ストレングスファインダーの活かし方 その1 資質の二面性
の続きです。
今日は、34資質の読み込みを一名の方に提供しました。
最初は固かったクライアントさんのお顔も、解説が進むに連れ明るくにこやかになっていきます。
それは、相手が自分のことをわかってくれているという安心感とともに、自己肯定感がどんどん上がっていくからです。
ストレングスコーチとして資質の読み込みを提供する上で大切にしていることは、ただ単に資質から見た傾向性をそのまま説明するのではなく、時にその方の職業から見て自分の資質を具体的にどう強みとして活かしているかを説明することです。
そうすることによって、よりわかってもらえた感が増すし、無意識ではあっても自分が実際に資質を強みとして活かせていることがわかり自己肯定感も増します。
ストレングスコーチは単なるストレングスファインダーの専門家ではなく、ベースにコーチとしての立ち位置があります。
ストレングスファインダーは単なるツールです。
そのツールを通して、どうその方の人生によりよい影響を与えるように関わっていけるかが問われていると思っています。
今日のクライアントさんにも、最後に「自分がこれでいいのかなぁと思っていたことと、同じことを言ってもらえて安心しました。」と言ってもらえました。
その安心感が次につながるといいなぁと思います。
さて、その2は少し基本的なところに戻る感じですが、34資質のグループ分けについてです。
実は、34個の資質は「人間関係構築力」「影響力」「実行力」「戦略的思考力」の4つのグループに分けられています。
しかも、その分類はこれまでに少しずつ変遷してきています。
それは、ストレングスファインダーを開発したギャラップ社が常にストレングスファインダーをブラッシュアップするためにリサーチを続けているからです。
きっと担当者は「最上志向」の持ち主ですね!(笑)
で、そのグループ分けの意味するものはと言えば、それぞれのグループに属する資質がどの方向にエネルギーが向きやすいか、あるいは何を大切にしていて、何を必要としているか、何に関心が向きやすいかを示しています。
人間関係構築力の資質は、人との関係性を大事にしそこに関心が向きやすい。
影響力の資質は人に影響を与えて人を動かすことに関心が向きやすい。
実行力の資質は、自分で何かを実行して達成することに関心が向きやすい。
戦略的思考力の資質は、考えることに関心が向きやすい。
といった感じです。
なので、上位の資質を見たときにグループの偏りがある場合はそれがその人の特徴の一つとなります。
例えば、戦略的思考力の資質が上位に多い人は、どちらからと言うと静かな佇まいで感情表現も少なめです。
自分の特徴的な資質がその人の佇まいとかあり方にも反映されるのです。
他影響力の高い人は、声が大きく身振り手振りが大きかったりと自然と周りに影響の大きい振る舞いをします。
で、自分でそのグループの偏りをわかっておくことで、大きく見て自分の得手不得手を理解することにつながります。
これは、34資質すべての順位を知った際により顕著に理解することができます。
特定の資質グループが上位であると同時に、他の資質グループが下位であればそれら下位のグループの資質が示すであろう関心を自分は持ちづらいことがわかるからです。
これを理解しておくことで、自分の苦手なことをあきらめて得意なことに特化することに注力したり、自分の苦手を自分の上位資質でどう補うかを考えたりできるようになります。
上はある方の34資質を資質のグループで色分けしたものです。
人間関係構築力の資質をピンク、影響力を黄色、実行力を緑、戦略的思考力を青としています。
この方の場合、比較的人間関係構築力の資質が上位で、実行力の資質が下位に固まっていることがわかります。
つまり、人を巻き込んでチームとしてやっていくのは得意だけれど、一人で何かをやっていくのはそんなに得意ではないことがわかります。
それがわかれば、自分の得意をより活かし、弱みを補うようにする手立てが見えてきます。
この方の場合で言えば、自分の人間関係構築力を活かし戦略的思考力や実行力の資質が上位にある人を巻き込んでやっていけば良いのです。
ただし、グループ分けそのものが変遷してきていることを見てもわかるように、この分け方は絶対的なものではありません。
戦略的思考力の資質だからといって、まったく実行につながらないとかいうことはありません。
だから、これを絶対的なものとして扱うのはかえって危険でもあります(だからこそ使う側にコーチングマインドが必要なのです)が、自分の強みを活かす大きな方向性を示すものではあるので、うまく活用したい情報です。
この例を見てもわかるように、ストレングスファインダーを活かすためには34資質すべての順位を知った方が情報量が圧倒的に増えて絶対にいいです。
すでにTOP5を知っていて6番目以降を知りたい方は、こちらを参考にしてください。
そして、情報量が増えた分資質の組み合わせも増えて読み込むのは簡単ではないので、ストレングスコーチに読み込みを依頼することを、ここでも強くお勧めしておきます。
※ストレングスファインダーは、以下書籍に付属するアクセスコードを使用して診断を受けることができます。
診断方法は、こちら。