仙丈ヶ岳 | ちゃぱです。

仙丈ヶ岳

仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳に登るには、北沢峠を起点にするのが合理的です。例えば、1日目に仙丈ヶ岳に登って、北沢峠の小屋に泊まり、2日目に甲斐駒ヶ岳に登ることが可能です。もちろん、甲斐駒ヶ岳が先で、仙丈ヶ岳が後でも構いません。何れにしても、一挙両得であることに変わりはありません。

北沢峠までのアプローチは、伊那市の戸台(仙流荘営業所)から南アルプス林道バスを利用します。但し、まだ時期が早いので、ハイシーズンのような超早始発はありません。通常始発だと、北沢峠到着が09時頃になってしまいます。千丈にしろ、甲斐駒にしろ、頂上ピストンで8時間くらいを要します。となると、下山完了時刻(小屋入り時刻)が17時を回ってしまいます。17時の小屋入りというのは、はっきり言ってマナー違反です。常識ある登山者のすることではありません。それでは、どうすれば良いのでしょうか? 北沢峠に前泊するしか方法はありません。私たちは16日(水)の最終バスに乗って北沢峠に入り、長衛荘のお世話になることにしました。そして、長衛荘をベースに、17日(木)に仙丈ヶ岳、18日(金)に甲斐駒ヶ岳へ登る計画を立てました。
「登山前日に山に入って泊まる」というのは、一見、お金も時間も勿体ないように思えます。しかし、心理的・体力的なゆとりの方が、大切だと感じるようになってきました。

関東は梅雨入りしたばかりです。それでも、サスケ会がキープした2日間(17~18日)は、まずまずの天気になりそうです。しかも17日は、ピーカン予報が出ているほどです。やっぱり、助さんの神通力は偉大でした。もっとも、本人にしてみれば、「今年はダメなんだよな~」と、かなり弱気ですが…(笑)。


仙丈ヶ岳(せんじょうがたけ/3,033m)日本百名山 №78

■2010年6月17日(木)晴れ

■前泊2日/サスケ会(助さん、格さん、飛猿さん、ちゃぱ)

■行程/北沢峠(長衛荘)⇔大滝ノ頭⇔小仙丈ヶ岳⇔頂上

■標高差/1,003m

■時間/05時05分~13時30分(8時間25分)

■参考/走行距離(556.5㎞)高速道路(調布⇔伊那\5,750)


ちゃぱです。 (雪渓上部の格さんを見ている雷鳥)

ちゃぱです。 (こんなに接近できたのは初めて)

ちゃぱです。 (鳳凰山/左に地蔵岳オベリスクが)

ちゃぱです。 (標高№1、№2、№4が1枚の画に)

ちゃぱです。 (カールのエッジを登る助さん)

ちゃぱです。 (仙丈ヶ岳頂上/奥のピーク)

ちゃぱです。 (間ノ岳から光岳まで勢揃い)

ちゃぱです。 (貸切の頂上/左から、飛猿、格、助)

ちゃぱです。 (下山は甲斐駒に向かって歩きます)

ちゃぱです。 (存在感抜群の甲斐駒ヶ岳)

ちゃぱです。 (甲斐駒が見る見る近づいてきます)

ちゃぱです。 (下山後、長衛荘で寛ぐ面々)


前泊の大きなメリット。始発バス利用の登山者が、北沢峠に到着して登り始める頃合いに、私たちは既に頂上に到達しているかも知れません。静かな山歩きを楽しめることは、何にも代え難い贅沢ではないでしょうか?

奇跡的な好天に恵まれ、登山路の残雪にも悩まされず、それほど危険な場所もなく、快適な山歩きができました。小千丈沢カールの雪渓と、仙丈ヶ岳の弓なりの山容が見事でした。貸切の頂上では、長衛荘の朝弁当を頬張りながら(おいしかったぁ)、360度の大パノラマを堪能しました。サービス精神旺盛な雷鳥君と「記念撮影ごっこ」もできました(笑)。昔、岩魚釣りで通った渓々を俯瞰することもできました。

仙丈ヶ岳に登って初めて知ったこと。甲斐駒ヶ岳の迫力と美しさに圧倒されました。昨年、北岳から見たときは、それほどには感じませんでした。お隣の鋸岳も素晴らしかったです。危なそうな山ですが…。


■追記①/事前情報では、最低でも6本爪アイゼン必携とのことでした。万全を期すために、新規購入して携行しましたが、幸いにも使用する場面はありませんでした。雪渓及び日陰の残雪は、すべてシャーベット状でした。


■追記②/翌日(18日)は、甲斐駒ヶ岳に登る計画でした。ところが、当初、午前中は持つはずの天気が、早めに崩れるとの予報に変わりました。80%の雨確率だそうです。今回のイベントは、千丈・甲斐駒のダブルタイトルでしたが、天気が芳しくない以上、無理は禁物です。明日への期待を残すことなく、今日中に下山することを決めました。この考えは、全員一致でした。「また来ればいいさ!」…です。


■追記③/長衛荘は最高です!

これまで利用した、何処の小屋より素晴らしいです。綺麗・美味い・親切、何拍子も揃っています。全てに気持ち(心)を感じます。例えば夕食のコロッケ。手作りです。例えばトイレ。ピカピカです。従業員の方々のお人柄は言うまでもありません。甲斐駒リベンジの折りには、ぜひ再訪させてください。いろいろとありがとうございました。