ゴーマニズム宣言SPECIAL 昭和天皇論/小林よしのり | ブログ

ブログ

保存用

おはようございます。岡本大輔です。

本日の紹介はこちらです。
↓↓↓

幻冬舎
発売日 : 2010-03










【出会い】
帯広図書館で
(図書館版)100分でわかる! ホントはこうだった日本現代史(1)/田原総一朗 を読んだ時にタイトルに”太平洋戦争”と表記されていて、腑に落ちなかったので、いわゆるA級戦犯―ゴー宣SPECIAL/小林よしのり で腑に落ちた小林よしのりさんの書籍を手に取りました。

【本書紹介のねらい】
25年前崩御された昭和天皇の知られざる素顔に迫ります。読み終えたあと、あなたは昭和天皇を心底、尊敬してしまうでしょう。


【気になった抜粋】
ダライ・ラマは共産主義に警戒が薄くて「宗教は毒だ」という毛沢東の言葉でやっと気づいたが、結局、中国にチベットは侵略され、ダライ・ラマは国外に追われてしまった。

天皇陛下の場合、医療費は宮廷費が充てられましたが、皇后陛下の場合は内廷費、紀子妃殿下の場合は皇族費が充てられました、保険がきかないため、もちろん医療費は実費ですから、高額になります。

「南京大虐殺」……現在の中国政府はこの事件で30万人が殺されたと主張しているが、そもそも当時の南京には20万人しかいなかった、しかも「大虐殺」が行われているはずの期間に、人口が5万人以上増えていることが、当時、南京に滞在した欧米人の書簡などで証明されている、そもそも30万人なんて、原爆を2発落とさなければ殺せない数であり、弾薬にすら事欠いていた日本軍に殺せるわけがない。


【響いた抜粋と学び】
7月の北海道、帯広、本州に比べれば涼しいかもしれませんが、例年の帯広で考えれば熱風が吹き荒れる日に、帯広図書館のテラスで読み始めました。
僕自身が小学校から日教組が教える”日本が侵略戦争をした”という一面的な歴史しか学べなかったので、小林よしのりさんの書籍は真実を伝えてくれているように思います。
※ もちろん、小林さんの書籍だけでも一面的になってしまうかもしれませんが……。

本書はその大部分が漫画です。おぼっちゃまくんのようなお下劣な漫画ではありませんので、安心して読んでください。

日本という国は、古代から常に「あ、そう」と言いながら、異国の文化を一旦は懐深く受容し、自家薬籠中のものとして変容し、あるいは跳ね返してきたのである、「からごころ」を「やまとごころ」に変容させる術は、日本の伝統そのものなのだ、漢字しかり、仏教しかり、儒教しかり、西洋化しかり、人間宣言しかり、グローバリズムしかり……。

アメリカは日本の歴史や文化など、深く知らずとも完全に理解できる程度の未開のものだと見くびりきっていたのである、そして、自分が知っているアングロサクソン文化こそが高級で進化したものであり、日本文化を否定してアングロサクソン文化を植え付けることこそが、自分に課せられた使命であると、信仰心に近い確信を抱いていたのだ、その後もアメリカは現地の文化や習慣を知ろうともせず、アメリカ型の民主主義がすぐに植え付けられるものと思い込んでイラクやアフガニスタンに出兵し、未だに解決できずにいる。


古代史から遡れば、僕たち日本人は様々な文化を吸収し、自分たちのオリジナル文化に昇華させていきました。だからこそ、GHQに占領されたときも、西洋化を上手に吸収し自分たちのオリジナル文化を作りあげたのだと思います。
※ 食の西洋化、ファストフードの反映による弊害は大きいと思います。
勝てば官軍―成功の法則/藤田田 の影響は大きいです。

日本国内では絶対権力者のように振る舞ったマッカーサーだが、実際にはアメリカ本国の方針に逆らえるような身分ではなく、現に最後はトルーマン大統領にも逆らい、いともあっさりと解任されている。

マッカーサーが日本を支配した5年8ヶ月の間に、50万通もの手紙が届けられた、その多くは賛美や感謝、陳情や要請で、批判や講義はごく少数だったという。

江戸時代、徳川幕府が絶大な権力を握り、皇室はみじめなほど無力な存在になっていた、しかし天皇は幕府の権力を利用して生き残り続け、そして幕府が権力を失うと、たちまち新たな時代に即応し、存在を大きくしていった、天皇と将軍の間に友情など存在するわけがなかったのと同様に、昭和天皇もマッカーサーに対して「友情」など、必要も感じていなかったであろう。


当時の庶民はマッカーサーは自由と権力の象徴として、敗戦の傷跡を埋めるかのごとく、彼を受け入れたようです。しかし、昭和天皇は違ったようです。

昭和天皇の英断がもっと早ければ……原爆投下の命令は、すでにポツダム宣言の前日、米軍に下っていたのだ、「原爆を落とす前に、日本に降伏はさせない!」というのが、アメリカの思惑だったのだから、天皇に原爆投下を阻止できる力などあるわけがない! 

