おはようございます。


さて、月曜日担当の筆者、本稿でもたまに科学技術の話題を書かせていただいておりますが、先週金曜日「科学技術白書」が閣議決定されたようです。


以前は白書を刊行する方の立場にいた自分ですので他のお役所のプロセスもだいたい想像がつくのですが、


白書がつくられる過程は、原案を作る分析担当官の分析 → 役所内調整 → 関係省庁間の調整を経て、最終的に各省庁大臣が集まる「閣議」で決定され、正式に内閣としての刊行物になります。


その過程で様々なカンナ掛けや付け足しなどの妥協がなされ、読み物としては極めていびつな形になっていくのですがw


一方で、折衝の議論は世の中の様々なファクトに基づきなされるため「独自性」「新たな視点」という点では他の刊行物には劣りますが、


「誰の意見」というわけでもなく、数多くの人がチェックした上での「世の中のスタンダードな姿」を現したものとしてそれなりに興味深い読み物です。


報道によると今年の科学技術白書は「超スマート社会」をテーマにしており、インターネットとモノが密接につながっていく社会、人工知能がより大きな役割を果たしていく社会について述べています。


これに対し、産経新聞はメリットだけでなく「負の側面」もしっかり述べよとの論陣を張ったりしていますが、いずれにしても、白書で特集されるほど「超スマート社会」の到来はもうすぐそこまできている状況ですね。


知らないうちにモノに使われていたなんてことにはなりたくな、と思った今年の科学技術白書でした。


<ライター:山田 亨>