6月27日「リーダース勉強会」のふたりめのスピーカーは、
ドキュメンタリー映画「モバイルハウスのつくりかた」の本田義孝監督。

坂口恭平さんという若手建築家が、なんと原価3万円弱で家を建てる、というドキュメンタリーです。

こういう映画って、「松嶋×町山 身公開映画を観るTV]チックなノリではないかと思うのですが、そもそもなぜ、私が関心を持ったかというと、これはとてもプライベートな問題と係わっているかもしれないな、ということからでした。

私の実家は、そこそこ広い家ではあるのですが、現在は母がひとりで暮らしており、でも、いつかは私も母の面倒を診ることになるかもしれないという覚悟というか、恐怖というか、不安というか、そんなものがあります。
また一方で、東京で、法外な家賃をタレ流すように支払い続けていく生活はいかがなものであろうかと心配した弟が「鎌倉に帰ってきたら」と言ってくれたりもしていました。

昨年、弟は小さくて壮大な計画を立てました。
実家の庭に、4畳半くらいの小屋を建てる、という計画です。
ロフトをつければ、ちょっと寝泊りくらいはできるので、そこを仕事場にしたらよい、というのです。
私は、結構真剣に考え、考え、考え・・・
しかし、いくらなんでも4畳半に荷物は入らないべ。いや、実家に荷物は置くんだよ。納屋を整理して、そこに置けばいいじゃん。いくつかある納屋を整備すれば、そこをカフェにできるよね。
などなど、計画は妄想のごとく広がるものの、どうも現実的ではないような気もして、結局のところ、私は渋谷区から世田谷区の「一軒家ふう」で超リーズナブルな小さな住居に引っ越しました。
これは将来、鎌倉の4畳半小屋に住むプレ、みたいな感じで、以前住んでいた渋谷のマンションよりは相当小さくコンパクトな住居です。

なんて私的背景があったこともあり、坂口さんがテレビで「モバイルハウス」の話をしているのを偶然見たときに、「もしかして、うちの弟って、すごいヤツかもしれない」と思ったりもしたのです。

話を戻しますが、
本田監督によると、坂口恭平さんは「なぜ、みんな家にお金をかけ、何年もローンを払い続けなくちゃいけないんだろう」ということなど考え、川原のロビンソンクルーソーさん(路上生活をしているおじさん)に手ほどきしてもらいながら、モバイルハウスを作るにいたったのだそうです。

映画の内容は、観てみないとわからないよね。
でも、なんだか、おもしろそうな気がするので、私は行くつもりでいます。
勉強会では予告編を上映。

坂口恭平さんは、原発事故があってから、家族と熊本に引っ越して、いまは熊本拠点でがんばっていらっしゃるそうですが、6月30日の渋谷ユーロスペースにはいらっしゃるとのこと。

本田監督の話を書かずして終わってしまいましたが、もちろん、30日には監督も来ます。

ちょっとだけ、一足お先にチラ観できて、製作話を聴かせていただき、ラッキー気分でした。