『闇金ウシジマくん』モデルが語る 路地裏拝金エレジー/トキタ セイジ | ブログ

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おはようございます。岡本大輔です。
本日の紹介はこちらです。
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蒼竜社
発売日 : 2014-10-24









【出会い】
twitterアカウント
@yamikin_elegy (単行本「路地裏拝金エレジー」公式PR)さんから献本の提案をいただきました。ありがとうございます。

【本書紹介のねらい】
~Amazonより~
“リアル・ウシジマくん"が語る嘘と裏切り、笑いと涙、そして人情で綴るフィクション“ではない"リアル過ぎる13の傑作エピソード集!

『ビッグコミックスピリッツ』(小学館 刊)にて連載中の人気マンガ『闇金ウシジマくん』(真鍋昌平 作)。これまでなかなか一般に知られることのなかった闇金業界のリアルな描写とユニークで魅力的なキャラクターが話題となり、山田孝之や綾野剛といった人気俳優を多数起用してドラマ化&二度にわたる映画化を果たした問題作の主人公“丑嶋馨(ウシジマくん)"のモデルとなった人物が、10年にわたる沈黙を破ってついに自著をリリース! 嘘、暴力、裏切り、謀略が渦巻く裏稼業に身を置き、決して揺らぐことのない“拝金主義"を貫きながらも、ときとして顔をのぞかせる熱過ぎる“人情"と“優しさ"にホロッとくること間違いなし! マンガとは一味違う13の路地裏人情ストーリーをどうぞお楽しみに!

<収録エピソード>
第一話『同級生オカンくん』/第二話『ピンサロ嬢ママくん』/第三話『中年フリーターくん』/第四話『デート商法くん』/第五話『援交オンナくん』/第六話『高飛びホストくん』/第七話『年金暮らしくん』/第八話『板金屋オヤジくん』/第九話『風俗堕ちくん』/第十話『出会い系婦警くん』/第十一話『同じ穴ムジナくん』/第十二話『ダメヤクザくん』/『第十三話『色情熟女くん』

『「これからデートなんです」とうれしそうに語るマナミの姿に“潮時"を感じた俺は、
給料の入った封筒を差し出しながらいった。
「ここに来るのは今日が最後でいい。“副業"を続けるかどうかはお前が決めろ」
「えっ……?」
突然の通告に、素っ頓狂な声を上げたヤツは、しばらく押し黙ったあとでようやく
その意味を理解し、泣き笑いの顔で頭を下げた。まぁ、世間がクリスマスだなんてこ
とは、このときの俺の頭には一切なかったが、今振り返ってみれば、やつにとっては
これほどのプレゼントもなかっただろうーー』(第九話『風俗堕ちくん』より)


【気になった抜粋】
たとえやむを得ず乗り込むことになっても、取り立ては目立たず、騒がず、確実に――、それが俺が思う闇金の信条だ。

ここでのカギは、相手に反論する余地を与えないことと”最悪”よりは少しばかりマシな選択肢を用意してやること、袋小路に追い詰められて正常な判断力を奪われてしまった人間の本能は、その場をやり過ごすために、自分から”ちょっとマシ”を選ぶようにできている。

なにしろ、やつは銀行や行政からはすでに見捨てられたも同然の存在だ、長年連れ添った嫁や年頃の娘をもついい歳をしたオッサンの話をまともに聞いてやれるのが金貸しの俺だけだなんて、こんな不幸なことはないだろう?

俺たち金貸しの判断基準なんてもんは、いつだって”得か損か”の二者択一、それ以外の物差しを後生大事に持っていたってロクなことはないからな。

【響いた抜粋と学び】
著者のトキタさんは都内の高校を卒業後、外国語の専門学校に進学。1年で中退した後、某消費者金融に就職。その後に独立し高利貸しを営みます。現在は貸金業を引退し、起業顧問、不動産取り引きなど様々な事業を展開しています(執筆当時)

先日、旭川での同窓会で宿泊した旭川レオパレスにて
映画「闇金ウシジマくんPart2」DVD 通常版 [DVD] を観ました。

山田孝之さん、かっちょいい……。

役ハマッてますよ。

映像媒体や漫画でも十分迫力が伝わって来るんだけど、これはすでに共通のものがあります。

小説の凄みというのは、たとえば「ドスの効いた声」もそれぞれなんですね。僕が考えるそれとあなたが考えるそれは別の可能性があります。

だから、本書に書かれている修羅場も人それぞれ最悪の状況を想像してしまうんですね。だから、漫画や映画よりももっと凄みを感じます。

実際本書の内容は介護業界で働く人だったら、
「あれ、これは介護業界にも十分通じることだ」
とピンときます。

今日、ホームレスになった 平成格差社会編/増田 明利
あたりの内容と似ているなぁ。

やつからの事後報告はただの一度もなかった、まぁ、いってみれば家族の恥を他人の俺に知られたわけだから、やつにしてみりゃこれほどバツの悪い話もない。

介護の仕事もこれと同じなんですね。僕がデイサービスで働いていたときも、祖父母の知り合いだったり、高校時代の同級生の祖父母だったり、など若干距離が近い人を介護サービスをすることがあります。

