「女性は育休取らずに会社辞めて」 調査結果に波紋広がる
「妊娠した女性は、育児休業を取らずに退職して欲しい」と考えている企業が25%にのぼるとした調査結果に..........≪続きを読む≫


最近、30代の首長(市長や区長など)のなかで、育児休暇をとる「男性」が増えていて、賛否両論が出ている。
賛成意見は、「上の人がとらないと、下の人もとりにくい」というものもあれば、「男性が育児の大変さや重要さを体験することは重要」というものなどあり、「イクメン」なんていう言葉も増えてきた今日この頃、J-castニュースではずばり、「女性は育休を採らずに会社辞めて」と考える企業が25%もあったとのこと。

私自身、かつて女性社員ばかり10人前後雇っていたときは、正直、時限爆弾を抱えているような気持ちだった。優秀な社員であっても、いったいいつ、どんな理由で辞めていくのか。
辞めてくれるならまだしも、育児休暇となったら、休みの間に業務をどう補充するのか、復帰してきたときに補充人員はどうなるのか、休みの期間の手当てはどうするのかなどなどなどなど、零細企業は常にひやひやしているわけです。

そんな私の会社では、幸い「育休」という人はいなかったけれど、子育て中の人がいたことがあり、「おむかえの時間」だの「学校の行事」だの、なんだかんだと「子供の用事」があるときには早退や休みともなって、戦力として期待したいところだけれど、いなくなったときの穴を考えるととてもじゃないけれど「戦力」にはできなかった、ということがある。

いつも質のレベルが低いアメーバニュースらしく、今回も、せっかく面白い情報をひっぱってきておきながら、同僚のOLが「育休をとった人のおかげで、とばっちりを受ける」というひがみ根性を持つのだというような話に落ちているあたりさすがのアメーバニュースだが、まあ、とばっちりを受ける人の気持ちもわからなくもない。

大手企業であれば、たとえ育休でなくとも、(病欠であっても)人材も待遇もフォローはできるだろうけれど、中小零細企業にとって、いくら法律で定められているからといって、それを遵守できるだけの企業体力がどこまであるか、という問題。

知り合いのなかに、次々と3人の子供を産み、7年間のうち5年間育休をとったというツワモノの女性がいるが、彼女は地方公務員だったかと思う。
もし、うちの会社で、7年のうち5年も休まれたら、土下座をして「お願いだから、もう許してください」と辞めていただくしかないところだ。

日本の政治のなかで、実は雇用される人たちについては何かと優遇されている。
子育て関係では、最近は、ファミりーサポートだの、ワークライフバランスだの、企業側が(国の助成を受けながら)多くの負担を強いられながら、「女性のM字カーブ」(妊娠出産で離職すること)を防ぎなさい、と言われている。

そうはいっても、出産前後から小さな子どもを育てながら仕事をしていくというのは、なみたいていのことではないだろうし、だからこそ、「あれもこれも」どちらも100%なんてできっこないんじゃないかとも思う。

私が20代のころは、女性は25歳までに結婚するのが常識だった。
子供を出産するのは30前、というのも常識だった。

だから、20代で仕事を頑張っているときに、仕事をとるか、結婚をとるかということを悩んだり、結婚よりもなによりも「30までに子供を産むとしたら」という逆算をすると、やはり25とか26くらいには結婚していることが望ましいということで、焦りもした。
そうして、みごと30代前に結婚、妊娠した人は、「壽退社」であったり、「おめでた退社」をするのが「常識」だった。

そうして専業主婦になっていった人たちは不幸だったかというと、そうではないんじゃないか、というのが私の意見で、
なぜかというと、子育てのなかではいろいろな社会参加があり、お母さんなりのスキルがあがることで、子育て終了後のお母さんたちは「パート」以外に「起業」の道を選んで歩むケースもあるからだ。

私と同年代の人のなかにも、子供の手が離れてから起業して、いまではバリバリの女性社長として頑張っている人が何人もいる。

政府は、5月22日に閣僚会議を行い、女性の活動促進について、非公開の会議を行った。
そのなかで「女性起業家」について触れられた部分はほとんどないのだけれど、私は、これからもっともっと、女性の起業家が増えていくのではないかと思っている。

だって、これだけ不況で雇用不安のなか、企業に頼るにも限界があるし、企業や組織に甘える生き方もほどほどにすべきじゃないかと思う。

ところで、育児放棄をするのは、人間と「檻で育てられた動物」だけだという話を聞いたことがある。本能が失われてしまうって、怖いことだと思いませんか?