沖縄本土決戦、東京大空襲の時点ですでに日本はノックアウト寸前、アメリカとしては日本戦のあとの対ソ連のための原爆です。
原爆を投下し、その威力をソ連や世界に見せつけることが目的でした。力を見せつけるための原爆であり、日本を降伏させるため、というのは2の次です。
アメリカはたとえ昭和天皇の英断が早くても原爆を投下したんじゃないだろうか。

戦勝国が敗戦国の憲法を作り替えるなどということは、ハーグ条約違反の無法行為であり、ポツダム宣言にもそのような条件は提示されていなかった、しかし占領軍はそれを平然と行い、「それでは約束が違う」と抗議しても、もうどうにもならなかった。

何より重要なのは、「開戦責任」と「戦争犯罪」は、敗戦国だけでなく、戦勝国にもあるということである。

「開戦責任」については、日本よりもアメリカの方が開戦の意思が強かった、アメリカが石油輸出を完全停止したために、日本は死活問題に陥ったのであり、東条内閣は戦争回避を目指してギリギリの譲歩を提案した、アメリカはここで一部でも石油禁輸を解除していれば戦争は回避できたのに、それに応じるどころか、より強硬な「ハル・ノート」を突きつけてきたのだ、経済制裁は、すでに戦争行為である、「パール判決書」には、アメリカは真珠湾攻撃のはるか前から交戦国になっていたと記されている、開戦責任は、アメリカの方がより重い。

「戦争犯罪」を問うのなら、アメリカによる都市空襲と原爆投下、ソ連による侵攻こそが、完全に国際法の違反、れっきとした「戦争犯罪」である。


僕たちが習ってきた戦争の真実です。僕は授業をちゃんと受けていなかったのか、当時の教師が近代史を流して教えていたのか、忘れてしまいましたが、東京裁判については小林よしのりさんの書籍で初めて知りました。

敗戦国である日本は一方的に「戦争犯罪」を押し付けられました。
書いてあるようにアメリカの東京大空襲、沖縄本土決戦、広島、長崎への原爆投下は民間人を大量殺戮しました。
戦争においては兵隊と兵隊同士の戦いが本来であり、武器を持たない民間人を殺傷することは法律違反です。
さらに言えば、日本がポツダム宣言を受け入れる直前になって中立条約を破って樺太を侵攻してきたソ連も同じです。
人間で考えるならば、瀕死の状態で立ち上がることもできない人間を蹴飛ばすくらい非道なことをしています。

GHQが天皇の巡幸を許可したのは、「マッカーサー会見写真」「神道指令」「人間宣言」に続いて、生身の天皇の姿を国民の前にさらすことで、天皇の神格化を完全に打ち壊せると考えたためで、GHQ高官の間では「眼鏡をかけ、近眼で猫背の小男を見れば、国民の天皇に対する信仰も薄れるだろう」と言われていた。

1989年1月8日、昭和天皇は崩御しています。僕の記憶ではちょうど見ようと思っていたドラえもんがすべての放送局で昭和天皇について報道し始めて、
「え?」
という状況になった記憶がありましたが……調べてみるとその日は土曜日だったので、ドラえもんが見られなかった、というのは記憶違いかなぁ。翌週まで昭和天皇について放送していたんだろうか? う~む、記憶が薄れているなぁ。
それともか崩御前日から報道していたんだろうか? それともか皇太子殿下が雅子様とご成婚が決まった時だったのか(この時も二人の馴れ初めについて各放送局すべて特集を組んだ記憶があります)。

前置きが長くなりましたが、幼少期から今までの僕は昭和天皇についての記憶がありません。歴史の勉強をして、勝手に昭和天皇が戦争を引き起こした、とさえ思っていました。
しかし、違いました。ごめんなさい。
敗戦で焼け野原になり、国民の心に傷跡が残る中、昭和天皇は国民のためを思い巡幸してくれます。GHQの思惑は見事に外れ、昭和天皇が国民の前に現れると、
「天皇陛下、万歳!!」
と国民が活気づいたと言います。
※ 記事を書いて思い出したんだけど、小学生の頃、同級生が授業中か何かで
「天皇陛下、万歳!!」
と言ったところ、当時の担任が露骨に嫌な顔をしてその言葉を言うことを止めさせていました。確か、特攻隊などを含め、その言葉を言いながら死んでいった人がいるから、という理由だった気が。

その出来事があって、なおさら昭和天皇については悪者というイメージがついていましたが、見事に払拭しましたね。

【編集後記】

本日、夏祭り最終日です。最後までも盛り上がっていきたいと思います。





ここまでお読みいただきありがとうございます。

コメントは自由制です。一見さんも読者も大歓迎です。
返信は24時間以内にいたします。
※心無い非難・誹謗・中傷等は削除させていただきます。

幻冬舎
発売日 : 2010-03