ断っています。
いつまでも待っていますから」

といつもと違う強い口調で言われた。

 

仕事が終わってから、家に帰って毎日遅くまで絵を描いていた。
でもやっぱり31枚も描けない。

そんなことがあってから1週間後。


外出から帰ってきて、ポストを見た。マンションの集合ポスト。
2つ上の階のポストにどこかで見たようなイラストが入った名刺が貼ってある。
2年前、初めて芳村思風先生の勉強会の帰り、東京駅の本屋で買った本の挿絵と一緒だ。

そういえば2~3日前、友人がくれた『たいせつなこと』(松下幸之助著・php刊)の挿絵のイラストと同じだ。

 

4階に住んでいたのは、イラストレーターの先生だった。
部屋に帰って、名刺にあった電話番号に連絡した。
すぐに「お会いしましょう」と2階上から降りてきてくれた。

 

お話ししているうち、

「実は、イラストの仕事とは別にこんな絵の描き方を広げたいと思っているんです。」

と画材を取り出された。


それが「パステルシャインアート」というパステルを粉にして、指で描く絵だった。

 

やってみたら、おもしろかった。
やってみたら、自分にも絵が描けた。

これなら31枚描ける!そう感じた。
やってみたら、どんどん工夫がわいてきた。

後で考えると、
芳村思風先生の「天分発見の5つの方法」があてはまったのです。

休みの日は、朝から晩まで描きつづけた。
毎日仕事が終わってから、夜から明け方まで絵を描いていた。
3ヶ月で、「芳村思風 日めくりカレンダー」ができた。

 

印刷は個人でやる。そう決めていた。
印刷屋さんにも持ちこんだら、

個人で、初めての取引なので、代金全額前払いの条件。
2,000冊。200万円以上かかる。
売れないなんて考えなかった。
「売れなきゃ、みんなにプレゼントしたらいい」。
借金もなんとかなるだろう。

 

出来上がったとき、一番喜んでくれたのは、芳村思風先生だった。
大阪から、岡山から、岐阜から・・・
全国各地から毎日違った場所から注文のFAXが入る。
前日先生がどこで講演されたかがFAXの送り先でわかる。

先生が講演先でカレンダーの宣伝をしてくれていた。
友人が電話で教えてくれた。


「私の言葉でカレンダーを作ってくれました。」と先生が、うれしそうに説明していたよ。


おかげで初版の2,000冊は、1ヶ月で完売。
ある飲食店では、お店の全テーブルに置いてくれた。

すぐに追加1,000冊。
借金を返済したので、手持ちの現金では、割高になるけど
1,000部作れなかった。

10月に発売し、計3000冊は、年末には無くなりそうになっていた。


年が明けて、大口の注文をいただき、また2,000部の追加。
半年で計5,000部が完売。

 

プレゼントされた方がまた、プレゼント用に買ってくれたりした。
トイレや受付に置いたカレンダーを見たお客様が

「10冊も買ってくれましたよ」とうれしいお電話もあった。
カレンダーを見て絵の注文まで、いただくようになった。

 

カレンダーの言葉は、自分自身が実感として体験させていただいたものばかりです。

 

「出会いが人生を作る。人との出会い。本との出会い。出来事との出会い。」

 

「天分素質の5つの発見方法」

 

「変わらなくていい、成長すればいい」

 

「最高の出会いは、自分を最も輝かせてくれる人との出会いです。」

 

「自分が決断し、選び取ったもの以外を捨て去ることができたとき、母なる宇宙がサポートしてくれる。」