介護されるのが”恥”ってわけではないですよ。ただケアマネだとかデイサービスの相談員だとか、お客様のことを知る上で家族の情報も得るんですよ。

だから、知り合いだとか家族がケアマネや介護サービスを提供するってのは考えものだなって思うんですね。
※ たとえ自分の働くばデイサービスに家族を連れてくると、従業員に親はもちろん自身のことなどを晒すことになりますからね。

一度でも一線を踏み越えたやつはそう易々とは元いた場所には戻れない、借金てのは、そのての 犯罪と同じぐらいに常習性が強い、タチの悪いものなんだ。

借金がクセになっているようなやつは、それが”自分の金ではない”とわかってはいても、手持ちの現金が増えるだけでひとときの安堵感に酔ってしまうのだ、金の貸し借りってのは、貸す俺たちにではなく、佐々木のような借りグセのついた債務者のメンタリティにこそ、往々にして問題はある。

だいたい佐々木のようなダメ人間は、仮に弁護士に高い金を払って自己破産をしたところで、どうせすぐ金に困るのがオチ、立ち直る”見込み”のない彼らにとっては、ブラックリストに載せられて新規の借り入れができなくなることのほうが、よっぽど恐怖というわけだ。


実は要介護者の中にもこの手の方はやっぱりいます。僕が昔であった方もお金の管理ができなくて借金が膨れ上がっていた人がいましたね。

で、その方の家には業者しかわからないマーキングがされていていろんな営業が来ていました。

後々は”認知症”の診断ができたので、執拗な追い込みや営業はありませんでしたが……。

闇金に手を出す方は、そこ以外からの信用がなくどこからもお金を借りられない、ってのを映画でも漫画でも書かれていました。

だから、どっちが悪いのか……。両親や兄弟、知り合いに頭を下げてお金を借りられるならば。借りたものを返していればこちらの世界から借りることはなかったでしょうね。

結局のところ闇金は高利貸しの部分がピックアップされがちなんだけど、本当に問題なのは人の心の闇の部分なんだってこと。

なにをもって幸福とするかなんて、それこそ千差万別、なにかを我慢して生きているやつが多いこの世のなかで、好き勝手に”飲む・打つ・買う”を堪能したうえに、人生の幕引きまで自分の意思でやってのけた鈴村は、考えようによってはものすごく幸せなやつだったんじゃないかとさえ、俺は思う。

介護の世界でもそうです。医者からタバコをやめなさいと言われてもやめない。野菜をしっかり食べなさい、と言われて食べない。高血圧、糖尿病、肺疾患。生活習慣病と呼ばれる病気はすべて食習慣、生活習慣が作り出したものです。

「俺は後先短いからいいんだ」
とタバコを吸っていたのに、肺の状態が悪いと聞かされたら落ち込む。

おいおい、いいんじゃないのかい?! ってことはあります。好き勝手やっておきながら、そのリスクも知っておきながら、ショックを受けるのかい??

ってことは多々あります。

そういう世界を見ていると、今回の方はよーやったな、と思いますね。

だいたい、客の支払い能力を超えてまで払わせ続けたって、結局、途中で飛ばれるのがオチ、お互いが”ウィンウィン”な関係のときにきれいさっぱり手を切るのが、この商売を長く続ける秘訣でもあるからね。

ここは本書のキーポイントですよ。
だって、闇金なのに”ウィンウィン”って……(笑)

闇金を使った時点でその顧客の”ウィン”はあるんかい?! って思ってしますでしょう?

でも、ありえるんですね。そこに行く前に自分で気づけばいいんですが、人は気づかないんですね。

警察っていうところが元来、身内には滅法甘い組織であることを考えれば、表沙汰になっている不祥事なんてものは、むしろ氷山の一角、その背後には相当数の”ダメ警官”が暗躍していると思ったほうがいい。

そこらのサラ金を使えば”信用情報”として履歴は残るし、万が一にもブラックリストにでも載れば、それこそキャリアに傷がつく、高い利息を払ってでも体面だけは取り繕う、それが警察官という生きものだ。

ヤクザを相手に金を貸すときは、やつらにとってはただの紙ペラでしかない借用証より、こっちのほうが話も早いし、確実だ。


このあたりはふむふむ、なんて頷きながら読んでました。

闇金の業界に元ケアマネが稼ぎにいくのもそう遠くないのかな、なんて感じましたよ。年配の人と接するのが一般の人より得意(?)と思われます。

やりようによっては力発揮しちゃうんじゃないかな。

そういう人がいないことを祈りますが……。

闇金ウシジマくん コミック 1-31巻セット (ビッグコミックス) [コミック]
闇金ウシジマくん ディレクターズカット版 DVD-BOX [DVD]

原作や映画もこの機会にチェックですよ。


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【編集後記】
10月最後です。いつの頃かハロウィンが流行ってきました。僕が子供の頃~大学時代なんてハロウィンはなかったんだけどな。今日は仕事帰りにケーキかシュークリームを買っていくかな。


ここまでお読みいただきありがとうございます。

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